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 汗ばむような陽気となった
 4月のおわりの28日、
 東京・大泉学園にある「牧野記念庭園」に行ってきました。

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 ここは、今NHKの連続テレビ小説(通称 朝ドラ)「らんまん」のモデルとなっている
 植物学者・牧野富太郎博士が
 大正15年から亡くなるまでの30余年を過ごした住居と庭の跡地で、
 昭和33年に庭園として開園したものです。
 練馬区立ということで
 うれしいことに入園料が無料。
 朝ドラ効果もあって、
 平日でもかなりの人が訪れていました。

 入ると、さっそく牧野博士がお出迎え。

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 正門そばに博士の胸像もあります。

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 その下に茂っているのがスエコザサ
 牧野博士が昭和2年に仙台で発見した植物で、
 奥さんだったスエさんへの愛情からその名を命名したといいます。

 庭園はこの季節、ケヤキやサクラの大木の緑がうっそうとして
 なんとも気持ちのいい風が吹いています。

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 足元には牧野博士が愛した草木がちゃんとその名称とともに植わっていて、
 植物が好きな人にはたまらない空間になっています。

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 庭園内にある企画展示室では
 「牧野富太郎 草木とともに」という企画展が開催されていました。(~10月9日)

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 ここでは牧野博士の自筆の植物画などを見ることができます。
 その細密な絵に圧倒されます。

 これは企画展示室そばの石碑。

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 碑に刻まれているのは、

    花あればこそ 吾も在り

 その先にあるのが、「ようじょう書屋」という
 牧野博士の書斎を復元した施設。

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 そこにおかれた本・本・本・・・。
 牧野博士はここで執筆や植物の描画にいそしんだといいます。

 牧野富太郎博士は昭和32年、
 94歳で亡くなっています。
 没後文化勲章が授与されて、その偉業がこうして
 庭園となって遺されています。
 朝ドラで人気の今、
 この機会に訪れてみるのもいいところです。

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 13日の月曜から
 3年間付けつづけてきたマスクが
 個人の判断にゆだねられるようになりました。
 なんとか新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかかったようです。
 ただ一気にみんながマスクをはずすことはないようにも思います。
 夏になればはずす人も多くなるでしょうが。
 そんなマスク解禁の少し前、
 3月10日になんとあの有名人のトークショーに行ってきました。
 一度はそのお顔をリアルで見てみたい、
 一度はそのお声をじかに聞いてみたい、
 そう思っていたその人とは、
 あの吉永小百合さん! です。

 吉永さんのトークショーがあったのは
 朝日新聞主催の「Reライフフェスティバル」。
 これは人生後半の自分らしい生き方を応援する取り組みで、
 このフェスティバルのリアルでの開催は
 4年ぶりとか。
 いくつか講演があって、協賛企業の出展ブースなど
 かなりの数の参加者で会場はうまっていました。

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 そんな中、吉永小百合さんのトークショーが行われて
 「吉永小百合 今を生きる」という演題で45分話されました。
 まずは登場した瞬間、この日は和服ではなく
 この季節らしい桜色の洋服でしたが、
 会場の時間がとまったような感じがしました。
 「降臨」ってこういう時に使うのでしょうか。
 そして、静かに、語るように話が始まります。
 自身の健康管理のこと、
 秋に公開の123作めとなる「こんにちは、母さん」(山田洋次監督)のこと、
 映画作品で出会った人たちのこと、
 特に笠智衆さんの姿勢が素晴らしく、自身もそうありたいと思っていると
 話されていました。
 また歌手生活60年ということで
 歌の話もありました。
 さらには、戦争は絶対にしてはいけないや
 東日本大震災の被災地の子供たちを支援する活動など
 話は多岐にわたってとてもよかった。

 吉永小百合さんの魅力は
 もちろんその姿かたちの美しさもありますが
 私はなんといっても声の美しさに魅かれます。
 かわいい声というより
 おちついた穏やかさが心に染みてきます。

 話が終わって
 会場に拍手の音が鳴り響く。
 やはりこの感覚というのはオンラインでは味わえないものです。
 いやあ、よかったな。
 これからもリアルでの開催が続きますように。

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 長かったコロナの時代も
 どうやらようやく終わりが見えてきたようで、
 3月13日からはマスクの着用も個人の判断にかわります。
 今まで制限のあったイベントも
 だいぶ緩和されてきました。
 そして、ついに私もたくさんの観客のはいった講演会に
 行くことができました。
 それが、先日2月25日(土曜日)に開催された
 さいたま文学館開館25周年記念の特別講演会
 場所は埼玉・桶川にあるさいたま文学館に併設されている
 桶川市民ホール。
 なんと、ここに700人の観客が集まっての講演。
 久しぶりだな、このざわざわ感。
 人との密着感。
 参加者の皆さんはまだマスク着用ですが、
 それでもリアルの講演会ならではの緊張感は
 やっぱりオンラインとは違います。

 今回の講演会は
 女優・作家・歌手でもある中江有里さんで、
 演題は「読むこと、生きること 『わたしの本棚』をめぐって」。

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 中江さんは雑誌の美少女コンテストに優勝したほどの美人ですが、
 30代半ばで大学に入学したくらい
 志の高い女性です。
 その時の卒論が『いのちの初夜』を書いた北條民雄論というから
 頭がさがります。
 私の印象は以前NHKBSで放送されていた「週刊ブックレビュー」に
 児玉清さんと出ていた頃の中江さんで
 やはりその頃の印象で本をたくさん読む人なんだろうなというものでした。
 今回講演を聴いて、
 実はそういうぼんやりした印象ではなく
 もっとしっかりと本と向き合っているように感じました。

