プレゼント 書評こぼれ話

  どうも私には
  これはという人を見つけたら
  はまりこんでしまう癖があるようで
  今日の絵本は
  先週に続いて
  加藤休ミさん文と絵の『ながしまのまんげつ』。
  ただし、この絵本には
  原作があって
  落語家の林家彦いちさんの原作をもとに
  できています。
  加藤休ミさんの絵は
  なんだか心を落ち着かせるんですよね。
  それに
  魚がおいしそうだし。
  この絵本、笑えるし、
  心の奥がしんともなるし、
  いいな。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  こんな生活がちょっと前にはあった                   

 絵本作家の絵は、いせひでこさんや酒井駒子さんのような端正なものから長谷川義史さんや荒井良二さんのような強烈なものまで、当然といえば当然だが、まさに個性が百花繚乱である。
 クレヨン画の加藤休ミさんもその独特な世界観は他を寄せつけない。
 そんな加藤休ミさんと落語家林家彦いちさんがタッグを組んだのが、この絵本だ。

 原作が林家彦いちさん。林家木久扇に弟子入りして、めきめきと頭角を現した人気落語家。
 タイトルにある「ながしま」は彦いちさんが小さい頃過ごした鹿児島県長島のこと。
 本土と連なる町はそこに見えているが、船で渡らないといけないところで、「ちかくて とおい しま」だ。
 彦いちさんが住んでいた頃、学校にはプールがなかった。でも、海があるから大丈夫。サメがでる(!)けど、先生が見張ってくれる。
 給食の時間には漁師のおじさんが鯛の刺身を差し入れてくれる。
 この刺身がすごくおいしそうなのだ。加藤休ミさんの絵がなんといってもいい。
 信号がついたら、島じゅうのみんなが集まって大騒ぎする、そんなしまが「ながしま」。

 彦いちさんの、そんな楽しい原作を加藤休ミさんが文と絵で絵本に仕上げた。
 加藤休ミさんのクレヨン画が島の人たちの素朴な味わいとほとんど灯りのない夜の闇を見事に描いている。
 そして、「しまからも まちからも どこから みても おんなじ まんまる まんげつ」も、いうまでもなく、ずっと見ていたくなるくらい、すてきだ。
  
(2018/02/18 投稿)

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プレゼント 書評こぼれ話

  本当に本とは不思議なもので
  今日紹介する
  加藤休ミさんの『おさかないちば』との
  出合いも
  書評に書いたように
  新聞の広告で名前を知って
  そのあとたまたま図書館で絵本を探していたら
  この特長ある名前が
  飛び込んできたというわけです。
  たまたまでしょうが
  私のアンテナに
  加藤休ミさんが引っかかったのですね。
  原画で見たいものです。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  クレヨンといってもバカにはできない                   

 加藤休ミという絵本作家のことを、最近まで知らなかった。
 日本経済新聞の本の広告であったが、今、どの広告であったか探したがわからなかった、
 確か、クレヨンで実物そっくりの絵を描く、みたいな広告であったと思う。
 それだけでも興味をひいたが、その作者の名前が「加藤休ミ」。休ミ、がなんとも印象に残る。
 そこで調べてみると、1976年北海道釧路生まれの女性である。
 確かにクレヨン画家とある。
 しかし、もともと彼女はクレヨン画家になりたかったわけではない。
 「とにかく何かやりたい」と東京に出てきて役者の勉強をしたが、挫折。(よくある話)
 そして、いたずらで始めていた絵の世界にはまって、イラストを描き始め、苦節(?)6年ぐらいで連載を持つようにまでなったそうです。

 彼女の絵の魅力は、なんといってもその細かさ。
 これがクレヨンで描いたの? と疑いたくなるくらい、本物っぽい。
 この絵本では彼女が得意とする魚がたくさん登場するから、彼女のファンにとっては欠かせない一冊だし、私のように加藤休ミ初心者にとって、これが加藤休ミかという衝撃を受ける一冊でもある。

 特に見て欲しいのは、キンメダイとその横に並んだイトヨリダイ。
 一体これだけの絵を彼女は何日で仕上げるのか知らないが、なんとも鮮度のいいおいしさであることか。
 これがクレヨン画としたら、クレヨンそのものも見直さないといけない。
 ぜひ、見て(読んで)欲しい一冊だ。
  
(2018/02/11 投稿)

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  今日は立春

    春立つや子規より手紙漱石へ     榎本 好宏

  暦の上では春ですが…、と
  よく言いますが
  まさに今がそう。
  今週もまだまだ寒波が居座るようです。
  それでも
  春はもうすぐやってくると思えば
  少しはほっこりするかも。
  今日はとってもいい絵本、
  谷川俊太郎さん詩、
  長新太さん絵の
  『えをかく』を紹介します。
  書評にも書きましたが
  この絵本はいく通りも読み方があります。
  ぜひ試してみて下さい。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  これは魔法のような絵本です                   

 絵本と詩は相性がいい。
 散文でなく、絵で多くの語り、言葉がそれに風のように撫ぜていく。
 だから、詩人の谷川俊太郎さんが絵本の制作にたくさん関わっているのもわかる気がする。
 絵は言葉のじゃまをせず、言葉は絵をぼやけさせない。
 どちらがお兄さんでも、どちらが弟でもない。
 手をつないだ仲良し。

