FC2ブログ
プレゼント 書評こぼれ話

  今日は
  本橋信宏さんの『ベストセラー伝説』という
  本を紹介します。
  この本に
  青春出版社から出た
  森一郎さんの『試験にでる英単語』のことも
  書かれています 。
  いやあ、懐かしいな。
  私も大学受験の時
  この「でる単」のお世話になりました。
  「でる単」というのは
  『試験にでる英単語』の愛称だとか。
  でも、そんな風に言った記憶はないけど。
  何しろこの「でる単」では
  1800語英単語を覚えたらいいというのですから
  受験生にとって
  大助かりの一冊でした。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  昭和30年生まれの私にドンピシャ                   

 「ベストセラー」を広辞苑で調べると、「ある期間に最高の売上げをみせた書籍」とあるから、雑誌は100万部売れても「ベストセラー」といわないのではないか。
 そんなことを思いながら、でも、この本でいえば、秋田書店の「冒険王」や「少年チャンピン」の話や少年画報社の「少年画報」と桑田次郎の「まぼろし探偵」といった今や伝説のようになった雑誌のことが読みたいではないか。
 あるいは、学校で販売されていた(ような記憶がある)学研の「科学」や「学習」のことを知りたいではないか。
 つまり、この本は「ベストセラー」という言葉にこだわることなく、著者の本橋信宏さんが「はじめに」の冒頭に記している、「夕陽の向こうに消えていった懐かしい出版物とそれを作った編集者たちの物語」なのだ。

 本橋信宏さんは1956年(昭和31年)生まれで、その同年代の読者(私もその一人であるが)にとっては、先にあげた月刊漫画誌などは懐かしいと思う。
 あるいは、「科学」「学習」といえば、小学館の学年誌とは違った印象を持っている人も多いのではないか。
 本橋さん世代にとってはひたすら懐かしい雑誌たちであるが、少し年が離れると、全く受けとめ方が違うはずだ。
 どんな世代でも自分にとっては懐かしい雑誌やはずせないベストセラーはある。
 だから、あえてこの本で紹介されている雑誌や書籍のことをいうならば、昭和30年前後の本橋さん世代に欠かせない「ベストセラー伝説」だろう。
  
(2020/07/02 投稿)

    芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

レビュープラス
プレゼント 書評こぼれ話

  今日は
  二十四節気の一つ、芒種
  この頃から田植えが始まり、
  梅雨めいてくる頃です。

    小包の軽きが届く芒種かな       森宮 保子

  今日は
  数藤康雄さん編の
  『アガサ・クリスティー百科事典』を
  紹介します。
  これは早川書房から出ている
  「クリスティー文庫」の100冊めにあたるもので
  きっと続けて
  アガサ・クリスティーを読み続けてきた人は
  やっとここまでたどり着いたかと
  歓喜の一冊になったことだと
  思います。
  書評にも書きましたが
  この本があれば
  アガサ・クリスティーはもっと愉しめそうです。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  アガサ・クリスティーをもっと愉しむために                   

 古今東西名探偵は数多くいる。
 そして、彼らの多くの映像化されている。しかも、名探偵になるほど度々映像化されている。
 日本でいえば、江戸川乱歩の明智小五郎や横溝正史の金田一耕助あたりが有名だろう。
 海外でいえば、シャーロックホームズとエルキュール・ポアロが双璧だろうか。
 アガサ・クリスティーのファンであれば、映像化された彼女の作品も観たくなるのが人情であるが、一体どんな作品が映像化されているか、探すのは面倒である。
 そんな時にこの本があれば、どんなに便利だろうか。

