プレゼント 書評こぼれ話

  ガッキーという愛称で呼ばれている
  新垣結衣さんは
  たくさんいる女優さんやアイドルさんの中でも
  独自のかわいさを発揮しているような気がする。
  つまりは
  彼女の可愛さは
  誰にも真似できないのではないか。
  それが遺憾なく発揮されたのが
  昨年TBS系で放映された
  「逃げるは恥だが役に立つ」だ。
  最初1、2回見逃したが
  見始めるとはまったのなんの。
  再放送見たいなという心境。
  でもって
  この本は野木亜紀子さんのシナリオ集。
  活字を読みながら
  新垣結衣さんを思い浮かべてました。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  たまにはシナリオを読むのもいい                   

 昨年(2016年)大ヒットしたTVドラマの、これはシナリオ集。
 かつては山田太一とか倉本聰、あるいは市川森一とか人気脚本家が大勢いたし、TVドラマも視聴率が高かったから、シナリオも結構出版されていたが、最近なかなか見ることはない。
 約1時間の時間枠で、このドラマの場合連続11話で、それがまるまる一冊の本になるというのは、このドラマがいかにインパクトがあって面白かったかという証明でもある。
 ドラマの脚本を担当した野木亜紀子さんはこの本の「あとがき」で脚本についてこんなことを書いている。
 「台詞とト書きという客観的な文字情報で構成し、シーンを重ねることで心情を表現する。それが脚本」と、そして「読む側にも慣れが必要」としている。

 脚本は小説とは違い、本来はそれで完成しているわけではない。
 音楽における譜面のようなもので、当然演奏されて初めて成立するのと同じで、映像化されて初めて完成する。
 そのためには演出家も必要だし、演じる役者も欠かせない。
 このドラマの場合であれば、主人公を演じた新垣結衣もその彼氏役の星野源もまさにハマリ役であったから視聴者が夢中になったのだし、それらを支える美術担当とか音楽担当にいたるスタッフ全員の知恵と工夫がドラマを盛り上げたといえる。
 だから、この本の副題にあるように、「制作陣が明かすドラマの舞台裏話満載!」の、裏話も面白いから一読の価値ありだ。

 言わずもがなかもしれないが、このドラマのタイトル「逃げるは恥だが役に立つ」はハンガリーのことわざで、「自分の戦う場所を選べ」という意味だと、「裏話」に載っている。
  
(2017/09/09 投稿)

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  昨日早稲田大学演劇博物館
  開催されている展覧会の話を
  書きましたが、
  演劇博物館の建物のそばに
  坪内逍遥先生の像も
  あったりします。

  20170728_105814_convert_20170729120824.jpg

  それに館内には
  図書室もあって
  そこには映画雑誌「キネマ旬報」の
  創刊時(さすがにこれは復刻版でしたが)からの
  バックナンバーがずらり。
  確か、私の投稿もあるはず、
  そこで見つけたのが1973年の決算特別号に載った
  私のベストテン。
  この時私が一位をつけたのが
  神代辰巳監督の「恋人たちは濡れた」。
  当時予備校生だったのに
  ロマンポルノの作品を一位に。
  あれ? それって成人映画だったのでは。
  40年以上前の話です。
  そして、今日は
  私の蔵書のなかでもこれは!という一冊を
  紹介します。
  和田誠さんの『お楽しみはこれからだ』。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  お待たせしました!                   

 映画ファンなら必読の一冊。
 といっても、かなり古いから若い人は知らないかも。
 1975年6月30日発行とあって、私が持っているのは1976年4月の第6刷。一年足らずでかなりの数売れているのがわかる。
 そもそもこの本は映画雑誌「キネマ旬報」での連載がもとになっている。
 連載がスタートしたのは1972年10月。
 この年の「キネマ旬報読者賞」はこの連載に贈られたが、それが栄えある第1回受賞となった。

