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 昨日轡田(くつわだ)隆史さんの
 『100歳まで読書』という本を紹介しましたが、
 その本のテーマと同じ
 轡田隆史さんの講演会が
 12月22日の日曜に
 さいたま市立武蔵浦和図書館でありました。

 武蔵浦和図書館は埼京線の武蔵浦和駅に隣接している図書館で
 毎年「読書活動推進講座」を開催しています。
 令和最初の講座が轡田隆史さんで
 演題は「100歳まで本を読もう!」でした。
 朝日新聞の編集委員までされた轡田隆史さんの講演なのに
 定員が40人というのももったいないですが
 参加した側からいえば
 かなり贅沢な90分でした。

 轡田隆史さんは現在83歳ですが
 とってもお元気で
 講演中もずっと立ってお話しされていました。
 今でも日本酒をほとんど毎晩
 コップ4杯ほどは呑むそうです。
 案外そのあたりが健康の秘訣かもしれません。
 それでつけた肩書が
 
   酔眼耄碌翁

 けっして翁という感じではないですが。

 まず冒頭に

   人間自身が経験と言葉が詰まっている書物で
   だから、本を読むということは自分自身を読むこと

 だと話されました。
 この言葉は講演中何度も出てきました。
 私たちが書物だとしたら
 本を読むことは私という本のページを増やすことでも
 あるんでしょうね。

 轡田隆史さんは講演中に
 貴重な資料、例えば岩波書店の「世界」の
 昭和21年の創刊号の現物などを
 回覧して下さって
 え、こんな本触っていいのとドギマギしてしまいました。
 本物に触れることの大切さを
 なにげなく経験させてもらいました。

 轡田隆史さんは最後に
 
   自分の好みの本をひとつ持っていることが大事。
   文庫でいいから、それを何度も読むこと

 と話されて、
 自身は永井荷風の日記『断腸亭日乗』を挙げておられた。
 持ってこられたその文庫には
 たくさんの付箋が貼られているのが
 印象深かった。

 果たして
 私にとってそんな一冊は何だろう。
 答えが出ないけれど
 それを探していくのも「00歳まで読書」の
 愉しみかもしれない。

 この講演会のために
 武蔵浦和図書館では轡田隆史さん著作の
 「ブックリスト」まで作って配布してくれた。

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 図書館のみなさんに感謝とエールを。

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 毎年この時期恒例となった
 埼玉県の「図書館と県民のつどい」
 今年も12月15日の日曜日
 埼玉県桶川にあるさいたま文学館で開催されました。

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 今年で13回となるこのイベントは
 県内最大の図書館イベントです。

 このイベントでは
 毎回埼玉県となんらか関係のある作家が
 記念講演を行っていて
 今回は埼玉県出身の作家
 須賀しのぶさんが
 「本と埼玉と私」という演題で講演が
 行われました。
 須賀しのぶさんは『また、桜の国で』で
 第156回直木賞の候補になった
 今気鋭の女性作家です。

 残念ながら
 私はまだ須賀しのぶさんの作品を読んだことがなくて
 それでも講演を聞いてみようと思ったのは
 これが「図書館と県民のつどい」の記念講演であったこと、
 埼玉県出身の作家ってどんな感じだろうか興味があったこと、
 それで会場の隅っこで
 おとなしく拝聴していました。

 講演の最後に
 質問の時間があったのですが
 そこで発言されていた何人かの人が全員
 須賀しのぶさんの熱心なファンだったのには
 まだまだ私が知らない、
 けれど多くのファンがいる作家がいるんだと
 唸っていました。

 須賀しのぶさんは近代の西洋を舞台に
 歴史小説を描いていて
 講演の中でしばしば話していたのが
 歴史を検証するための一次資料の重要性です。
 というのも
 須賀しのぶさんは
 埼玉県草加市の出身で
 埼玉県立浦和第一女子を出て
 上智大学史学科を卒業していて
 歴史に向きあう姿勢がきちんとしている印象を
 受けました。

 須賀しのぶさんには歴史以外にも
 高校野球しかも埼玉大会が大好きという
 埼玉県人らしい一面もあり
 高校野球を描いた作品も多いそうです。

 私にとっては
 須賀しのぶさんは未知の作家でしたが
 とっても興味を惹かれました。
 今度ぜひ読んでみたいと思います。
 90分という時間も
 あっという間の熱い講演会でした。

 会場では須賀しのぶさんの本の展示や

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 さまざまな企画があって
 そのひとつにスタンプラリーもありました。
 完走すると
 オリジナルの缶バッジまでもらえて
 とってもうれしい一日になりました。

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 渋谷のユーロスペース
 映画「漫画誕生」を観た帰りに
 近くにあるBunkamura Galleryに寄って
 キネマ旬報100周年企画展
 「表紙で振り返る時代を彩った映画スター」を
 見てきました。

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 映画専門誌「キネマ旬報」
 1919年創刊。
 つまりは大正8年。
 大正、昭和、平成、そして令和と
 その長い歴史を積み重ねて今に至っています。
 これだけ長い歳月を刊行できたのも
 映画の面白さがあってのこと。
 そして、その面白さの一因がスターたちの魅力です。
 これは創刊間もない頃の「キネマ旬報」の表紙。

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 そして、こちらは、
 私がよく読んでいた1970年代の頃の表紙のもの。

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 今年亡くなった和田誠さんのイラストの表紙が
 懐かしい。
 これは
 1980年代の表紙。

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 そばに立つのは
 この年末帰ってくる(封切られる)「男はつらいよ」の
 寅さん。

 「キネマ旬報」といえば
 年間のベストテンが有名で
 映画の評価の際にはよく参考にされています。
 そのベストテンがずらりと展示されている前には
 受賞トロフィーも展示されています。

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 こうして見ていくと
 私の生活の中で
 映画ってとっても印象深い足跡を残してくれているのが
 わかります。
 こんなに素敵な展覧会が
 なんと無料!

