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 いよいよ師走、12月。
 ここまで来ると
 今年も残りわずかって気持ちになります。
 「せわしない」というのは関西の言葉のように聞こえますが
 標準語らしい。
 漢字で書くと「忙しない」。
 忙しくないのではなくて
 むしろ忙しいという意味。
 師走というのは
 まさに「せわしない」月です。

 NHKテキスト「NHK俳句」12月号(NHK出版・660円)を
 読んでいる閑もないくらいかといえば
 そんなこともなく
 やっぱり今月も開きましょう。

  

 このテキストには藤田直子さんの「俳句に暮らす」という記事があって
 12月号のテーマは「クリスマス」。
 そう、12月はクリスマスの月でもあります。
 ここには15のクリスマスの句が
 紹介されています。
 その中からいくつか。

    聖夜には聖歌一路をたどりつつ      友岡 子郷

    煙突は風にも負けずクリスマス     桑原 三郎

 といった具合。
 こうしてみていると
 「NHK俳句」はテレビ講座のテキストですが
 季節感のある雑誌ともいえます。

 中でも
 私が気に入ったのは
 いつもの片山由美子選「巻頭名句」で
 紹介されたこの一句。

     悲しみの灯もまじる街クリスマス      堀口 星眠

 誰にも忘れられないクリスマスがあります。
 楽しかった思い出だけでなく
 悲しい聖夜もあるかもしれない。
 この句は
 華やかなクリスマスにそんな悲しみを静かに見つめて
 読む人の胸を打ちます。

 そうはいっても
 年賀状もつくらないといけないし
 やっぱり12月はせわしない月です。

     ともかくもあなた任せのとしの暮      小林 一茶

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 和田誠さんが亡くなった10月7日以降
 多くの関係者が哀悼のコメントを出していました。
 朝日新聞だけをみても
 私が気づいただけでも
 三谷幸喜さん、大竹しのぶさん、清水ミチコさんの名前が
 あがります。
 中でも胸を打ったのは
 11月10日の日曜日に「日曜に想う」というコラム欄に載った
 曽我豪という編集委員の記事でした。
 タイトルは「和田誠さんが教えてくれた」。
 その中の一文。

    とりあけ地方で70年代に青春を送った映画少年にとって、
    和田誠さんが「キネマ旬報」で連載していた
    「お楽しみはこれからだ」はまさに教科書だった。

 いつもなら政治コラムを書かれているようですが
 有名無名にかかわらず
 あの頃和田誠さんの「お楽しみはこれからだ」に教えてもらったという人は
 きっとこの世界には
 たくさんいるのだろうな。
 そして、和田誠さんにあれだけお世話になった「キネマ旬報」だから
 和田誠さんの追悼特集があってもいいのにと思っていたところ
 やっぱりありました。
 「キネマ旬報」12月上旬特別号(1100円)は
 「追悼特集 ありがとう、和田誠さん」でした。
 表紙はずばり
 和田誠さん。

  

 特集のリード文から抜粋します。

    映画ファン代表として、映画監督として、
    映画の極上の楽しみとはなにかを教えてくれた和田さん。
    博識で飾らない和田さんが紡ぎ出したそれの、
    なんと芳醇だったことか。

 和田誠さんが「キネマ旬報」の表紙絵を描いたのは
 1973年のこと。
 和田誠さん37歳。
 その頃の表紙がずらりと掲載されていて
 懐かしかった。
 あの「お楽しみはこれからだ」の連載も73年から始まります。
 「お楽しみはこれからだ」以外にも
 和田誠さんには映画関係の著作がたくさんあって
 この号にはそのリストも載っています。

 もちろん追悼特集ですから
 いろんな人が哀悼文を寄せています。
 吉永小百合さん、真田広之さん、大竹しのぶさん、小泉今日子さん
 三谷幸喜さん、宮崎祐治さん等々。
 そして、2011年9月上旬号に載った
 和田誠さんのロングインタビューも再録されています。

 先のリード文のおしまいはこう綴られている。

    和田誠さん、本当にありがとうございました。

 この号の「キネマ旬報」は私にとって永久保存だ。
 11月10日の朝日新聞の記事を
 そこに挿んでおこうと思います。

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 「ソトコト」っていう雑誌をご存じですか。
 表紙に「ソーシャル&エコマガジン」とあって、
 自然社会との関わりから生まれる豊かなライフスタイルを提案する雑誌です。
 1999年に創刊されていますから
 創刊20周年になります。
 その当時「ロハス」って言葉をよく耳にしました。
 「健康で持続可能な、またこれを重視する生活様式」ということで
 雑誌「ソトコト」もそういうコンセプトで
 始まったのではないかな。
 だから、そういう点では結構支持のある雑誌だと思います。
 ちなみに、
 雑誌名の「ソトコト」ですが
 アフリカのバントゥー系民族の言葉で、
 「木の下」「木陰」を意味するそうです。

