プレゼント 書評こぼれ話

  絵本の世界を見ていると
  本当にこれで子どもたちが喜ぶのかと
  思うようなものもある。
  ところが、
  そういう作品に子どもたちが夢中になるのだから
  大人の感性では計り知れない。
  今日紹介する
  谷川俊太郎さん文、
  佐藤可士和さん絵の
  『えじえじえじじえ』もそう。
  本当に子どもたちにわかるのだろうか。
  多分「わかる」というのは
  大人が考えることで
  子どもたちはきっと
  感じるだけなんでしょうね。
  子どもに戻れる?

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  思わず、じぇじぇじぇ                   

 詩人谷川俊太郎さんが様々なアーティストと組んで作る「あかちゃんから絵本」の13作め。
 今回のお相手はクリエイティブディレクターの佐藤可士和さん。
 佐藤可士和さんといえば、キリンビールやユニクロのブランディングとか六本木の国立新美術館のロゴとかで有名で、『佐藤可士和の超整理術』とかの著作もたくさんあります。

 絵本といっても一人で絵も文も描かれる人もいれば、絵だけ、あるいは文だけという人もいます。
 特にそういう分業の場合、画家と作家は綿密な打ち合わせをするのでしょうか。
 それは楽曲を作る時もそうです。
 作曲家と作詞家。どちらのイマジネーションの方が先なのでしょうか。
 例えば阿久悠という昭和を代表するすごい作詞家がいましたが、阿久さんの場合は作詞が先だったのでしょうか、それとも曲があって、それに詩をはめていったのでしょうか。

 この絵本でいえば、谷川さんの詩が先にあったのではないかと思います。(違うかな)
 「すい/きーん/すぱん」「ンンンンカ/ムムムムタ…」みたいな、変な言葉が並んで、これに絵をつけられるかな、できるならやってみな、みたいな、何となく意地悪をしているみたいですが、谷川さんはこんな文にどんな絵がつくのか、自身楽しみにしていたのではないでしょうか。
 そういう弾むような感覚が、赤ちゃんにも届くのかもしれません。

 ところで、このタイトル、どんな意味なのでしょう。
  
(2017/06/25 投稿)

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  今日は父の日

    父の日の忘れられをり波戻る     田川 飛旅子

  娘たちが小さい頃は
  「お父さんお仕事がんばってね」みたいに
  かわいいことも言っていたのですが
  大人になって
  彼女たちも働きだすと
  どうも父の日は
  あるのかないのかわからなくなってしまいました。

    父の日の覚えているのは父ばかり     夏の雨

  これは俳句ではなく
  川柳みたいになりました。
  今日紹介する絵本は
  さとう・わきこさんの『おりょうりとうさん』。
  今日くらいは
  お料理から解放されたい
  お父さんもいるかも。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  私、作る人。僕も、作る人。                   

 「私、作る人。僕、食べる人」という食品メーカーのCMが男女差別になると放送中止になったことがありました。1975年頃のことです。
 さすがにそういうことを今だに言う人はいないのではないでしょうか。
 むしろ、「僕」という人称語で呼ばれる男性で料理をしないという人の方が減ってきたような気がします。
 煙草を吸わない、子育ての積極的に参加、そして料理がうまい。
 そのあたりが今のカッコいい男性像ではないかしら。

 実はこの絵本の奧付を読むと、初版が1976年とあります。
 まさに冒頭のCMが問題になっていた頃です。
 そのなかにあって、お父さんの料理する姿をユーモラスに描いた作品を描いたのですから、作者のさとう・わきこさんの先見の明には感心します。
 なにしろ、この絵本でも最初は料理を作ろうとするおとうさんを嫌がって、お鍋やフライパン、それにじゃがいもやたまねぎの食材も逃げ出してしまうくらいです。
 それらをつかまえるために、おとうさんの「とくいの とあみ」というのがいいですね。
 今の子どもたちは「投網(とあみ)」そのものを知らないかもしれませんが。

 出来上がったカレーライスを食べようとすると、お母さんも子どもたちも「まずそうと逃げ出そうとするのですから、失礼なものです。
 お父さんは今度も投網でつかまえます。
 食べて、みんなはあまりのおいしさにびっくりです。

 このお父さんは今のカッコいいお父さんの先駆けのような人です。
 今頃、どんなカッコいいおじいちゃんになっているでしょう。
  
(2017/06/18 投稿)

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  今日は入梅
  といっても関東はすでに梅雨入りしましたね。

    水郷の水の暗さも梅雨に入る    井沢 正江

  梅雨ときけば
  頭に浮かぶのがかたつむり。
  漢字で書くと蝸牛

    かたつむり甲斐も信濃も雨の中    飯田 龍太

  小さなかたつむりを描いた名句です。
  ところが、今日紹介するのは
  ナメクジ。
  嫌われもののナメクジですが
  ちゃんと夏の季語にあります。

    なめくぢの左曲りと右曲り     高野 素十

  三輪一雄さんの『ガンバレ!!まけるな!!ナメクジくん』は
  かなりおもしろい絵本です。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  見直したぜ、ナメクジくん                   

