プレゼント 書評こぼれ話

  やっぱりどうも
  私は開高健という作家が好きなようで
  今日紹介する小玉武さんの
  『開高健 - 生きた、書いた、ぶつかった!』も
  本屋さんで見つけて
  そのままググッとひきつけられました。
  新潮社版の
  開高健全集はしっかりとまだ
  所蔵していますが
  なあに全巻再読することがあるかといえば
  それはないに決まっているのですが
  どうも手離す気になれません。
  それでも
  いくつかかの作品は
  やっぱり読み返したいものです。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  ずばり、開高健                   

 著者の小玉武氏がサントリーの宣伝部に入った時の上司は、あの山口瞳だったそうである。そのつながりで『係長・山口瞳の<処世術>』という作品を書いた。
 当時のサントリー宣伝部には「あの」と呼んでいい大物たちが出入りしていて、今回の作品の主人公である開高健ももちろんその一人だし、この本のカバー絵の柳原良平もそうだ。
 開高健がサントリーの前身壽屋に入社したのが昭和29年で、『裸の王様』で芥川賞を受賞したのが昭和33年、その年には退社して嘱託となっている。
 だから、開高とサントリーの実質的(契約的といった方がいいか)関係は短いが、佐治敬三との関係を含め、因縁深いことは間違いない。
 だから開高が平成元年58歳という短い生涯を閉じるまで、そのあとのことも小玉氏は伴走者のようにしてあった。

 この作品は開高の評伝として読み応え十分の小玉氏の労作だが、単に評伝としてではなく、開高の代表作でもある『夏の闇』をどう読み解いていくかといった作品論も合わせもったものになっている。
 中でも興味深いのは開高の「悪妻」という評判の高い牧羊子のことで、小玉氏は牧のことを「地球の時間は、自分を中心に回っている」と考えていたのではないかと書きつつも、けっして非難も批判もしていない。
 むしろ、開高の人生の節目に牧が果たした役割が大きいことを書きたかったのではないかと思える。

 開高の代表作のひとつである『オーパ!』が今から振り返ればすでに「晩年」の作品だとした記述に胸を打たれた。
 開高健はもっと、評価されても、いい。
  
(2017/05/25 投稿)

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 文庫本のはじまりといっても
 色々な説があるが
 よく聞くのが
 ドイツのレクラム文庫に範をとって創刊されたという
 岩波文庫がはじまりという説。
 創刊は1927年7月。
 今でも岩波文庫にはこの年に岩波茂雄によって書かれた
 「読書子に寄す -岩波文庫発刊に際してー」という
 格調高い刊行の辞が載っている。
 つまり、
 今年岩波文庫は創刊90年を迎えるのである。

 それにあわせて
 岩波文庫編集部では各界を代表する著名な人に
 「岩波文庫で心に残るものを3冊教えてください」と
 アンケートを出したそうです。
 回答のあったのが228通、
 それらをまとめて「図書」の臨時増刊として
 まとめたのがこの小冊子。

  CIMG1993_convert_20170513120516.jpg

 どんな人が回答を寄せたかというと
 大企業の経営者や
 大学の先生、
 作家や評論家、
 昔風にいえば岩波好みの文化人の皆さん。
 そして、そんな人たちがどんな岩波文庫を選んだかというと
 実に多彩。
 ただ順位などは掲載されていないところが
 奥ゆかしい。

 夏目漱石の『こころ』かな
 なんて想像したが、
 選んでいるのは仏文学の西永良成先生だけ。
 マックス・ウエーバーの『職業としての学問』を推薦する人が多いのは
 さすがに岩波文庫らしい。

 この「図書」の裏表紙の写真がこちら。

  CIMG1994_convert_20170513120552.jpg

 こんなふうに
 岩波文庫が並んだ本棚って
 見ているだけで
 尊敬しちゃうな。

 ちなみに
 岩波文庫は帯の色でジャンルを分けていて
 青が日本思想や東洋思想やもろもろ
 黄が日本の古典文学
 青が日本の近現代文学
 赤が海外文学
 そして白が政治や経済となっている。

 もし私なら
 正岡子規の三大随筆
 『墨汁一滴』『病床六尺』『仰臥漫録』の三冊を
 あげるかな。

 この「図書」臨時増刊は
 本屋さんでもらえますが
 早めにどうぞ。

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プレゼント 書評こぼれ話

  関西の人にとって
  桂枝雀の落語ほど印象に残る笑いはないのでは
  ないか。
  ある時期単身赴任をしていた頃
  桂枝雀の落語を録音して
  寝る前に聞いていたことがあった。
  笑い過ぎて
  眠るどころではなかったが。
  そのあたりが私の落語ブームの第一次、
  そして今が第二次だろうか。
  そこで今日は
  柳家花緑さん監修の
  『やさしい落語』。
  いつか寄席デビューをしたら
  報告したいと思います。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  最近の客はやりづらくってしょうがないや                   