 和田誠さんはイラストレーターだが、映画の造詣が深い。
 絵も描けて、映画の話ができる。
 そこで、映画に登場した名セリフをイラスト付きで毎号4ページ書いていくのだから、しかも「キネマ旬報」は月2回の発行だから、結構大変な作業だ。
 しかも当時はビデオやDVDなんてないから、和田さんの記憶だけで書かれているわけで、それだけでもう頭がさがる。

 この本にはとても影響を受けた。
 まず、何かの折の言葉の端々で「お楽しみはこれからだ」(これはもともと「ジョルスン物語」の名セリフ)を使わせてもらってし、和田さんの手書きの文字のイラストは結構真似たもの。今でもそれなりの感じで書くことができる。
 ただ俳優たちの似顔絵はとても描けない。
 和田さんの場合、単に似ているだけでなく、映画の気分そのものが描けているからすごい。

 第1巻めにあたるこの本の中の私のお気に入りのセリフは、フェリーニの名作「道」の、こんなもの。
 「どんなものでも何かの役に立つんだ。たとえばこの小石だって役に立っている。空の星だってそうだ。君もそうなんだ」。
 有名な、そしてとってもいいセリフだ。
  
(2017/08/02 投稿)

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  『ウルトラQ画報』『ウルトラセブン画報』とくれば
  あとはもう『ウルトラマン画報』しか
  ないではありませんか。
  ね。
  そこで今日は
  『ウルトラマン画報』を紹介しちゃいます。
  「ウルトラマン」の放映が始まったのは昭和41年ですから
  私が小学6年生の頃。
  クラスの中に
  確かに怪獣博士のような少年が
  一人か二人はいたものです。
  怪獣のフィギアなんかも
  たくさん持っていたような気がしますが
  あの頃フィギアなんて
  言わなかったなぁ。
  模型? 人形?
  いずれにしろ
  うらやましかったことだけは
  確か。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  少年たちはウルトラマンを夢見た                   

 「ウルトラマン」がテレビ放映されたのは1966年(昭和41年)7月から翌年4月までである。「ウルトラQ」の後番組として作られ、その後の現代へと続く一大コンテンツを築きあげたのは周知のとおりである。
 その人気を支えたのは少年たちである。
 その少年たちの興味をあおったのが週刊や月刊の漫画雑誌であった。
 この本は講談社が発行した「少年マガジン」と「ぼくら」のオリジナル復刻本として、ウルトラマンとその怪獣たちがどのように表現されていったかをまとめた一冊である。

 興味深く読んだのは、「特撮のひみつ」と題して撮影現場やスーツアクターのインタビュー記事がある一方で、怪獣の体内構造を図解していることだ。
こ の当時少年たちは「ウルトラマン」が大人たちによって作られたヒーローであると理解しつつ、それに逆行するようにウルトラマンの身長が40メートルだとかレッドキングの体重は2万トンだといった知識をさもそれが現実に存在するかのように吸収したものだ。
 少年たちにとってどちらが真実だったのだろう。

 中でも面白かったのは1967年(昭和42年)の「ぼくら」4月号に別冊ふろくとして付けられた「怪獣大百科事典」だ。
 当時これを持っている少年はクラスの人気者だったに違いない。
 決して誰もが月刊誌を買ってもらえたわけではないから。

 当時の「少年マガジン」の表紙を見ると、石森章太郎の「サイボーグ009」が連載されていたことがわかる。「あしたのジョー」はまだである。
 そんな時代に「ウルトラマン」は輝いていた。
  
(2017/07/29 投稿)

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  「ウルトラセブン」の放送が始まって
  今年で50年だそうだ。
  それを記念して
  「モロボシ・ダンの名をかりて」展は
  大阪と横浜の高島屋で
  開催されます。
  横浜高島屋
  8月16日から28日までで
  ちょうど夏休みのおわりかけ。
  子どもサービスというより
  お父さんにぴったりの企画かも。
  そこで今日は
  円谷プロダクション監修、
  講談社編の
  『ウルトラセブン画報』を紹介します。
  展覧会に行かれるなら
  その事前勉強で
  読んでみるのもいいですよ。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  アンヌ隊員が大人の女性に見えた頃                   