 いよいよ梅雨の季節になって、そうなるとかたつむりが頭に浮かびます。
 雨の中、紫陽花の葉にかたつむりがのろのろと歩んでいる。絵になります。
 それがもしナメクジだったら、どうですか?
 キャー、だ、だれか塩持ってきて! なんてことになるに決まっています。
 ナメクジに貝殻を被せただけで、ともしかしたら思っていませんか、かたつむりのこと。
 つまり、かたつむりはヤドカリのようにカラを取り換えることはないのです。
 あのカラの中には心臓とか肺とかとっても大切なものがはいっているのです。
 この絵本は「科学絵本」というジャンルに分類されているだけあって、そういうことも丁寧に書かれています。
 それでいて、絵はとてもかわいいのですが。

 この絵本はナメクジの話です。
 実はナメクジというのはかたつむりの進化したものだというのです。
 つまり、あの大きなカラを捨ててしまえばもっと自由になるに違いない、そう考えたかたつむりの一群がいたのです。
 もっと自由を! というわけで、そこから何世代も進化し続けて、カラをもたないかたつむり、ナメクジになったというわけです。
 なんだかすごいでしょ、ナメクジ。
 まるで「青年は荒野をめざす」みたいに、かっこいい。

 進化した果てにここまで嫌われるとは思っていなかったかもしれませんが、これからもさらなる進化をめざして、のろのろと歩きつづけていくのですね。
 この絵本はそんなナメクジくんへのエール本なのです。
  
(2017/06/11 投稿)

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  今日紹介する絵本は
  カタリーナ・ソブラルさんが描いた
  『ぼくのおじいちゃん』。
  松浦弥太郎さんが翻訳しています。
  書評にも書きましたが
  松浦弥太郎さんの翻訳じゃなかったら
  この絵本を読むことはなかったかもしれません。
  先日の村上春樹さんの翻訳本についての本ではありませんが
  そういう点では
  訳者の名前もとっても大事だと思います。
  少なくとも
  読者が本を手にする
  きっかけにはなるでしょうから。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  豊かに生きる                   

 外国の絵本を読む基準というか動機は訳者に左右されることが多い。
 日本の著名な作家や詩人が翻訳をするケースがたくさんあるので、訳者名で読むことになる。
 この絵本もそうだ。
 元「暮しの手帖」の編集長で人気エッセイストでもある松浦弥太郎さんが翻訳をされたということで手にした。
 これが思いのほか、よかった。
 書いたのはポルトガル生まれのカタリーナ・ソブレルさん。
 1985年生まれというからまだ若い。
 若いけれど、人生の終盤期を迎えた「おじいちゃん」を見る目は確かだ。もしかしたら、この絵本の「ぼく」は著者自身なのだろうか。

 このおじいちゃんは時計職人だが、今は時計も見ないし、時間も気にしない。新聞さえ読まなくなった。
 おじいちゃんには予定もない。やりたいことや好きなことをしているだけ。
 誰もがそんな生活を夢みているはずだが、誰もが「おじいちゃん」になりきれない。
 おそらく「おじいちゃん」というのは年齢のことではない。
 ここで書かれている「おじいちゃん」は豊かに生きているという意味だろう。

 本読みのプロでもある松浦弥太郎さんならこの絵本の良さに気がついただろうし、ここに描かれている「おじいちゃん」の生活こそ松浦弥太郎的ともいえる。
 この作品は2014年にボローニャ国際児童図書展で国際イラストレーション賞を受賞してくらいなので、絵にもまたいい。
  
(2017/06/04 投稿)

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プレゼント 書評こぼれ話

  こう見えても
  (どう見えてるかはわかりませんが)
  私、農業検定2級なんです。
  2年続けて
  3級、2級と受験したので
  野菜の栄養素なんか
  簡単に言えますが?
  いつまでたって
  芽がきのやり方はなかなか難しいものです。
  わき芽も大きくなれば
  りっぱな枝ぶり? になってしまうので。
  今日はピーマンの勉強をしたい人にぴったりの
  なかやみわさんの『やさいのがっこう ピーマンくんゆめをみる』を
  紹介します。
  この絵本を読んで
  夏野菜ピーマンの栽培に
  挑戦してみてはいかが。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  やさい学、学べます                   

 なかやみわさんの「やさいのがっこう」シリーズの、これが2冊めの本です。
 今回の主人公はピーマンくん。
 その前に「やさいのがっこう」について説明しておきます。
 この学校ではたくさんのやさいたちが「おいしいやさい」になるために勉強しています。
 先生は「なすびせんせい」。
 なんでも知っています。
 そして、この学校の卒業は「つやよし!」「いろよし!」「かたちよし!」の三つの「よし!」がそろった時。「合格シール」が貼られま す。

 ピーマンくんの隣の席のはくさいくんは「合格シール」を貼ってもらって卒業したのに、ピーマンくんはいつも居眠りばかり。
 しかも黄色いピーマンや赤いピーマンになる、変な夢ばかり見ています。
 ピーマンくんは自分の身体がどうして緑色をしているのかわかりません。
 そんな時勉強家のキャベツくんが「それでいいんだ」と教えてくれます。
 ピーマンくんが夢に見ていたのは、色鮮やかなパプリカたちだったのです。

 ピーマンとパプリカはよく似ていますが、別の野菜です。
 ただ全く違うかといえば、親戚のようなもの。
 トウガラシとかも親戚といえます。
 実はこんなお話が付録についている「食育しんぶん」に書かれているのです。
 絵本を読む前にこの「しんぶん」を読んでいると、子どもたちに質問されても心配ご無用。
 至れり尽くせりの「やさいのがっこう」なのです。
  
(2017/05/28 投稿)

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