 ちなみに「百科事典」の「百」というのは数ではなく、「多くのもの」を指しているらしい。
 この本でいえば、「作品事典」「作中人物事典」「アイテム事典」「戯曲初演リスト」「映画化作品」「テレビ化作品」そして「アガサ・クリスティー年譜」となる。
 そのうち「作品事典」は長編、短編、戯曲、普通小説、紀行、自伝などに分かれている。
 よくポアロものとかミス・マープルものとかで括られることが多いが、この本では書かれた年代順に編まれている。
 これと年譜を組み合わせれば、アガサ・クリスティーがどのような時期にその作品を書いたかがよくわかる。

 こういう事典が最初から順に読むことももちろん出来るが、私は拾い読み派だ。
 作品を読みつつ、この事典で興味を深める。
 今や私の本棚に欠かせない一冊である。
  
(2020/06/05 投稿)

    芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

レビュープラス
プレゼント 書評こぼれ話

  昨日紹介した
  沢木耕太郎さんは「ニュージャナリズムの旗手」と
  言われていましたが
  今日紹介する
  柳田邦男さんは
  ノンフィクション作家としては
  沢木耕太郎さんより少し先輩になります。
  1971年に発表した『マッハの恐怖』で
  第3回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞し、
  硬質的な作品を得意とされていました。
  柳田邦男さんのノンフィクションも
  よく読みました。
  今日は
  柳田邦男さんの新しい新書
  『人生の1冊の絵本』を
  紹介します。
  この本が貸し出しを再開した
  さいたま市の図書館から借りた
  再開第1冊めになります。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  絵本は人生に三度                   

 ノンフィクション作家の柳田邦男さんが「大人こそ絵本を」と呼びかけてからもう20年になるという。
 中でも「絵本は人生に三度」というのは、私のようにその時すでに「子育て期」を終えたものにとっても共感を覚えた。ちなみに「三度」というのは、「幼少期」「子育て期」「中高年期」をいう。
 そんな柳田さんは看護専門誌である「看護管理」という雑誌に長年絵本についてのエッセイを連載している。
 この新書はそこに掲載されたなかから53編を編集し、再構成されたものだ。

 一回の連載で何冊かの絵本が紹介されているので、ここで紹介されている絵本は150冊ほどになるという。
 それらは有名な作品もないわけでもないが、比較的新しいものが多い。
 日本の絵本だけでなく、海外のものも数多く紹介されている。
 「子育て期」であれば、子供と一緒に本屋さんを巡るということはあるだろうが、「中高年期」ともなれば、こういう本があると絵本を選ぶ参考にはなるので、ありがたい。
 柳田さんは50歳を過ぎたら、毎日絵本や童話を読むライフスタイルを身につけると、「幼いころの無垢な感性」が取り戻せると書いているが、絵本を読むと、確かに忘れたいたものを思い出すような気がすることがある。

 この本で紹介されている絵本を見ると、絵本の世界がどんなに広いか、よくわかる。
 差別の問題、環境の問題、悲しみのこと喜びのこと、本当にこの世界が絵本で出来ているのではないかと思ってしまうほどだ。
 だとしたら、「人生の1冊の絵本」を見つけるなんてできっこない。
  
(2020/05/21 投稿)

    芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

レビュープラス
プレゼント 書評こぼれ話

  今日は二十四節気のひとつ、
  清明
  万物がこの頃より溌剌としてくるといいます。

    清明や鳥はくちばし閉ぢて飛ぶ    鶴岡 加苗

  そんな季節なのに
  新型コロナウイルスの影響で
  なかなか溌剌とまではいかない。
  せめていい本でも読みたいものです。
  今日は文庫本の紹介。
  川上未映子さんが聞き手で
  村上春樹さんがこれに答える。
  『みみずくは黄昏に飛びたつ』。
  その新潮文庫版
  単行本の方は2017年の6月14日に
  紹介しています。
  では、何故文庫本なのか。
  その答えを書評に書いています。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  読むんだったら文庫本で                   

