先日第157回芥川賞直木賞が発表された。
 正直、一体この賞はどうなってるのと
 言いたくなる受賞作でした。
 芥川賞は受賞作がデビュー作だという
 沼田真佑(しんすけ)さんの『影裏』。
 全くの新人が受賞するということは
 今までにもなかった訳ではありませんが
 選考会ではかなり荒れたとか聞くと
 来月発売の「文藝春秋」の芥川賞選評
 楽しみになってきます。

 どうなってるのと
 言いたくなるのは
 直木賞の方。
 今回の受賞は佐藤正午さんの『月の満ち欠け』。

  

 ノミネートの時から
 どうして佐藤正午さんが
 直木賞のノミネートされてるのって感じでした。
 だって、佐藤正午さんは
 デビューして34年めの
 古豪ですよ。
 それがどうして、今
 直木賞なんですか。
 今直木賞の選考委員の方々よりも
 作家として長い経歴をもって
 しかも決して寡作ではない。

 ちなみに佐藤正午さんのデビューは
 すばる文学賞を受賞した『永遠の1/2』。
 1983年のこと。
 この作品は時任三郎さん主演で
 映画化もされています。
 なんだか懐かしい。
 それから34年。
 で、直木賞なんて
 やっぱりちょっとおかしい。

 直木賞って
 なんでもかんでも
 いい作品にはあげちゃうのって
 いいたくなる。
 第17回直木賞受賞が決定した山本周五郎
 こんな言葉をのこして
 辞退したそうだ。

    この賞の目的はなにも知りませんけれども、
    もつと新しい人、新しい作品に当てられるのがよいのではないか、
    さういふ気持がします。


 今回佐藤正午さんは
 「作家の人生はいろいろなコースがある 。
 僕はこの年になって、直木賞にばったり出会ったという感じ
」と
 受賞後話したそうですが
 まさにばったりですよね。

 でも、岩波書店の本で
 一般の町の本屋さんは
 直木賞受賞作といっても
 店頭に並べることもできないんじゃないのかな。

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 いやあ、びっくりしました。
 何がって
 第155回直木賞の受賞者です。
 昨年の12月に
 埼玉県の「図書館と県民のつどい」で
 講演された
 埼玉県出身の荻原浩さんが
 『海の見える理髪店』で
 見事受賞。
 いやあ、あの時の講演の関係者の人たちも
 うれしいでしょうね。
 もちろん、
 私たち聴衆も
 直木賞作家の創作の秘密を
 先取りしたのですから
 得した気分。

  あの時の講演会の様子はこちらから.。

   

 芥川賞は
 村田沙耶香さんの『コンビニ人間』。
 やっぱり山崎ナオコーラさんは
 ダメでしたか。
 今から
 選考委員の選評が楽しみです。

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 いやあ、やりましたね。
 昨夜発表のあった第153回芥川賞・直木賞のことです。

    ピース又吉直樹「火花」が芥川賞 お笑いタレント初

 これは日刊スポーツのWEB記事。
 どうしても、又吉直樹さんの扱いが
 大きくなるのは仕方ありません。
 ちゃんと書くと
 芥川賞又吉直樹さんの『火花』
 羽田圭介さんの『スクラップ・アンド・ビルド』のW受賞。
 直木賞東山彰良さんの『流(りゅう)』

 皆さん、おめでとうございます。

 芥川賞の選考結果で
 選考委員の一人山田詠美委員は
 又吉直樹さんの作品について
 「切実なものが迫ってくる感じ。欠点も多々あるが、何か強いものを感じた」と
 話したそうです。
 さらに、又吉直樹さんが芸人だという点についても
 「彼がどういう職業かは関係なくて知らなかった世界を読めた」と
 言っています。
 まっとうなコメントですね。
 私なんかピースの漫才をあんまり見たことがないので
 又吉直樹さんが漫才師であっても大企業のエライさんであって
 同じだと思います。
 肝心なことは
 作者として作品をどう作り上げていくかということです。

 今日は、又吉直樹さんの芥川賞受賞祝いで
 『火花』の書評を再録しておきます。



sai.wingpen  これは、いい作品だ                   

 作者には属性がある。
 男、女、若い、中年、初老、会社員、契約社員、無職、もちろん作家。
 それが大手商社の人事マンであっても構わないし、まして人気漫才師であっても、小説を書いてはいけないということはない。
 又吉直樹という現役の漫才師が純文学を書いて、「文学界」という作家志望の人ならそこに掲載されることを一度は夢見る文芸誌に掲載され、話題となる。
 何故、話題となったのだろう。
 又吉が漫才師であったからか。
 まるで、漫才師などは文学ともっとも遠いところにでもいるかのような騒ぎ方だ。
 きっとそんな騒ぎ方をされている本は読みたくないと思っている人もいるだろうが、読まないとあるいは損をする作品かもしれない、これは。