 今私の中では人生何度めかの「落語ブーム」を向かえています。
 きっかけはこの春からNHKEテレで始まった「超入門!落語THE MOVIE」で、この番組は落語家の噺にあわせて俳優たちがアテフリを行うというもの。落語の鑑賞としては邪道でしょうが、噺も情景もわかりやすいので入門編として楽しんでいる。
 もうひとつ、こちらもNHKEテレの「日本の話芸」。こちらでは30分じっくり落語を楽しめる本格派。
 そして、手にしたのがこの本。しかも「マンガで教養」とあるくらいだから、きっとわかりやすいんだろうと思った次第。

 これが期待以上によかった。
 全編マンガかと思いきやマンガの部分は落語家志願の青年の修行生活を描いているだけで、その他はきちんと文字で書かれています。
 それが「定番落語演目紹介45」(読み応え十分でいい)であったり「落語界のレジェンドたち」であったり「今、面白い落語家30」であったりと、まるで落語の参考書のような一冊なのです。
 まさか参考書を持って寄席に行くことはできないでしょうが、寄席に行く前の予習、噺を聞き終わってからの復習にぴったし。
 いやあ、最近の客はやりづらくってしょうがないや、というぼやきが聞こえてきそうだが、

 そしてなんといっても寄席に足をはこぶためのガイド本にもなっている。
 市民寄席など最近では多く開催されているが、一度寄席の雰囲気を味わいたいと考えている人には欠かせない。

 それでは、おあとがよろしいようで。
  
(2017/05/23 投稿)

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 5月というのに
 この週末は暑かったですね。
 暑くなれば
 食べたくなるのがアイスクリームとか
 アイスキャンデー。
 俳句の世界では
 これらをまとめて氷菓と呼びます。

    氷菓互いに中年の恋ほろにがき      秋元 不死男

 そんな日は
 畑に行くにも水は欠かせませんが
 5月20日の日には
 持っていったペットボトルの水が
 お湯になるくらい暑かったですね。

 この日は
 キュウリ小玉スイカの畝に
 ネットをはりました。

  CIMG2017_convert_20170520135417.jpg

 その前に
 小玉スイカの摘心をしたり
 キュウリの芽がきをしたり。
 キュウリはよく見ると
 小さな実がついているではないですか。

  CIMG2008_convert_20170520135120.jpg

 今年のキュウリは期待できるかな。

 今週も畑の小さな花を紹介しましょう。
 こちらはミニトマト

  CIMG2009_convert_20170520135159.jpg

 最初の花です。
 そして、これは
 ピーマンです。

  CIMG2011_convert_20170520135229.jpg

 これはカボチャですが
 花まではもう少し先です。

  CIMG2015_convert_20170520135343.jpg

 この日収穫したのは
 ラディシュです。

  CIMG2018_convert_20170520135458.jpg

 そして、収穫間近なのが
 タマネギ

  CIMG2012_convert_20170520135309.jpg

 まだもう少し大きくなるそうです。

 先週ソラマメを収穫した話を書きましたが
 私が借りているシェア畑のブログ
 なかやみわさんの『そらまめくんのベッド』の紹介文が
 掲載されました。

  

    こちらからご覧頂けます。

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プレゼント 書評こぼれ話

  今日は二十四節気のひとつ
  小満(しょうまん)
  万物しだいに長じて満つるっていうことらしいですが
  なんだかわかったようなわからないような。

     小満やどの田も水を湛へをり      小島 雷法子

  そんな日は
  すっきりいい絵本でも
  読みましょう。
  室井滋さんと長谷川義史さんのゴールデンコンビによる
  『いとしの毛玉ちゃん』。
  今回は室井滋さんも
  絵に参加されているようです。
  でも私には
  どこからどこが室井滋さんで
  どこからどこまでが長谷川義史さんか
  わかりませんでしたが。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  まるでフランス映画のような絵本                   

 女優の室井滋さんと絵本作家の長谷川義史さんがタッグを組んだ絵本も、もう何冊になるのでしょう。
 ところが、今回はどうも長谷川さんらしからない絵のタッチ。まあパンチはあるのだけれど、どうもおしゃれ。
 よくみると、絵は「長谷川義史&むろいしげる」とある。
 どのあたりが長谷川さんで、どの辺がむろいさんなのかわからないが、きっとお二人わいわいがやがや、描いたにちがいない。
 だって、今回の話、結構シーンとなるんだけれど、まるでフランス映画を観ているようなんだもの。

 タイトルにある「毛玉ちゃん」というのは、すっかり年をとった体じゅう毛玉いっぱいのおじいちゃんネコ。
 最近飼ってもらっている家の人からほめられないので、隣のミーコと家出をすることになった。
 ミーコというのもおばあちゃんネコで、ミーコは子ネコを9匹も生んでおっぱいもだらーんとなってブラジャーをはめさせられていたりする。
 その二匹のネコが迷い込んだのが、年をとったおばあさんのところ。(毛玉ちゃんたちとおばあさんがベッドで抱き合っている絵は本当に素敵です。この絵を見ているだけで、生きててよかったみたいな、いのちの尊さを感じます)
 やさしくしてくれるおばあさんのために、二匹のネコは暖かいかぼちゃのスープを飲ませてあげようとします。
 そして・・・。

 最後のページを閉じた瞬間、また最初から読みたくなる、これはそんな絵本。
 このコンビの絵もまた見たいと思います。
  
(2017/05/21 投稿)

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