 文庫本というのは、文庫オリジナルというのは別にして、基本的には単行本が出てから大体2年か3年経ってから刊行されると聞いたことがある。
 作家の(というより純粋に村上春樹さんのファンという側面の方が大きいが)川上未映子さんが聞き手で村上春樹さんがそれに答えるというインタビュー集であるこの文庫本の場合、単行本が出たのは2017年4月。
 その当時出たばかりの村上春樹さんの『職業としての小説家』と『騎士団長殺し』をテキストにして4つのロング・インタビューが収められている。
 単行本の場合は出たばかりのエッセイと長編小説がテキストであったから、それは刺激的だったし、それから2年経って文庫本で読んだ時は正直色褪せたところもあったが、中には全然変わらなく、村上春樹っぽい(当たり前だけど)箇所もたくさんあった。

 それは春樹さんがいうところの「信用取引」で、私という読み手が村上春樹という書き手を全面的に信用しているということだと思う。
 そして、「文章自体はどこまでも読みやすく、素直なものを使いたい」という春樹さんの小説スタイルに共鳴しているのでもあるのだろう。

 そんな単行本から2年が経って文庫本になったわけだが、この文庫本にはなんといっても「文庫版のためのちょっと長い対談」がオマケでついている。
 そこでは春樹さんが「文藝春秋」の2019年6月号に書いた父親の話「猫を棄てるー父親について語るときに僕の語ること」のことが結構話されている。
 さらにいえば、前期のベステセラー『ノルウェイの森』についても。

 だから、こんなことを書くとおかしいかもしれないけれど、この作品を読むなら絶対文庫本の方がお得だ。
  
(2020/04/04 投稿)

    芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

レビュープラス
プレゼント 書評こぼれ話

  最近の本の売れ行きランキングなどを見ると
  川越宗一さんの『熱源』は
  結構売れているようです。
  一番新しい直木賞受賞作です。
  一方の芥川賞ですが
  古川真人さんの『背高泡立草』。
  『熱源』ほどではないようですが
  それでも割と売れていて
  さすが芥川賞直木賞効果。
  そもそも
  この二つの賞ですが
  新人賞なのに
  盛り上がるのは
  ひとつは歴史が長いということもあるでしょう。
  なので
  さまざまな話題が残っていて
  そんないくつかが
  この本でも紹介されています。
  今日は
  高橋一清さんの
  『芥川賞直木賞秘話』を紹介します。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  「秘話」だから読みたくなる、これって心理                   

 毎年8月と2月に発売される総合誌「文藝春秋」は芥川賞発表号で作品が全文掲載されるということもあって、通常の月より10万部ほどは増刷されるようです。
 又吉直樹さんが芥川賞を受賞した『火花』が掲載された時の「文藝春秋」は100万部を超えていたそうで、実はそれよりも売れたのは綿矢りささんと金原ひとみさんがダブル受賞した時はそれ以上に売れたそうです。
 芥川賞は文芸誌や同人誌に発表された作品が選考対象となり、受賞が決まればまず「文藝春秋」に掲載、その後「芥川賞受賞作!」とうたった帯などがついた単行本が書店に並ぶことが多いのですが、最近は「文藝春秋」ばかりに旨味をとられてはということなのか、単行本の出版が早まっています。

 芥川賞だけでなく直木賞もそうですが、文学の新人賞ですが、ニュースになることも多く、何かと話題の賞であることは間違いありません。
 この本はかつて文藝春秋の編集部で働き、二つの賞の選考準備にも関わった経験をもつ著者が、まさにその渦の中で見聞きした作家や選考委員の姿を描いたものです。
 これを読むと作品が出来上がるまで、編集者がいかに作家を助けているかもわかります。
 もちろん書くのは作家本人ですから、編集者の意見や助言がすべて生かされることではありません。
 作家をその気にさせるのも編集者の腕なのでしょう。
 そんな著者だからこそ、「いい小説には、その時代の人々の生き方を文章にして見せてくれるようなところがある」という言葉が生まれるのだと思います。
  
(2020/02/20 投稿)

    芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

レビュープラス