 この絵本もそうだけど、谷川さんの詩がとってもいい。
 だから、私はまず詩を読んだ。
 「まずはじめに じめんをかく」で始まる、詩を読んだ。
 それから、次は長新太さんの絵だけ見た。
 緑のまっすぐな線の絵を、まず見た。
 「じめん」という言葉と「緑のまっすぐな線」という絵。
 最後にふたつ一緒に、絵本として読んでみた。
 とっても素敵だった。

 谷川さんの詩がすごいところが、「じめん」から始まって、「ひとりのこども」をかきはじめるのまで、とってもたくさんの「え」があるということ。
 大きな地球にあって、「ひとりのこども」は小さいけれど、そこから始まる家とか家族とか、あるいは夢とか死とか(この絵本には死もちゃんと描かれている)があって、それはそれでとっても大きくて大事なことだと教えてくれる。

 「白い紙をみつめていると」と、谷川さんはいいます。
 「すべてがそこから生まれてくるような気がします」と。
 一篇の詩から、ひとつの絵からも、すべてが生まれてくることもある。
 これは魔法のような絵本です。
  
(2018/02/04 投稿)

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プレゼント 書評こぼれ話

  昨日
  益田ミリさんの『オトーさんという男』を
  紹介しましたが、
  今日の絵本は
  『かわいいおとうさん』。
  山崎ナオコーラさん文、
  ささめやゆきさん絵の
  とっても素敵な絵本です。
  でも、きっとかわいいおとうさんと思っている
  子どもたちも
  大人になれば
  益田ミリさんのように
  「オトーさんという男」なんていう呼び方に
  変わってしまう。
  世の若いパパたち、
  そういうことですよ。
  だから、今のうちに
  楽しいひとときを過ごして下さい。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  もしかしたらこの絵本が山崎ナオコーラさんの最高傑作かも                   

 この絵本の文を書いたのは、あの山崎ナオコーラさん。
 名前だけでわかってしまうだろうが、『人のセックスを笑うな』や『美しい距離』といった作品を書き、ひと頃最も芥川賞に近かったのではないでしょうか、そのナオコーラさんが初めて手掛けた絵本です。

 これがとってもいい。
 絵を担当したささめやゆきさんの絵もいいけれど、おそらくナオコーラさんの文章の一つひとつが、おとうさんと子どもの愛を描いて秀逸だ。
 お父さんが登場する絵本はそれこそ山のようにあるだろうが、この作品はその山の頂上あたりに置いても見劣りしない。

 「絵本を作ることは、長年の夢だった。」と、ナオコーラさんはいう。
 本が好きだった彼女は大人になって、絵本ではなく小説を書いた。大きな賞の候補者になったり、落ちたり、そんなことを繰り返して彼女は書くということに悩んでいたような気がする。
 そこに、実際子どもを授かり、その子どもが絵本に触れる姿を見て、もう一度本のことが見えるようになったのではないか。
 「何かを教えるためには、本は存在しない」と。
 「読書は自由を求める行為」ということを、自身が子どもを育てるなかで、再発見した。
 そこに誕生したのが、この絵本だ。

 だから、この絵本はとっても「自由」だ。
 お父さんの顔から子どもの手でメガネがはずされる。
 メガネでしか見えないものがメガネをとることで、もっと違う光景を見せてくれる。
 例えば、とっても大切な人の顔。

 こんな素敵な絵本を作った山崎ナオコーラさんの新作が楽しみだ。
  
(2018/01/28 投稿)

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  今日は
  かさいしんぺいさん文、
  いせひでこさん絵の
  『ねぇ、しってる?』を
  紹介します。
  今日の書評はほとんどいせひでこさんのことしか
  書いていませんが
  もちろんその内容は
  文を書いたかさいしんぺいさんの
  力です。
  それにいせひでこさんが絵をつけたことで
  その世界は何倍にも
  ふくれたのではないでしょうか。
  まさにそれこそが
  絵本の素晴らしさだと
  思います。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  やさしい色の絵本はあったかい                   

 いせひでこさんの絵が好きだ。
 好きだから、いせさんの絵は自然と目にはいってくる。
 この絵本もそういう風に、いせさんの絵が誘ってくれた。
 春の風のように、夏の香りのように、秋の音のように、冬の静けさのように。
 そうだ。いせさんの絵は、季節のやさしさにあふれている。
 季節の色に彩られている。
 さあ、ページを開こう。

 保育園児のけいたくんが大切にしている、ゾウのぬいぐるみ。
 空色をしているので、そらくん。
 けいたくんはいつもそらくんとたくさんお話をする。保育園のことだとか、もうすぐおにいちゃんになることだとか。
 ところが、けいたくんにおとうとが生まれて、ちょっぴりおかしくなってしまうけいたくん。
 自分がおかあさんたちの「だいじっこ」じゃなくなったって思ってしまったんだ。
 そんな時、そらくんがけいたくんに話しかけてきた。
 それは初めてそらくんがやってきた日のことから。
 そらくんは初めおかあさんの友達だったんだ。
 けいたくんが生まれて、そらくんはけいたくんの友達になって。
 けいたくんはそらくんに自分がみんなからとっても大事にしてもらった「だいじっこ」ということを教えられる。
 だから、けいたくんはおとうとも大事にしようって。

 そうして少しばかり大きくなったけいたくんにはそらくんの声が聞こえなくなってしまう。
 そう泣くけいたくんをお母さんはやさしく抱きかかえてくれる。
 おかあさんのやさしい腕の線が、いせさんの絵の素晴らしさだろう。
 きっと誰にもあった、母の腕だ。
  
(2018/01/21 投稿)

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