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プレゼント 書評こぼれ話

  昨年2019年は
  作家で脚本家であった向田邦子さんの
  生誕90年の年でした。
  向田邦子さんが亡くなったのは52歳のことですから
  あの事故がなければ
  どれだけたくさんの名作を残してくれただろうかと
  きっと多くの人が
  思っているはずです。
  だから、こうして向田邦子さん関連本も
  まだ出るのでしょう。
  今日は
  『向田邦子の本棚』という本を紹介します。
  2019年11月に出たばかりの本です。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  向田邦子さんが生きていたらまだ90歳                   

 本棚を見るとその人がどんな人なのかわかると、昔からよく耳にしました。
 だからでしょうか、著名人の本棚を写した本や雑誌を見るとつい見入ってしまいます。
 もっともそれでその人の性格がわかるということはなくて、本棚に並んだたくさんの本の数に圧倒されることがほとんどです。
 直木賞作家で脚本家であった向田邦子さんが台湾での不慮の飛行機事故で亡くなった1981年ですから、もう40年近くも前になります。
 向田さんが52歳の夏のことです。
 それでも向田さんの人気は衰えず、こうしてまた向田さん関係の本がでるのですから、不思議なものです。
 もしかしたら、その謎は向田さんの置いていかれた本棚を見ればわかるかもしれません。

 向田さんの蔵書は母校にあたる実践女子大学に約1300冊、幼い頃過ごした鹿児島にあるかごしま近代文学館に約300冊、そして妹である和子さんのところと分散されてはいるが、帰ることのない主人を待ち続けている。
 この本ではそんな蔵書の写真図版が無性に切なさを誘う。
 この本たちを向田さんはどんな気持ちで読んだことだろう。
 この本たちは向田さんにどんな影響を与えただろう。
 吉行淳之介や三浦哲郎などの同時代の作家たちの本、幼い頃父の蔵書から持ち出して読んだという「漱石全集」、谷崎潤一郎訳の『源氏物語』、新聞の切り抜きが挟まった辞典、向田さんが好きだった料理の本、本棚にはさまざまなジャンルの本が並んでいる。

 そんな写真とともに本について書かれた向田さんのエッセイ数篇。
 こんな素敵な本が並ぶと、本棚もすこしは誇らしく見えてくる。
  
(2020/01/07 投稿)

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  今日紹介する
  『100歳まで読書』の著者
  轡田(くつわだ)隆史さんは
  書評にも書きましたが
  朝日新聞で新聞記者をされていて
  そこを退社後
  フリーのジャナーリスト以外に
  地元さいたま市の図書館協議会の委員を
  長い間務めたことがあります。
  私がその委員になったのは
  轡田隆史さんがお辞めになった後のこと。
  近くでお話しが聞けたらよかったのですが
  残念です。
  なので、この本の最後はこう結ばれています。

    全国の書店員、図書館のみなさんにエールを送りながら。

  なんて素敵なメッセージでしょう。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  人生100年、本ばっかし                   

 なんとも勇ましい書名だ。
 いくら「人生100年時代」だといっても、ちょっと言い過ぎではと思う人もいるだろうが、本好きの私としてはよくぞ言っていただいたと拍手をおくりたい。
 著者の轡田隆史氏は1936年生まれの83歳。高校時代は浦和高校のサッカー選手として二度の全国優勝、そのあと早稲田大学に進んでここでもサッカー一筋。
 大学卒業後は朝日新聞に入って論説委員までなされた。
 ご自身はサッカーにお酒三昧の人生と謙遜されているが、三万冊を超える蔵書の数と聞けば、新聞記者を職業としたとはいえ、本好きであることは間違いあるまい。

 轡田氏は何故「死ぬまで本を読む」ことを薦めるのか。
 それは、身体よりも精神が歩くことが大切だからだという。
 つまり、精神の健康のためにはいつまでも本を読むこと。そのためには、「感動」が精神の若返りの最高の秘訣ともいう。
 そのためには、「老人性食わず嫌い」はやめようと、轡田氏は威勢がいい。
 「多くの楽しい読み物を知らずに一〇〇歳を迎えるのは大損」とまで書いている。
 その一方で「拾い読み」なども薦めている。
 要は「やわらかな変幻自在の精神こそが成熟の証明」だとか。
 そうやって読んでいくと、シニア向けの読書のすすめのように思えるが、読書は訓練でもあるから、早く轡田氏流の本の読み方を学習するのは悪くない。

