中原中也に不思議な詩があります。

   菜の花畑で眠つてゐるのは……
   菜の花畑で吹かれてゐるのは……
   赤ン坊ではないでせうか?

   いいえ、空で鳴るのは、電線です電線です
   ひねもす、空で鳴るのは、あれは電線です
   菜の花畑に眠つてゐるのは、赤ン坊ですけど


 これは「春と赤ン坊」という詩の一節。
 中也らしいといえばそうですが
 なんとも不思議な感じがします。

 そんな中也の詩に誘われた訳でもないですが
 友人たちと
 千葉を走る小湊鉄道の花めぐりをしてきました。

 養老渓谷の近くの菜の花畑の光景です。

  1522659681890_convert_20180402180825.jpg

 こんな光景を見ると
 確かにどこかに赤ン坊が眠っていても
 不思議ではない、
 そんな気分になります。
 山村暮鳥という詩人に
 この光景にぴったりの詩を見つけました。
 「風景」という詩の一節。

   いちめんのなのはな
   いちめんのなのはな
   いちめんのなのはな
   いちめんのなのはな
   いちめんのなのはな
   いちめんのなのはな
   いちめんのなのはな
   かすかなるむぎぶえ

   いちめんのなのはな


 こんな詩句が続きます。

 そこにちょうど
 小湊鉄道の列車がやってきて
 あわてて、パチリ。

  1522659694171_convert_20180402180933.jpg

    一輌の電車浮き来る花菜中    松本 旭

 「花菜」は菜の花の別名。

 小湊鉄道の沿線には
 写真愛好家に人気の
 絶景スポットもあって
 これは「飯給(いたぶ)」駅の桜。

  1522659733198_convert_20180402181010.jpg

 実はこの写真のまわりには
 ずらりと何十人もの写真愛好家の人たちが
 列車の到着を待っていました。

 今年の春は
 駆け足で過ぎていきそうですが
 友人たちのおかげで
 いい春を楽しめました。

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 今日は海の日

    海の日の国旗疎らに漁夫の町    千田 一路

 そして、今年も夏の文庫祭りがやってきました。
 本屋さんに行くと
 イベントコーナーにずらりと並んでいます。
 当然、子どもたちが長い夏休みになるので
 この季節、しっかりと
 文庫本を読んでもらおうという
 出版社の企画です。
 でも、文庫本を出している出版社は多いですが
 目だった企画をしているのは、3社。
 文庫14
 新潮文庫角川文庫集英社文庫
 あとの文春文庫とか講談社文庫とか岩波文庫
 そういったことは
 あまりしていません。
 すればいいのに。

 その三つの文庫本では
 キャッチコピーやキャラクター、
 あるいはキャンペーン用の小冊子と気合がはいります。

 なかでも
 なんといっても新潮文庫
 おなじみの

   新潮文庫の100冊

 として、今年の夏もがんばります。
 「ようこそ、宇宙よりも広い世界へ 新潮文庫の100冊へ」というのが
 今年のキャッチコピー。
 今年はパンダのキャラクターはありません。
 小冊子には、極めつけの一行が
 紹介されています。
 夏休みの定番ともいえる宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』からは

   どこまでもどこまでも一緒に行こう。

 この企画、とってもいいですね。
 名作の中から自分のお気に入りの一行をさがしてみるのは
 面白い。
 だから、新潮文庫のこの小冊子そのものが
 面白い。
 本屋さんに行けば無料で手にはいりますので
 ぜひ。

 角川文庫にいきましょう。
 今年のキャッチコピーは

   本を開けば、始まるよ。

 老舗の新潮社に対抗して
 最近の話題作なんかもラインナップにしている角川文庫
 新潮文庫と比べて
 見劣り感があります。

 それとよく似ているのが集英社文庫

   心に、冒険を。

 が、今年のキャッチコピー。
 今年の夏公開の『るろうの剣心』で主演する
 佐藤健さんがイメージキャラクター。
 集英社文庫の小冊子もよくできています。
 それぞれの作品に
 「この本のポイント」がついています。
 例えば、太宰治の『人間失格』には
 ① 恥の多い人生 ② 太宰の遺書 ③ 心刺す自意識
 と、あります。
 読む時のヒントになればということかな。

