fc2ブログ
 高瀬隼子さんの『おいしいごはんが食べられますように』が受賞した
 第167回芥川賞
 候補作5作が全員女性という初めてのことで
 話題になっていましたが、
 発表のあった際にも
 選考委員の川上弘美さんに「女性」と「時代の変化」といった答えを
 ひきだそうとしたテレビ局があったと
 問題にもなりました。
 その際の川上弘美さんの答えは
 「女性です、男性ですって一言で言っちゃうところがもう小説的でないような気がするんで…。」と
 戸惑っているふうでした。

    

 そんな事件(!)があったので
 今月出た「文藝春秋」9月特別号
 受賞作の全文掲載と選評の発表で
 なにかそのことに対し、
 選考委員からコメントがあるかと期待(?)していたら、
 ありました、ありました、
 山田詠美選考委員がのっけからズバッと
 某報道番組をバッサリ。
 題して「世相と時代の怪」。
 選評から抜粋すると、
 「今回の女性候補者たちは「男女機会均等法枠」で選ばれたのではなく、
 小説作品の質が高いから最終的に残ったのである。
 小説の出来に「均等」なんてないよ! そこ、ヨロシク。」と、
 小気味いい。

 一方、川上弘美選考委員は、
 今回の事件をスルーして、
 選評には一言も書いていない。
 そのうえで、今回の受賞作について
 「この小説の中の人たちは、生きているのです。
 生きているから、矛盾するし、ゆらぐし、へんな時もすっきりした時もある。」と
 高評価です。
 あの時、川上弘美さんに質問したTV局の人は
 もしかしたら小説に登場する人たちよりも生きていないかも。
 『おいしいごはんが食べられますように』をしっかり読むといい。

 おもしろかったのは
 松浦寿輝選考委員の評で
 受賞作を「これはほとんど恐怖小説」と讃えている。
 なるほど、あの作品をそう読んだか。
 だから、小説は面白いんだ。

 「文藝春秋」9月特別号には
 ほかにも高瀬隼子さんの「受賞者インタビュー」や
 「受賞のことば」も載っています。
 子どもの頃に通っていた地元の小さな本屋さんとの思い出をからませた
 「受賞のことば」は心がホッとする、
 いい文章でした。

    芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
 今日8月12日は
 37年前に520人の犠牲者を出した
 日本航空のジャンボ機が墜落した
 追悼の日。
 1985年のこの日の夕刻、
 ジャンボ機が消息を絶ったというニュースは
 よく記憶しています。
 当時大阪の実家に住んでいて、
 実家のテレビでニュースを知ったことまで覚えています。
 水曜日に発売されたばかりの
 「文藝春秋」9月特別号(1200円)に
 ノンフィクション作家の柳田邦男さんの
 「悲しみでつながりあう人たちの物語 御巣鷹「和解の山」」という
 記事が載っています。
 日航機事故の遺族と2011年の東日本大震災の遺族との交流を
 柳田邦男さんは綴っています。
 その中で、日航機事故の遺族美谷島邦子さんのこんな言葉が
 紹介されています。

   悲しみでつながる縁というのもあるのよ。
   そういうつながりのほうが、
   ほんとうに深いつながりかもしれないと思うの。

  

 もちろん、
 「文藝春秋」9月特別号
 第167回芥川賞発表号で
 受賞した高瀬隼子さんの
 『おいしいごはんが食べられますように』が
 全文掲載されています。
 さらには、
 緊急特集と銘打って
 7月8日に起こった
 安倍晋三元総理の暗殺事件関連の記事が
 大きくページを割いています。
 今さらながらに
 この元総理の毀誉褒貶が激しいですが
 そんな中、
 作家で数学者の藤原正彦氏の巻頭随筆が
 ずばり言い切っています。
 タイトルが「内と外では大違い」。
 その文末の一節を抜粋。

   彼(安倍晋三)の国内での成果は高く評価できないが、
   (中略)
   安倍晋三は世界の宰相として尊敬されたばかりか、
   その温かで思いやりのある人柄が愛された。
   日本の政治家として恐らく不出世だろう。

 いつものことながら
 「文藝春秋」9月特別号は特に
 読みごたえ十分である。

    芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
 今日は山の日
 2016年に新設された祝日なので
 私が持っている角川文庫『俳句歳時記 第五版』には
 まだ季語として載っていない。
 これから俳句が詠まれて
 季語としての力を持つようになるのでしょう。

 昨日大谷翔平選手が
 “野球の神様”ベーブ・ルースが成し遂げて以来、
 104年ぶりとなる“2ケタ勝利&2ケタ本塁打”の偉業を達成しました。
 どんなにすごいかというと、
 あの漫画家水木しげるさんが今年生誕100年で、
 今回の大谷選手の偉業は
 それ以上の歳月ですから
 水木しげる先生が生きておられたら
 思わず「フハッ」とため息をついたかも。

 今月の「絵本のある暮らし 月刊MOE」は

    生誕百周年記念
    水木しげる 妖怪めぐり

 の大特集です。

  