 「ウルトラセブン」の放映が始まったのは1967年(昭和42年)10月で、2017年は放送開始50年にあたる。
 今でこそ「ウルトラマン」の仲間のように思われているが、もともとは「ウルトラマン」とは一線を画していたようだ。
 「ウルトラセブン」というのも、ウルトラ警備隊の7番目の隊員という位置づけからつけられたそうで、放映に至るまでの紆余曲折は、この本の巻末の「解題」に詳しい。

 まずは「週刊少年マガジン」「ぼくら」に掲載された「ウルトラセブン」関連の記事や口絵を楽しもう。
 なんといっても、それぞれの雑誌の表紙がなつかしい。
 冒頭の「週刊少年マガジン」は1967年9月10日号で、「ウルトラセブン」の放映はまだ始まっていない。だが、大々的に「ウルトラセブン」が表紙を飾っているのだから、少年たちの期待は大いに膨らんだことだろう。
 この当時、すでに「巨人の星」の連載は始まっている。赤塚不二夫の「天才バカボン」や水木しげるの「墓場の鬼太郎」(ゲゲゲではない)もあって、マガジンの人気は高かっただろう。

 一方、「ぼくら」は月刊誌で、この当時は「タイガー・マスク」が目をひく程度で、漫画雑誌は月刊から週刊誌への移行期である。
 もっとも月刊誌の付録は楽しみではあったが。
 この本でも「ウルトラセブン」関連の付録が楽しめる。
 中にかるたの読み札がある。その「り」は「りんごのようなほっぺがかわいいアンヌ隊員」だが、アンヌ隊員が好きで「ウルトラセブン」に夢中になった少年も多かったのではないだろうか。
  
(2017/07/28 投稿)

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  先日、川本三郎さんの
  『「男はつらいよ」を旅する』という本を
  紹介しましたが、
  川本三郎さんは映画評論家という肩書を
  持っています。
  たくさんいる映画評論家でも
  私の大好きな一人ですし、
  川本三郎さんの名前は映画に夢中になっていた
  高校生の頃から見聞きしていたので
  もう40年以上前から
  知っている映画評論家になります。
  今日はモルモット吉田さんという
  気鋭の映画評論家による
  『映画評論・入門!』を
  紹介しますが、
  この本で映画評論家を目指す人もでてきたりして。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  映画評論家、がんばる                   

 映画評論家といえばなんといっても淀川長治さんの名前が浮かぶ。
 そして、淀川さんに飽き足らずに佐藤忠男さんとか山田宏一さんといった評論家の評価にはいっていくのは、雑誌「スクリーン」から「キネマ旬報」に至る、映画ファン成長の構図のようなものに近い。
 「キネマ旬報」は日本の映画雑誌で屈指の歴史を誇っているし、そのベストテンは今でも権威ある賞として位置づけられている。
 そのベストテンに票を投じるのがほとんどの場合、映画評論家もしくは映画記者だ。
 当然彼らは多くの作品を観ているが、日本映画と洋画があるから、どちらも同じように観ている人もいれば、どちらかに特化していることもある。

 本書の著者であるモルモット吉田さんは略歴を読むと1978年生まれの映画評論家とある。雑誌「シナリオ」などにも映画評論を執筆しているから、どちらかといえば日本映画の方が得意なのかもしれない。
 名前で人を判断してはいけないが、果たしてどんな「映画評論」の入門書を書いたのか気になったが、これが予想以上によかった。
 特に過去の事例を紹介することで(「映画監督VS映画評論家」「ベストテンとは何か」といった章立て)映画評論のあるべき姿を示してくれている。

 それで、「映画評論を書く」という章を読むと、映画評論とは単に映画を観てどうのこうのではないことがよくわかる。つまり、感想と評論は違う。
 映画は観客を饒舌にする表現方法であることは、間近でもよく見かける現象だが、まずは一呼吸おいて、冷静に語ることも大切なのだと思う。
  
(2017/07/08 投稿)

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