 会場のおわりには
 過去の「キネマ旬報」を実際に手にすることも
 できます。
 ただ残念ながら、
 この展覧会も今日(12月11日)まで。
 時間があるなら
 急いで。

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 先日、さいたま市図書館友の会主催の講演会
 「北沢楽天と”表現の自由”について」の記事を
 書きましたが、
 その時の講演者、さいたま市の漫画家あらい太朗さんが発案者となった
 映画「漫画誕生」を
 渋谷にあるユーロスペースで観てきました。

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 なので、
 今日は映画のお話。

 監督は新鋭女性監督の大木萌さん。
 デビューは2014年で、この作品が2作め。
 2作めまでかなり時間がかかっているようですが
 この「漫画誕生」も完成までに色々あって
 ようやっと上映にこぎつけた作品です。
 今回の映画は
 日本人で初めて漫画家として成功した
 北沢楽天の生涯を描いていますが
 そもそも北沢楽天という人が有名でないというところがあって
 そのあたりが
 作品を作っていく中で難しかったのだろうと思います。
 その楽天役を
 イッセー尾形さんが演じてくれたおかげで
 作品がより多くの人の目にふれることに
 なったのではないでしょうか。

 しかし、出てくる漫画家の多くは
 昔の漫画家で
 あの岡本一平だって
 今の人にはわからないかもしれない。
 映画の最後に
 これらの漫画家の紹介、
 例えば近藤日出造とか小川治平の名前と業績といったことが
 入るのですが
 やはり観ている中ではわからないストレスが
 どうしても出てきます。
 映画の中で
 ナレーションをどう使うのかは意見がわかれるでしょうが
 そのあたりをうまく表現できなかったかと
 残念です。

 人の一生はやはり長い。
 朝ドラであれば表現できることも
 2時間足らずの映画ではなかなか難しい。
 ならば、思い切って何かにスポットをあてた方が
 作品がするどくなるような気がします。
 この映画でいえば
 楽天と奥さんであるいのさんの関係でしょうね。
 ラストはその関係性がうまく出ていました。
 それに、
 いのさん役の篠原ともえさんが
 とってもいい。
 若い頃から晩年まで一人で演じていて
 全然違和感がなかった。
 それに、いのさんの上品さがとてもよく伝わってきました。

 ラスト近くで
 晩年の北沢楽天が愛犬と散歩している神社は
 大宮にある氷川神社ですね。
 そして、その参道を横切る男性役で
 発案者のあらい太朗さんが登場しています。

 映画を観終わったあと
 楽天さんといのさん夫婦を描いた缶バッジを買いました。

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 映画がヒットして
 多くの映画館で上映されればいいですね。

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 さいたま市には4つの文化コンテンツがあります。
 鉄道、盆栽、人形(岩槻が有名)そして、もう一つ。
 それが、漫画
 さいたま市と漫画。どういう関係があるかというと
 日本で初めての「漫画家」北沢楽天が晩年住んだのが
 旧大宮市、現在のさいたま市だからです。
 日本で初めての「漫画家」というのは
 厳密には「漫画家」を職業とした初めての人ということらしい。

 その北沢楽天の生涯を振り返りつつ、
 表現について考えるという
 素敵な講演会が
 11月23日(土曜日)
 さいたま市立中央図書館で開催されました。
 講演者は漫画家のあらい太朗さん。
 あらい太朗さんは大宮で生まれて
 現在はさいたま観光大使もされています。
 それに「北沢楽天顕彰会理事」もされている。
 しかも、講演にも出てきましたが
 北沢楽天を描いた映画「漫画誕生」制作の
 仕掛け人でもあります。

 そんなあらい太朗さんですから、
 北沢楽天が漫画に出会ったものの
 なかなか自由に書かせてもらえなかった時代に
 あの福沢諭吉の知己を得て
 時事漫画に腕を奮って人気を博していくさまなど
 とてもわかりやすく解説をしてくれます。

 そもそも北沢楽天が書いた漫画は
 今でも新聞などで見かけることがありますが
 時事漫画です。
 風刺漫画ともいわれました。
 「漫画の神様」手塚治虫のストーリー漫画とは
 ちょっと違います。
 北沢楽天より少し遅れて
 岡本一平が登場します。
 あの「爆発だー!!」の岡本太郎さんのお父さん。
 奥さんは作家の岡本かの子
 岡本一平という名前は
 今でも耳にすることがありますが
 何故か北沢楽天の名前はあまり知られていない。
 映画「漫画誕生」の宣伝チラシにも

    時代に忘れられました。

 と、自虐コピーが書かれています。
 だいたい埼玉県民は自虐ネタが好きですが。

 そのあたりのことを
 あらい太朗さんは
 北沢楽天が漫画家としてとてもお金持ちになりすぎたためではないかと
 みているようです。
 庶民の眼で描いていながら
 庶民から見るといつしか雲の上の人になってしまった。

 映画「漫画誕生」のことも少し。

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 主役の北沢楽天役をあのイッセー尾形さんが演じているそうです。
 イッセー尾形さんといえば
 現在放映中のNHK朝ドラでも主人公を助ける絵師役で活躍。
 なんとも贅沢な配役です。
 11月30日から渋谷ユーロスペースでロードショーです。
 全国の映画館で配給されることもあるかも。

 約90分の講演でしたが
 とても中身の濃い話でした。
 今回の講演会は
 さいたま市図書館友の会が主催だったことも
 書き添えておきます。

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