 若手漫才師の「僕」はたまたま同じ現場で仕事をした先輩漫才師「神谷」に弟子入りをすることになる。
 「弟子入り」といっても、「漫才師とはこうあるべきやと語ることと、漫才師を語ることとは、全然違うねん」、そんなことを語る神谷のあとをついてまわって、お酒を飲んだり、神谷の彼女の部屋に転がりこんでばかりいる。
 「僕」も神谷も売れないことには変わりない。
 しかも、神谷は「僕」の先輩ゆえに、いつも出費は神谷だ。
 いつしか、少しは名前が売れ出した「僕」のコンビ。その一方で、神谷のコンビは芽が出ない。

 立場が逆になり、「僕」はとうとう神谷をこき下ろすことになる。
 「徳永やったら、もっと出来ると思ってまうねん」という神谷に「ほな、自分がテレビ出てやったらよろしんやん」と毒づく「僕」。
 漫才の世界の話ではあるが、そこにはもっと深い世界がある。
 その世界を男二人のせめぎあい。それは昔見たアメリカン・ニュー・シネマの主人公たちのような世界観。
 例えば、「真夜中のカウボーイ」のような。

 やがて「僕」たちのコンビも絶頂を知らないまま、コンビ解散となってしまう。
 「一度しかない人生において、結果が全く出ないかもしれないことに挑戦するのは怖いだろう」、そのことに気づいて、やっと「僕」は自分の人生を手にいれたことを知る。

 漫才師は漫才だけをすればいい、と神谷ならいうだろうか。
 いい作品なら書けば、もう作家だ。
  
(2015/05/13 投稿)

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 平成27年7月5日、日曜日
 午後1時15分。
 なんだか事件記事みたいな
 時間の刻み方ですが、
 埼玉県さいたま市の浦和にある
 さいたま市立中央図書館の来館者が
 1000万人に到達した瞬間です!

   おめでとうございます 

  20150705_171542_convert_20150705183225.jpg

 日頃この図書館にはとてもお世話になっていますから
 我がことのように
 うれしい。
 本当はその瞬間に立ち会いたかった、
 もっといえば
 1000万人めの来館者に
 なりたかったなぁ。
 さすがに、それは無理でしたが。

 さいたま市立中央図書館
 平成19年11月29日の開館ですから
 およそ7年半にして
 大きな数字にたどり着いたわけです。
 図書館員の皆さんの
 日頃の努力の賜物です。
 これからも
 市民の愛される図書館として
 がんばって下さい。

 もちろん、
 これからもバンバン利用させてもらいます。

   おめでとうございます。

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 冷たい雨の降る
 1月15日の東京の夜。
 第152回芥川賞直木賞が決定しました。

     第152回芥川賞に小野正嗣さん、直木賞は西加奈子さん

 直木賞には
 西加奈子さんの『サラバ!』(これは上下本の大作)に
 決まりました。

サラバ! 上サラバ! 上
(2014/10/29)
西 加奈子

商品詳細を見る

 西加奈子さんといえば
 独特の大阪感をもった女性ですが
 その経歴をみて
 びっくり。
 イランで生まれて
 大阪の堺市に育ちました。
 おおーっ。
 我が故郷の近くじゃないか。
 高校は泉陽高校
 『みだれ髪』の歌人与謝野晶子はこの高校の出身。
 脚本家の橋田壽賀子さんもここを出てる。
 なんだか迫力あるな。
 そんな西加奈子さんですが
 今若い人には人気も高い。
 ですので、
 今回の直木賞受賞はたくさんの西加奈子ファンを
 満足させたんじゃないでしょうか。

 一方の
 芥川賞ですが、
 小野正嗣さんの『九年前の祈り』に決定しました。
 小野正嗣さんはフランス文学者としても
 書評家としても
 評価の高い先生です。
 すでに3回芥川賞の候補になって
 今回が4度目の正直の
 受賞になりました。
 めでたい。

 今回もちゃんと
 受賞者が出て
 本屋さんもほっとしてるでしょうね。
 しかも、
 西加奈子さんの受賞作は
 上下本ですから
 受賞作を読みたいという人は
 普通の時よりも
 倍購入することに
 なりますものね。

 西加奈子さん、
 小野正嗣さん、
 おめでとうございました。

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