 その「ソトコト」12月号(RR・1019円)は
 「楽しい農業、稼げる農業」の大特集で
 農業をもっと知りたい! という人には
 ぴったりの企画になっています。

  

 表紙に写っている若い人たちの集団は
 「食べチョク」という農家と消費者を直接つなぐサービスをしている
 「ビビッドガーデン」という会社の人たち。
 ここの社長さんはなんと2016年に25歳で創業した女性。
 彼女の実家が農家だったことから
 農業に興味を持ったのだとか。
 最近の農業ビジネスは
 彼女たちのような若い人たちがたくさん活躍しています。
 「ソトコト」12月号には
 農業に生きる若い人たちが
 たくさん登場します。

 そして、そんな中に
 「農業を楽しもう!」というページがあって
 私が利用している菜園も紹介されています。

    週末に手ぶらで通える貸し農園『シェア畑』。

 そして、なんとそこに元気なハクサイと一緒に私が出ています。
 たまたま菜園に行った際に
 「ソトコト」の取材があるのでどうですかと言われて
 ちょこっと若い女性記者さんと話をしました。
 写真に写っているハクサイは
 取材の時にはとっても元気だったのですが
 このあと害虫にやられて
 ボロボロになったなんて
 記者さんも知らないでしょうね。
 参考までに
 私が出てくるのは91ページです。

 農業を仕事にしなくても
 楽しめるということが
 わかってもらえたらいいのですが。

 普段なかなか読むことのない雑誌ですが
 なかなか中身の濃い一冊でした。

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 先日今年の文化勲章受章者と
 文化功労者が発表されました。
 文化功労者の中には
 漫画家の萩尾望都さんも選ばれていました。
 「ポーの一族」は若い時に読みました。
 今日は漫画の話ではなく
 俳句の話。
 今回選ばれた文化功労者の中に
 「NHK俳句」の選者の一人である
 宇多喜代子さんの名前がありました。
 一視聴者ですが
 やっぱりうれしいですね。

 宇多喜代子さんの業績として
 「精神性も社会性も悲喜も織り込む独自の俳句の方法を見いだし、
 著作では歴史の隙間に埋もれた無名の俳人も取り上げた。」
 と、あります。
 「NHK俳句」では
 宇多喜代子さんは毎月最初の週を担当されています。
 テーマは「昭和のくらしと俳句」で
 司会の小林聡美さんとの軽妙な話が楽しい放送です。

 宇多喜代子さんは昭和10年、山口県生まれ。
 84歳という年齢を感じさせません。
 明日の放送での兼題は「大根」。
 大根は沢山の俳句に詠まれる
 愛すべき季語です。

  

 明日の放送より一足早く
 「NHK俳句」11月号(NHK出版・660円)から
 宇多喜代子さんの一句を
 紹介します。

    大根を断つ一閃に始まる日    宇多 喜代子

 朝食の支度でしょうか、
 お味噌汁に入れる大根を切っている様を
 「一閃」と詠んだところが
 さすが。
 その前の「断つ」も印象に残る言葉です。

 今月の
 片山由美子さん選の「巻頭名句」から。

   図書館に知恵の静けさ冬灯     秋尾 敏

 立冬を過ぎれば
 季節は冬。

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 今回の「雑誌を歩く」で紹介する
 「NHK俳句」10月号(NHK出版)は
 裏表紙の話から始めます。

  

 雑誌の後ろには大抵
 価格が印字されているものです。
 「NHK俳句」10月号の場合、
 発売日は9月20日、
 つまり消費税がまだ8%の時。
 この時買えば700円(税込み)。
 でも、買いそびれたということもありますよね、
 購入が昨日の10月1日以降になれば
 10%の消費税率となって
 713円(税込み)で買うことになります。
 内容はまったく同じなのに
 なんという理不尽な。
 でも、これは仕方のないことで、
 そのために10月号の裏表紙には
 2つの価格が表示されています。
 もし、以前の号を10月以降に買おうとすれば
 表示は関係なく
 10%の消費税が徴収されるはず。
 雑誌を買うのも大変です。

 ただ、今回の10月号には
 別冊付録として「俳句手帖」が付いていて
 お得感があります。
 まさか消費税アップを気兼ねした訳でもないでしょうが。
 この手帖は、
 縦罫に加え、1㎝四方の方眼マス目が薄い線で入っていて
 自分仕様のメモ書きや
 俳句が閃いた時の覚え書きに使えるように
 なっています。
 この「俳句手帖」が真っ黒になるくらいだったら
 少しは上達するのでしょうが。

 おなじみ
 片山由美子選の「巻頭名句」は
 今月号も10句が掲載されています。
 その中から一句。

    運動会午後へ白線引き直す      西村 和子

 もちろん季語は「運動会」ですが
 最近では春に運動会をするところも多くなってきましたから
 将来春の俳句なんて言われることも
 あるかもしれません。
 地球温暖化は
 俳句の世界観にも影響してくるかも。

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