プレゼント 書評こぼれ話

  私は全然知らなかったのですが
  今日紹介する『あいさつ団長』は
  よしながこうたくさんの『給食番長』のシリーズの一冊で
  『給食番長』は
  人気絵本だということです。
  これだけ個性が強い絵本だから
  人気になるのも
  わかります。
  表紙図版で
  よしながこうたくさんの世界観を
  少しだけ
  味わって下さい。
  なお、この絵本、
  なんと博多弁の翻訳? まで
  ついています。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  なんだか、ガッツだね! と歌いたくなる絵本                   

 絵本というのは本当に世界が広い。
 よしながこうたくさんのこの絵本を見つけた時は、思わず「なんじゃこりゃ」とつぶやいて、それで手にとってしまうという、惹きつけの魔力にかかったような気分です。
 なんともいえないシュールな絵の魔力(あるいは魅力)。
 きっと子どもたちが夢中になってしまうにちがいない、そんな力を感じました。

 物語はというと、ある日1年2組の教室に金髪のサムスン君が転校してきます。
 サムスン君、少し照れながらも「オハヨ、ゴザマース」と日本語であいさつをすると、たちまちクラスの人気者に。
 そんなサムスン君に嫉妬するのが、せいじ君。どうしてかって? だって、せいじ君の大好きなまどかちゃんまでサムスン君に夢中なんですもの。
 でも、どうしてサムスン君は人気者になったのだろう。
 せいじ君たち、やんちゃな仲間はうんうん考えて、たどりついた答えがサムスン君のあいさつ。
 あいつみたいにしっかりあいさつしようぜ。
 よし、今日からせいじ君は「あいさつ団長」だ!!
 でも、本当にこれで解決するのかな。

 とにかくよしながこうたくさんの絵がとんでもないから、出て来る子どもたちも先生も、キャラが立ちまくっています。
 こんなクラスに転校したら、サムスン君でなくても、生き残るのが大変でしょうね。
 それでいて、ひとたび仲良くなれば、結束が固い、そんなクラスのような気がします。
  
(2018/06/24 投稿)

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  今日は父の日

    父の日の隠さうべしや古日記       秋元 不死男

  先日新聞にはさまっていた
  大型スーパーのチラシを見ていて
  自分は父には違いないが
  きっと父の日のお父さんはうんと若く、
  私はきっと敬老の日の方が
  合っているのだろうということに
  気がついて
  愕然としました。
  だって、そのチラシで父の日で売ろうとしていたものは
  みんな若いお父さんのものばかり。
  仕方がない・・・か。
  今日はセルジュ・ブロックさんという
  フランスの絵本作家の
  『ぼくとパパ』という絵本を
  紹介します。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  おしゃれな家族を描いたおしゃれな絵本                   

 おしゃれ。漢字で書くと、お洒落。
 あの服おしゃれね、とか、あそこのレストランお洒落だって、なんて使う。
 ラーメン屋さんであまりおしゃれって使わない。
 意味を調べると、「洗練されている」と出てくる。ラーメン屋さんだって洗練されているお店はあるだろうが、やはりどちらかといえば、もっと脂っこい。
 フランスの絵本作家セルジュ・ブロックさんが描いたこの絵本は、おしゃれだ。
 絵の感じが日本のものとはやはりどこか違う。
 その差が、おしゃれという言葉になりそうだ。

 サムという男の子の家も、なんとなくおしゃれ。
 絵を描く仕事をしている、ちょっとおなかがでて、頭も少しうすくなっているパパも、ショートな髪型で細身のママも、わがままな、それはきっとサムより年下だから仕方がないんだけど、弟のレオンも、みんなおしゃれだ。
 どうしてそう見えるのだろうって考えて、それはセルジュさんの絵の彩色がとってもおしゃれなことに、洗練されていることに、気がついた。

 サムはパパが大好きだから、だって「大きくなったらパパになる」っていうくらい好きなので、パパの癖とか行動パターンとかみんな覚えている。
 だから、この絵本はサムが大好きなパパがいっぱい描かれている。
 でも、それはフランスの、サムのパパだけのお話ではない。
 きっと日本の、君たちのそばのお父さんも、きっとサムのパパのように、おしゃれなはずだ。よく見ると。
  
(2018/06/17 投稿)

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  先週の6月4日、
  NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組で、
  今年5月2日に
  92歳で亡くなられた絵本作家かこさとしさんの記録映像
  「ただ、こどもたちのために かこさとし 最後の記録」が放映されました。
  かこさとしさんを映像で見るのは初めてで
  取材スタッフにもていねいにお話される姿に
  胸があつくなりました。
  そして、本当にどんどん体調が悪くなっていかれる中でも
  最後まで絵本づくりに真摯に向き合い姿の
  なんと尊いことでしょう。
  番組の最後に
  今日紹介する絵本『人間』の
  こんな一節が読まれました。

    むやみに死をおそれることもないし、
    死の悲しみものりこえられることでしょう。


  あらためて
  かこさとしさんの
  ご冥福をお祈りします。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  ただ、こどもたちのために                   

 絵本作家かこさとし(加古里子)さんは亡くなる直前の今年(2018年)3月から4月にかけておよそ一ヶ月間、NHKの取材を受けていました。
 その姿が「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組で、先日放映されました。
 タイトルが「ただ、こどもたちのために かこさとし 最後の記録」。
 まさに「こどもたちのために」終生、絵本を描き続けた人かこさんの姿がカメラにおさめられた貴重な記録映像でした。