 本の読み方楽しみ方を記した本ではあるが、実はブックガイド本としての面も持っていて、これを読めばあれも読みたいこれも読みたい、そんな本がたくさん出てくる。
 これだけ本があれば、100歳では足らない。
  
(2019/12/26 投稿)

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  私が参加している読書会のメンバーに
  さいたま市岩槻
  本屋さんを営んでおられる人がいます。
  その本屋さんが11月に
  Books&café mao-mao としてリュニーアルオープンされたので
  お祝いを兼ねて
  毎月第一土曜日にさいたま市の公共施設で行っている読書会を
  12月はmao-maoさんで開催しました。

  20191211_121456_convert_20191211155646.jpg

  従来のお店の半分を喫茶スペースにされて
  本を読みながらくつろげる空間に
  なっています。

  20191207_134322_convert_20191211155446.jpg

  20191207_134334_convert_20191211155550.jpg

  読書会の前にまずは
  おいしいチーズケーキとコーヒーを頂きました。
  ちなみにこのチーズケーキ絶品でした。
  まちの本屋さんがどんどん減少している中で
  こうしていろんな工夫をされているのが
  本好きにとって
  うれしいですね。
  岩槻は人形の町としても有名で
  来年(2020年)2月22日には
  素敵な人形博物館もオープンします。
  Books&café mao-maoさんは
  岩槻駅東口から歩いて5分のところにあります。
  本のある素敵な空間を
  愉しんでみるのもいいですよ。
  この日の読書会で
  私が紹介したのは
  田口幹人さんの『まちの本屋』。
  書評は2016年の再録書評です。
  そうそう、お祝いのメッセージにこう書きました。

    まちには本屋は必要。
    がんばれ、まちの本屋!

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  職業としての本屋                   

 本屋さんにあこがれたことがあります。今でもどこかに本屋さんもいいなと思う自分もいますが、その一方で本が売れないという現状を知れば知る程、到底無理と尻込みするしかありません。
 それでも、若い人たちが新しい本屋に挑戦しようという話を聞けば、拍手をおくってあげたくなります。私にできることはせいぜいそれくらいです。
 だから、この本のように元気な「まちの本屋」さんの声を聞くとうれしくなります。
 この人ならこれからもいい本屋さんをやっていくのだろうなと思います。

 著者の田口幹人さんは岩手県盛岡にある「さわや書店」フェザン店の店長です。
 巻頭のグラビアに「さわや書店」の写真が載っていますが、なんとも魅力的な本屋さんの風景です。
 盛岡には「さわや書店」だけがあるのではなく、大手の書店がいくつもある、どちらかといえば過当競争立地といえます。その中で田口さんは嘆くこともぼやくこともしません。
 大手書店と自分たちのような「まちの本屋」の役割をきちんと認識されています。
 田口さんは「本屋という業態が大きく儲かる商売では決してない」といいます。限られた利益の中でどう店を維持していくか、おのずと人件費を抑制することにもなります。
 だから、「書店員には覚悟がいります」と田口さんははっきりと書いています。「辞めるなら辞める選択をしてもいい」とまで。

 それほどの現場ながら当然「本屋」ならではの喜びがある。
 「読者と向き合う、まさに最前線に、本屋の仕事がある」と言い切る田口さんは、きっとそういう「本屋」ならではの喜びをたくさん味わってきたのでしょう。
 単にベストセラーだけを売るのではない、読者が手にすればそれだけの価値がある本を自分で探しだし提供していく。それが売れる。
 作者でも出版社でもない喜びを本屋さんは味わっているのです。
 仕事をしていて、これほどうれしいことはありません。

 この本は「本屋」さんという職業についてのものですが、仕事全般の取り組み方、あるいは地方都市の活性化の方法についても考えさせられる一冊です。
  
(2016/01/29 投稿)

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  今日は勤労感謝の日

    旅に出て忘れ勤労感謝の日    鷹羽 狩行

  もうすぐこのブログも
  書き始めてから11年になります。
  これだけの期間を
  本を読んで
  その書評めいた文章を書いてきましたが
  時には
  本を読むのもしんどくなることだって
  やはりあります。
  本好きの皆さんは
  そんなことありませんか。
  今日はそんな人のために
  若松英輔さんの
  『本を読めなくなった人のための読書論』を
  紹介します。