 中江さんは「読書力」には
 「読解力」「集中力」「想像力」の3つの要素があり、
 それを高めるには読書するしかないと
 話されていました。
 読書にも運動と同じように「筋トレ」が必要なこと、
 それがいえる人って
 やはり本物の読書家なんだと思います。
 自身がこれまでに出会ってきた本のいくつかを紹介しながら、
 自身のこれまでの歩みも語っていかれる。
 そして、講演の最後には
 北條民雄の『いのちの初夜』の最初のところの
 朗読までしていただきました。

 15歳で大阪から単身上京して
 華やかな芸能生活の中にありながら
 じっと未来を見つめ続けてきた、
 そんな女性が中江有里さんなんだろうなと感じました。
 90分の大満足の講演会、
 やっぱりリアルはいいですね。

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 世界中にコロナ感染が広がって
 もう3年になります。
 ここにきてようやく人類は落ち着きを取り戻して
 日本でも最近はいろんなイベントが「3年ぶり」に
 コロナ前の姿に戻りつつあります。
 コロナ禍が始まった頃、
 しきりに比較されたのが1918年から1920年にかけて
 世界中に大流行したスペイン風邪です。
 この時、世界での感染者は5億人を超え、
 死者も1億人を超えたといわれています。
 その犠牲者の中に、
 ウィーンの生んだ若き天才画家エゴン・シーレがいました。
 シーレは1918年の10月、スペイン風邪に感染し亡くなっています。
 この時、まだ28歳。
 シーレの亡くなる数日前、妊娠していた彼の妻もまた
 スペイン風邪で亡くなったいます。

 そんなエゴン・シーレの作品が
 およそ30年ぶりに日本にやってきました。
 1月26日から上野にある東京都美術館
 「エゴン・シーレ展」が開催されています。(~4月9日)

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 シーレは若くして亡くなっているので
 作品数としては多くありませんが、油彩画やドローイング合わせて50点が
 展示されています。
 くわえて、彼が師事したクリムトなどの作品が
 並んでいます。
 さっそく、2月3日の節分の日に行ってきました。

   すべての芸術家は、詩人でなければならない。

 これはシーレの言葉ですが、
 この言葉の通り、シーレの絵画はその繊細さが人気のひとつでしょう。

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 しかし、
 この展覧会で唯一写真撮影が許可されていた
 風景画を見てみると、
 彼の色づかいの巧さに圧倒されます。

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 シーレの魅力の再発見でした。

 もし、彼がスペイン風邪に罹らず長生きしたら
 どんな作品を残しただろう、
 そんなことをつい考えてしまいます。

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 この展覧会、入場料は一般2200円ですが
 65歳以上は1500円と割引料金になります。
 こういう時、シニアも悪くないと
 ちょっとほくそ笑んでいます。

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 コロナ禍になって
 生活のさまざまな場面で変化が起こりました。
 それでも、次第に元の生活を取り戻しつつあるこの頃ですが、
 今回で16回めとなる
 「図書館と県民のつどい埼玉」は
 今年もオンライン配信での開催となりました。
 12月10日(土)と11日(日)の開催で、
 今回も埼玉県内の図書館が大集合ということで
 さまざまな企画がオンライン配信で視聴できました。

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 記念講演もオンライン配信で、
 今回は作家の門井慶喜さん。
 日曜朝10時40分からの配信で、
 門井さん自身は大阪にある素敵な仕事場からの
 講演となります。
 オンラインならではの良さでしょうか、
 それと視聴されている人のなかには
 埼玉在住の人ではない参加者もいたようで
 そのあたりもオンラインの良さでしょう。

 講演のタイトルは「家康に学び、江戸の学ぶ」。
 お父さんが生まれた息子に「慶喜」とつけるほどの歴史好きで
 埼玉の出身だとか。
 なので、まったく関係がないわけでもないようです。
 家康といえば、
 来年のNHK大河ドラマが「どうする家康」ということで
 これから関連本がどんどん出るでしょうし、
 門井さんにも『家康、江戸を建てる』という面白い作品があります。
 その本はもともと「家康、」がついていなかったそうですが
 単行本化するに際してつけられたというエピソードも
 講演で聞くことができました。

 その作品に関連して
 江戸がどのようにして発展していったか、
 門井さんは明暦の大火のあと、
 江戸はまさに大江戸になったと話されていました。
 東京の街にある広小路という道は
 消防という観点から道幅を広げたものだとか
 そういう話も面白く、
 そういう歴史小説を書く上で
 門井さんは本のほとんどを今は購入しているそうで
 大阪にある仕事場の書庫には2万冊近い蔵書があるそうです。
 その書庫の写真もスライドで見れたりして
 そのあたりもオンライン配信の良さだと感じました。

 直木賞を受賞した『銀河鉄道の父』を書くきっかけは
 自身のお子さんに買ってあげた漫画の「宮沢賢治」だったとか、
 自身の名前の「慶喜」は小さい頃は嫌いだったが今は好きだとか
 なかなか聞けない話はあったりして
 時間を忘れる80分でした。

 門井さんオススメの東京スポットは
 東京駅近くの新しくなった三菱一号館だとか。
 今度行ってみたいものです。

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