 それぞれの文庫が
 特長のあるラインナップと工夫をこらした小冊子で
 この夏もがんばっていますが、
 やはり新潮文庫
 今年の夏も一番かな。
 みなさんはどうでしょう。
 本屋さんで見比べてはどうでしょう。

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プレゼント 書評こぼれ話

   今、土曜日の夜NHKで
  5回連続で村上龍さん原作の
  『55歳からのハローライフ』が
  放映されています。
  今夜の放送が4回めになります。
  そこで今日は
  『55歳からのハローライフ』の再録書評です。
  このドラマは
  まず主演陣が豪華なんですよね。
  「キャンピングカー」という作品ではリリー・フランキーさんが主演、
  奥さん役は戸田恵子さんが演じていました。
  「ペットロス」には風吹ジュンさん。
  私は風吹ジュンさんが好きです。
  上手に年を重ねてきた女性という印象があります。
  年を重ねるごとにきれいになっているような気がします。
  「結婚相談所」と言う作品は原田美枝子さん。
  この人も素敵ですね。
  ここまでがすでに放映されています。
  今夜は第4回めで
  「トラベルヘルパー」。
  主演は小林薫さん。
  いうまでもなく、朝の連続ドラマ「カーネーション」で
  父親役を熱演した名優です。
  見ていない人は
  今夜からでも。
  ぜひ。

  じゃあ、読もう。

55歳からのハローライフ55歳からのハローライフ
(2012/12/05)
村上 龍

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sai.wingpen  限りなく憂鬱に近いグレイ                   

 この本を本屋さんの店頭で見かけた時、てっきり「55歳からのハローワーク」だと勘違いしてしまった。何しろ村上龍さんには大ヒットした『13歳のハローワーク』という作品があるくらいだ。
 ハローワークっていえば、13歳よりは55歳の方が現実的である。だからといって、あまりにも短絡的な勘違いだった。
 笑えるが。
 この本、ちゃんといいますね、『55歳からのハローライフ』は中高年の男女を主人公にした連作中編集だ。
 村上龍さんが『限りなく透明に近いブルー』で芥川賞を受賞したのが1976年だから、それからおよそ40年近くなる。あの作品で若者の風俗を描いた村上さんだが、こうして中高年の姿を描くようになった、そのことに感慨深いものがある。
 当時村上さんがこのような作品を描くなど、誰が想像しただろう。
 時代は変わった。
 変わったというのが妥当かどうか、少なくとも村上さんの、この国の、橋の下をたくさんの水が流れたことは確かだ。

 夫と離婚し新たな相手を探そうとする女性を描いた『結婚相談所』、ホームレスになる不安を持った男がホームレス状態のかつての同級生と出会う『空を飛ぶ夢をもう一度』、早期退職で会社を辞めたもののそれ以降の生活や転職活動に悩む男の姿を描いた『キャンピングカー』、会社をやめ家にいる夫とそりが合わず愛犬に愛情を注ぐ女性の切ない姿の『ペットロス』、中高年の淡い恋を描く『トラベルヘルパー』の、5篇。
 そのどれもが現在(いま)の中高年が迎えている危機であり、苦悩ともいえる。
 夫がいて、妻がいて、息子や娘たちは独立し始めている。年金の支給時期が延長され、再雇用制度で若い年下のものから指図される。早期退職という誘惑にはまったものの、隠居するにはまだまだ元気だ。
 それが現在(いま)の平均的な中高年の姿かもしれない。
 その姿を憐れむのでもなく、同情するのでもない。淡々と描きうる作家としての力量は、経済問題にも詳しい村上さんならではこそといえる。

 一番身につまされたのが『キャンピングカー』という作品だった。
 会社を辞めたあと夫婦でキャンピングカーに乗って日本中を旅したいと夢みていた主人公。しかし、その夢は相棒だったはずの妻から拒否される。夫は長年の暮らしの中で妻にも別箇の人格があることを見失っている。「誰にも自分の時間を持っている」という簡単な事実。
 中高年の端くれとして、この作品集は重い。
  
(2013/01/19 投稿)

