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 新型コロナウイルスの影響は
 経済の世界でも大きな影響を及ぼしています。
 運輸や飲食業、観光業が大きな痛手を被っている一方
 巣ごもり需要で好業績となっている企業もあります。
 そんな中、
 2月17日の朝日新聞夕刊に
 興味深い記事が出ていました。

   まちの本屋さん 巣ごもり支える

 と大きくあります。
 記事の冒頭はこうです。

    コロナ禍はまちの本屋を見直す機会となったー。
    昨年5~11月に書店店頭の売り上げが前年比を上回り、
    とりわけ住宅街や商店街の書店が好調

 記事はさらに
 緊急事態宣言下にあった4~5月は10~30%売り上げが伸びたと
 伝えています。
 ただ一方で
 ビジネス街や駅周辺は売り上げはよくなかったようです。
 これはテレワークなどで
 生活圏であるまちの本屋さんを利用する人が
 増えたということです。
 これをきっかけにして
 まちの本屋さんもいいなと
 固定客化すればいいのですが。

  

 ちなみにどんな本が売れていたかということも
 記事には出ています。  
 
    一斉休校によって需要が増えた学習参考書のほか、
    投資や自己啓発などのビジネス書、
    片付けの本などが売れている。

 ただ当然不安もあって
 コロナ禍が収束したあと
 巣ごもり需要がいつまで続くのかということ。
 今のうちに
 しっかりまちの本屋さんならではの
 ファンを作っておくことが大事だと思います。

 コロナ禍は人類の大きなピンチですが
 それをチャンスに変えるのも
 アイデア次第かもしれません。
 まちの本屋さん、がんばれ!

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 3月13日(水曜日)の朝日新聞朝刊に
 エッセイストの津野海太郎さんの
 寄稿文が載っていました。
 津野海太郎さんは1938年生まれですから
 「年季の入った退職老人」と自分で語るように
 今回のコロナ禍による「外出自粛」以前から
 「たいがいは自宅にとじこもって」いたといいます。

 ただ午後の読書の時間になると
 今までは
 「私の住む町(さいたま市)には、市立の中央図書館と、
 よく行く三つの書店があるので、そこを一巡」していたそうです。
 私が津野海太郎さんのこのエッセイに注目したのは
 まさにこの箇所。
 そうです、津野海太郎さんはきっとご近所の方なのです。
 お会いしたことはありませんが
 きっとどこかで
 それは図書館かもしれないし、書店の片隅かもしれませんが
 すれ違っていたのではないかしら。

 そんな本好きの津野海太郎さんは
 このエッセイでこう書いています。

   その息苦しさを本を読むことでしのげるか。
   私は本だけではむりだと思う。
   (中略)
   いまはとくに、なにかのためにではなく、
   できるだけ気楽に本とつきあっていたい。
   こちらが過剰な要求をしなければ、
   本のほうも、私たちの硬くなった心身を
   ゆっくりほぐしてくれるにちがいない。

 こんなエッセイを読んで
 ほっとした昨日(5月15日)から
 さいたま市の図書館では
 一部のサービスの再開を始めました。
 それは予約していた本で
 貸出準備ができたものを貸し出すというもの。
 感染予防の色々な防止策を
 例えば貸出日や貸出時間が決まっていたり
 マスク着用をお願いしたりですが、
 講じた上での再開です。
 早速昨日行ってきましたが、
 貸出カウンターだけに行くことが出来て
 書架にはもちろん入れません。

 まだまだ不十分ですが
 それでも、
 なんとなく薄明かりが見えてきた感じがします。
 津野海太郎さんのいうように
 これからも
 気楽に本とつきあっていきたいものです。

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 小中高の一斉休校の要請を
 政府が発表して
 そうなると図書館もどうなるかと
 心配していましたが
 今日(2月28日)
 私の住んでいるさいたま市では
 3月2日(月曜)から3月15日(日曜)まで
 臨時休館を決めました。