 水木しげるさんといえば、
 1922年生まれ、2015年に亡くなった妖怪漫画の巨匠。
 特集記事のリード文から抜粋します。

   『ゲゲゲの鬼太郎』など数多くの名作を遺した、漫画家水木しげる。
   水木しげるが愛した「妖怪」とは、一体どんな存在なのでしょうか。
   その秘密を探りに、不思議な妖怪ワールドをめぐってみましょう。

 そのラインナップがすごい。
 「南伸坊が選ぶ 水木しげるの妖怪画」
 「水木しげるの妖怪人生」
 「ご家族インタビュー 妖怪たちが生まれたところ」
 「水木しげる名作劇場」
 「聖地巡礼 東京・鳥取」
 といった具合。
 中でも、「ゲゲゲの鬼太郎」や「悪魔くん」「河童の三平」など
 水木漫画の代表作を紹介している
 「水木しげる名作劇場」はよかった。

 水木しげるファンなら
 永久保存間違いなしの「月刊MOE」9月号
 妖怪クリアファイルのふろくもついて
 930円。
 さあ、本屋さんへ急ごう。
 カラン、コロン。

    芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
 谷川俊太郎さんといえば
 現代日本を代表する詩人です。
 その一方で
 たくさんの絵本もつくってきました。
 そんな谷川俊太郎さんの絵本の世界を特集した雑誌が
 今本屋さんに並んでいます。
 絵本のある暮らし「月刊モエ MOE」7月号です。
 表紙はNoritakeさんの描いた谷川俊太郎さんの似顔絵イラストで
 つい手が伸びてしまいました。
 今回の「雑誌を歩く」は

   『わたし』から『ぼく』まで 谷川俊太郎の絵本

 という大特集の「月刊モエ MOE」7月号(930円)です。

  

 まずは特集のリード文から。

    90歳を迎えた詩人の谷川俊太郎さん。
    これまでに手がけた創作絵本は半世紀でおよそ190冊。
    翻訳絵本を加えると400冊近くになります。
    (中略)
    最新インタビューでつづる、谷川俊太郎の絵本クロニクルです。

 ね、読みたくなったでしょ。
 ちなみに
 谷川俊太郎さんは1931年12月15日の東京生まれ。
 ひつじ年生まれです。
 「クロニクル」というのは「年代記」で
 今回の特集も谷川俊太郎さんの生まれた年から
 年代ごとに記事が書かれています。

 谷川さんが絵本を最初に作ったのは
 1971年の『まるのおうさま』。
 40代の頃。
 インタビューで「絵本をはじめたきっかけは?」と問われて
 「詩だけじゃ食っていかない(笑)」といいつつ
 「詩という言葉だけで出せないものを、
 絵が加わることで第三の分野ができると思って」と
 真面目に答えています。
 このインタビューでは
 谷川さんの作品に絵を描いた5人の作家についても
 語っています。
 その5人は、
 長新太さん、和田誠さん、瀬川康男さん、堀内誠一さん、元永定正さん。
 和田誠さんの大ファンの私とすれば
 もうそれだけで大満足。

 今回の特集では
 最近谷川さんの絵本で多い
 「過去に書かれた詩を絵本にする試み」にも触れています。
 まさに永久保存版の「谷川俊太郎の絵本」といえます。
 そして、
 今号の特別ふろくに「二十億光年の孤独」クリアファイル
 ついているのも、うれしい。

    芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
 2月10日に発売された
 総合誌「文藝春秋」3月特別号
 恒例の「芥川賞発表」号です。
 発売少し前に第34回芥川賞を受賞した石原慎太郎さんが亡くなって
 もしかしたら
 この号で
 石原慎太郎さんの受賞作『太陽の季節』と
 今回の第166回芥川賞受賞作である
 砂川文次さんの『ブラックボックス』の同時掲載があるかと
 期待もしていたのですが
 さすがにそれはありませんでした。

  

 ただ「文藝春秋創刊100周年記念企画」で
 「社会が震えた芥川賞作家の肉声」という記事があって
 そこに石原慎太郎さんのこんな「肉声」が載っています。

   いつも冗談で「俺は芥川賞で有名になったんじゃない。
   俺のおかげで芥川賞が有名になったんだ」と言うんですよ。

 冗談ではなく、
 そういう一面はあると思う。
 それだけの事件性をもっていました。

 この号にはその他にも「創刊100周年記念企画」として
 五木寛之さんが
 「文藝春秋と私「池島さんと半藤さん」」という記事を
 寄稿しています。

 この号のトップ記事は
 「リニアはなぜ必要か?」、
 さすがにコロナ関連の記事には飽きたか、
 ただ読者としては「この記事はなぜ(トップ記事として)必要か?」と
 つぶやきたくなります。
 「北京五輪のグロテスク」とか
 皇室ジャーナリストの佐藤あさ子さんの
 「秋篠宮家「取材日記」」とか
 面白かったですが。

 何より伝説の芥川賞作家にして
 ポルノ作家の宇野鴻一郎さんのインタビュー記事
 「芥川賞・ポルノ・死」は
 一気に読みましたが、
 さすがにこれはメインにはなりませんね。

 芥川賞受賞作の話は
 また今度。

    芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