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レビュープラス
 お盆休みにはいっている人も
 多いでしょうが、
 それにしても暑いですね。
 日本列島、猛暑です。
 ですので、少しは涼しいお話をということで
 週末に行った  奥日光のことを。

 日光からいろは坂を登って
 もちろん歩いてではなく、バスで登りましたが、
 中禅寺湖まで行ってきました。
 さすがにここまで来れば
 下界はこの夏一番の猛暑でしたが、
 ここは暑いといってもそれほどではなく
 日光1
 中禅寺湖の遊覧船にでも乗れば
 ひんやりとした湖上の風が心地よく、
 左の写真は湖面から望む男体山です。
 日本百名山のひとつだけあって
 さすがに姿のいい山です。
 標高は2,486m。
 なだらかな稜線がいいですね。
 男のなで肩というところでしょうか。

  秋暑く男体山の肩にのる  夏の雨

 あ、これ、私の一句でした。
 おそまつ。

 中禅寺湖といえば
 華厳の滝
 華厳の滝といえば日本三名瀑のひとつ。
 ちなみに、残りの二つは袋田の滝(茨城県)と那智の滝(和歌山県)。
 日光2明治36年、当時一高の学生だった藤村操が身を投げたところでもあります。
 多分、若い人は知らないでしょうが。
 彼が残した遺書の中に

   萬有の真相は唯だ一言にして悉す、
   曰く「不可解」。
 

 とあって
 当時若い人たちに影響を与えたといいます。
 今の人からすれば、
 この文章そのものが「不可解」かもしれませんね。


 華厳の滝には
 エレベーターがあって滝壺近くまで降りることが
 できます。
 そこで、撮ったのが左の写真。
 どうですか、
 少しは涼しくなりましたか。


 さすがに標高もありますから
 中禅寺湖周辺は
 朝晩ともに少し肌さむいくらい。
 こんなところで
 何日もいれば
 読書もすすむのでしょうが、
 さすがにそうはいかず、
 次の日には下界に下りてきました。
 今や世界遺産となった
 日光東照宮のお馴染み定番、
 「見ざる言わざる聞かざる」の三猿や
 左甚五郎の作品といわれる「眠り猫」をしっかりみて
日光3
日光4

 帰ってくれば、
 いやあ、暑いこと、暑いこと。

 それでもクーラーの冷たさが心地よく感じるのは
 少しばかり都会人なのかもしれませんね。

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 毎年この季節になると
 本屋さんの一角は4月から開講される
 NHKテキストで賑わいます。
 私は花粉症ではないのですが
 このNHKテキストの花粉には毎年やられてしまいます。
 ムズムズ。
 ムズムズ。
 今年は何をしようかな。
 去年は、ラジオの「ハングル講座」にチャレンジしたのですが
 見るも無惨、
 ラジオですから聞くも無惨かな。
 わずか数週間で挫折。
 やれやれ。

 では、今年は英語に回帰するか。
 といっても、
 私の過去の英語学習は死屍累々の惨憺たるありさま。
 思い起こせば、
 中学1年生、(一体何十年前のことか)
 クラブ活動から帰ってきてラジオのチューナーを合わせて
 「基礎英語」を聴いていたものの、
 いつの間に、かうつらうつら。
 中学2年生、(一体何十年前のことか9
 テキストだけは「基礎英語2」に格上げしたものの
 やっぱりうつらうつら。

 人に歴史あり。
 私にNHKの語学テキストあり。
 途中途中に
 ラジオだからダメなんだとテレビ講座に移ってみたが
 やはりダメ。
 どこでも聴かなくちゃとCD付きにしても
 やはりダメ。
 それでも、毎年この季節になると
 うずうず蠢く勉強熱。
 我ながら、あきれるばかり。

NHK テレビ おとなの基礎英語 2013年 04月号 [雑誌]NHK テレビ おとなの基礎英語 2013年 04月号 [雑誌]
(2013/03/18)
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 そんな私がこの春チャレンジしようと思いついたのが
 NHKテレビの「おとなの基礎英語」。
 レベル的には「基礎英語3」程度。
 中学3年生です。
 放送時間は月曜から木曜(!!)
 夜10:50から10分間。
 たかが10分。
 されど10分。

 はたしてどうなることやら。

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