 さらに
 今後の感染の広がりや重症度等により、
 必要に応じて休館期間を変更することもあることも
 報じられています。

 学校も行けない、
 図書館も閉まっている、
 いよいよ子どもたちの行き場所がなくなってきました。
 さいたま市では
 図書館休館まであと2日あります。
 感染予防対策をしっかりして
 読みたい本を探してみるといいと思います。

   本はいつだってあなたのそばにいます。

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 昨夜、第159回芥川賞、直木賞の受賞作が
 決定しました。
 芥川賞高橋弘希さんの『送り火』、
 直木賞島本理生さんの『ファーストラヴ』。

  

 二人とも
 これまでに何度も候補になっていたそうですから
 順当な受賞なのかもしれません。

 直木賞でいえば
 今回湊かなえさんの『未来』が候補作にあがっていて
 最近湊かなえさんは海外でも評価が高く
 直木賞もあわてて受賞まで持っていくのではないかと
 予想していたのですが
 そうでもなかったみたい。
 なんだかこれで湊かなえさんも直木賞受賞できなかった大物作家の
 仲間入りかも。

 そして、今回の芥川賞で大きな話題となったのが
 参考文献の未記載問題で物議を醸した北条裕子さんの『美しい顔』。
 この作品は全文講談社のHPで読むことができるみたいですが
 東日本大震災を題材にした作品で
 その中で既存のノンフィクション作品の文章が使われていたとして
 問題となりました。
 講談社と既存のノンフィクション、
 これは石井光太さんの『遺体 震災、津波の果てに』で
 これを発行した新潮社との間で
 色々なやりとりが行われていたようです。
 最近著者の北条裕子さんも参考文献記載のもれを認めていますが
 新潮社が出しているコメントの
 以下の内容が適切だと感じています。

    参考文献として作品巻末などに記したとしても、
    それを参考にした結果の表現は、
    元のノンフィクション作品に類似した類のものではなく、
    それぞれの作家の独自の表現でなされるのがあるべき姿ではないでしょうか。  


 いずれにしても
 この問題を選考委員の方は避けて通れないでしょう。
 選評でどのような記述となるか
 そちらもまた気になるところです。

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 先日第157回芥川賞直木賞が発表された。
 正直、一体この賞はどうなってるのと
 言いたくなる受賞作でした。
 芥川賞は受賞作がデビュー作だという
 沼田真佑(しんすけ)さんの『影裏』。
 全くの新人が受賞するということは
 今までにもなかった訳ではありませんが
 選考会ではかなり荒れたとか聞くと
 来月発売の「文藝春秋」の芥川賞選評
 楽しみになってきます。

 どうなってるのと
 言いたくなるのは
 直木賞の方。
 今回の受賞は佐藤正午さんの『月の満ち欠け』。

  

 ノミネートの時から
 どうして佐藤正午さんが
 直木賞のノミネートされてるのって感じでした。
 だって、佐藤正午さんは
 デビューして34年めの
 古豪ですよ。
 それがどうして、今
 直木賞なんですか。
 今直木賞の選考委員の方々よりも
 作家として長い経歴をもって
 しかも決して寡作ではない。

 ちなみに佐藤正午さんのデビューは
 すばる文学賞を受賞した『永遠の1/2』。
 1983年のこと。
 この作品は時任三郎さん主演で
 映画化もされています。
 なんだか懐かしい。
 それから34年。
 で、直木賞なんて
 やっぱりちょっとおかしい。

 直木賞って
 なんでもかんでも
 いい作品にはあげちゃうのって
 いいたくなる。
 第17回直木賞受賞が決定した山本周五郎
 こんな言葉をのこして
 辞退したそうだ。

    この賞の目的はなにも知りませんけれども、
    もつと新しい人、新しい作品に当てられるのがよいのではないか、
    さういふ気持がします。


 今回佐藤正午さんは
 「作家の人生はいろいろなコースがある 。
 僕はこの年になって、直木賞にばったり出会ったという感じ
」と
 受賞後話したそうですが
 まさにばったりですよね。

 でも、岩波書店の本で
 一般の町の本屋さんは
 直木賞受賞作といっても
 店頭に並べることもできないんじゃないのかな。

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