 番組の最後に使われたのが、1995年に刊行されたかこさんの科学絵本シリーズの一冊であるこの本でした。(この絵本の執筆では加古里子という漢字表記を使っています)
 この絵本はかこさんの人気シリーズである「だるまちゃん」や「からすのパンやさん」とは一味も二味も違います。
 どちらかといえば、デビュー作である『だむのおじさんたち』(1959年)に近いものです。
 タイトル『人間』とあるとおり、宇宙の誕生から地球の成り立ち、その小さな星に生き物が生まれ、やがて私たち「人間」が誕生する、壮大な世界観がまず描かれます。
 その次には子供がどのように誕生して成長するのか、ここでは性教育のような描かれ方をしています。
 この単元でかこさんはかつて子どもが自分が母親のどこから生まれたかわからないという疑問に答える形で、ていねいに綴られています。
 こういうあたりが、「こどもたちのために」描いたかこさんらしい一面です。
 そして、人間の身体の成り立ち、人間の歴史とつながっていきます。

 かこさんはこの絵本を制作するにあたって10年以上の歳月を有しました。
 それだけ強い思いが結実した絵本だといえます。
  
(2018/06/10 投稿)

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  絵本の読み聞かせをしている知人が
  長谷川義史さんの絵本の読み聞かせが
  苦手だと悩んでました。
  あの大阪弁が
  うまく読めないとか。
  なんとなくわかります。
  大阪弁の独特なイントネーションは
  なじみのない人には
  とっつきにくいんでしょうね。
  なんなら、
  私、読みまひょか。
  と言いたくなりましたが
  まあ、遠慮しときま。
  子どもたちに
  おっさん、何しゃべってんや、
  わからへんと
  言われるのがオチ。
  今日は
  長谷川義史さんが翻訳した
  『サンカクさん』。
  文はマック・バーネットさん、
  絵はジョン・クラッセンさん。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  この二人、ごっつう仲よまっせ                   

 大阪は藤井寺市生まれの絵本作家長谷川義史さんが慣れ親しんだ大阪弁を駆使し、海外絵本の翻訳に新鮮な風を送ったジョン・クラッセンの『ちがうねん』や『みつけてん』。
 そのクラッセンが絵を描いて、マック・バーネットが文を書いたのが、もちろん翻訳は長谷川義史さんで、この絵本です。
 タイトルのとおり、主人公は「サンカクさん」。
 名前のとおり、体型だけでなく、家も家の出入り口も三角で、性格もどちらかといえば三角。丸い性格でないのは、間違いない。
 何故なら遠く離れたシカクさんのところまで、わざわざ「わるさ しにいく」ほどだから。

 三角の景色をすぎ、なんだかややこしいところも越え、しだいに景色は四角になっていきます。
 シカクさんの家に着いたサンカクさんは、ヘビがきらいなシカクさんに「シャーッ!」とヘビのマネして驚かせて喜んでいます。
 やっぱりサンカクさんの性格は、丸くありません。
 それでもシカクさんには「おこらんといてえな」なんてシラッと言うのですから、ちょっと友達にはしたくありません。
 そこでシカクさんはその仕返しに、わざわざ遠くのサンカクさんのお家まででかけることになります。
 この二人、仲がわるいのか。本当はとっても仲がよかったりして。

 ジョン・クラッセンの絵がとってもいい。
 この絵を見ているだけで、心がほっと丸くなります。
 そして、何より長谷川義史さんの大阪弁がごっつうはまってます。
  
(2018/06/03 投稿)

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  今日紹介する
  中川ひろたかさん文、加藤休ミさん絵の
  『いのちのたべもの』という絵本の出版社は
  おむすび舎といいます。
  この絵本のおしまいに
  このおむすび舎のメッセージがあります。
  少し引用します。

    たべることと同じように、人のこころを
    あたたかく いやしてくれる絵本。
    絵本は、たいせつな こころのごはん。

    (中略)

    こころをこめて、手塩にかけて
    つくり、手渡すことで
    人と人のこころ やさしく「結び」ます。


  こんなことがいえるなんて
  とっても素敵な出版社だと
  思いませんか。

  じゃあ、読もう。  

  

sai.wingpen  いのちをじっとみつめる                   

 この絵本につけられた出版社の小さなメッセージカードに、作者の中川ひろたかさんがこんな言葉を綴っている。
 「この地球は、様々ないのちを生んだ、いのちの星だ。ぼくたち人間はじめすべての生き物たちは、そのいのちをいただいて生きている。(後略)」と。
 そして、この作品が「食育」の絵本だとしている。

 ある日おかあさんとスーパーに買い物に行った「ぼく」はお母さんに頼まれた野菜や魚、お肉といった買い物をしながら、それらが海や陸に関係した食材であることを学んでいく。
 そういえば黒柳徹子さんの『窓ぎわのトットちゃん』でも、黒柳さんが学んだ「トモエ学園」ではお弁当に「海のものと山のもの」をいれることを薦められたとあったが、あれは戦前の随分昔の話だが、考えてみると「食育」の実践であったことがわかる。
 この絵本ではお母さんはその日の晩ごはんの「寄せ鍋」を使って子どもに食べ物の大切さを教えている。
 最近流行りの市民農園にしても小さな子供のいる若い家族が借り手として多い。
 それは野菜作りを通じて「食育」を教えようとする、親の思いだ。

 おかあさんはぼくに言う。
 「いのちをいただくことで、ひとはいきているのね」と。
 その一方で、ぼくの大好きなスナック菓子はあまり食べない方がいいとも話す。
 このあたりは、絵本を読むのにきちんと説明が必要だろう。

 あいかわらず加藤休ミさんのクレヨン画はとってもおいしそうだ。
 野菜やお肉が「いのちのたべもの」だから、よけいにおいしく見えるのだろう。
  
(2018/05/27 投稿)

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