    本は、作者に書かれただけではいのちを帯びることはありません。
    まだ、種子のような状態です。
    それは、読まれることによって育ち、
    開花していくのです。

  いい文章です。
  さあ、この本の花を咲かせましょう。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  本を読むのも勇気がいる                   

 最近たまに本が読めなくなっていることに気づくことがあります。
 あるいは、本を読んでも楽しくない、夢中になれない自分に気づくことがあったりして、そんな時に出会ったのが、この本。
 「本を読めなくなった人」って自分のことです。
 でも、そんな人に向けた「読書論」って、まるで逆説のような気もしますが。
 書いたのは気鋭の文芸評論家、若松英輔氏。
 あらかじめ書いておくと、この本を読んだからといって本が読めるようになるわけではない。
 ましてや読書嫌いの人が本好きになったりもしない。
 でも、少し勇気が出ます。

 本が読めなくなっているというのは「新しい読書の次元が開けるという人生の合図」と、若松氏はいいます。
 「新しい読書の次元」とは他人に左右されない、自分だけの読み方かもしれません。
 「人が何を、どう、どれくらい読んでいるか」は気になります。例えば書店によくあるベストセラーの順位なんかはその顕著なものです。
 それは気にしないでいい、とあります。
 「他者と比べる習慣から自由になることができれば」いいのだと、若松氏は書いています。

 そもそも読書そのものが自分だけの行為です。
 その行為が他人と交わることもありますが、この本にあるように「読書とは、自分以外の人の書いた言葉を扉にして、未知なる自分に出会う」行為です。
 本を読めなくなった人が果たしてわざわざ「読書論」を読むかどうかわかりませんが、きっとこの本を読めば、もう少し本とつきあってみるかと感じるのではないでしょうか。
  
(2019/11/23 投稿)

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  私は今
  ひとつの「読書会」に参加しています。
  これは埼玉の本好きが集まってできた「読書会」で
  主要なメンバーは
  JPIC読書アドバイザーを受講した人たちですが
  それに関係のない本好きも
  参加しています。
  ここでは
  自分たちがそれぞれ本を持ち寄って
  それを紹介するという方法でやっています。
  毎月第一土曜日の午後2時から5時までの3時間
  参加者は10人前後ですから
  だいたい自分の持ち時間は
  30分弱でしょうか。
  一冊の本からさまざまな話題に広がっていくのが
  楽しいです。
  今日は
  山本多津也さんの『読書会入門』という本を
  紹介します。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  「読書会」は面白い                   

 本が読まれなくなったと言われて久しいですが、世の中には有名無名、多人数少数精鋭、さまざまな「読書会」があります。
 その中でも日本最大規模である読書会コミュニティ「猫町倶楽部」を主宰しているのが、この本の著者山本多津也さんです。
 その規模といえば、年200回ほど開催され、参加人数はのべ約9000人というのですからすごいもの。

 山本さんは現在もそうですが住宅リフォームの会社を経営されています。
 山本さんが「読書会」を立ち上げたのが2006年、ちょうどビジネス本が若い人たちに大いに読まれていた頃で、学びを実行しそれを継続する仕掛けとして「読書会」を始めたといいます。
 最初の課題本がカーネギーの『人を動かす』というのですから、ビジネススキルを高めるためというのがよくわかります。
 山本さんの「読書会」は課題本を参加者が必ず読んでいることが参加条件ですが、「読書会」のやり方として参加者がそれぞれの本を紹介する形式のものもあります。
 山本さんはこの本では自身の会のやり方を推奨していますが、これから「読書会」への参加を考えている人は自身に合った会を選ぶといいと思います。

 山本さんは「読書会」で私たちがまだ自身で見つけられない自分を見つけるきっかけを引き出してくれると書いていますが、確かにそれはあって、他者の意見を聞くことで自分が知らなかった自分の好みなどがわかったりすることもあるのも事実です。

 山本さんの「読書会」が人気なのは本から派生してさまざまなことを実行しているからだと思います。
 そういう行動力企画力が本の魅力を最大限にしているような気がします。
  
(2019/11/21 投稿)

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