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プレゼント 書評こぼれ話

  今日はホワイトデー
  2月のバレンタインデーのお返しをする日。
  バレンタインデーは「歳時記」に載っていますが
  「ホワイトデー」はまだ載っていません。
  そういえば
  「男はつらいよ」の寅さんは
  バレンタインデーにチョコレートを
  もらったことがあったのでしょうか。
  寅さんのことだから
  もしもらっていたら
  ホワイトデーのお返しもさぞ大げさなものに
  なったでしょうね。
  とらやの草団子っていうわけにはいかないかな。
  今日は
  川本三郎さんが監修をされている
  『知識ゼロからの寅さん入門』。
  この本で
  「男はつらいよ」を復習するのも
  いいですよ。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  わかりやすいのが一番だよ                   

 2019年も押し詰まった12月27日、「男はつらいよ」50作めとなる「お帰り寅さん」が封切られた。
 主演の渥美清さんが1996年に亡くなってから20年以上経つ。
 寅さんを演じる俳優がいないのだから、どんな作品に仕上がっているのか、楽しみでもあり不安でもあった。
 「男はつらいよ」というタイトルではあるが、寅さんの甥っ子満男(寅さんの妹さくらの息子)の恋物語で、作品としてはよく出来ていたと思った。
 そして、何よりもこの映画をきっかけにして、「男はつらいよ」関連本が多く出版されたのがうれしい。
 この本のそんな中の一冊で、映画評論家の川本三郎氏が監修をしている。
 書いたのは岡村直樹氏、藤井勝彦氏の二人。
 「知識ゼロからの」「入門」とタイトルにあるぐらいだから、過去封切られた作品の細部までよく眼が行き届いているように感じた。

 「男はつらいよ」の第1作が上映されたのが1969年だから実に半世紀前。
 渥美清さんが最後に演じた第48作「寅次郎紅の花」の上映が1995年だから、これにしても20年以上前のこと。
 日本映画の金字塔ともいわれる作品であっても知らない世代が増えているのは間違いない。
 そういう人たちにとって、「男はつらいよ」がどんな映画であったか、車寅次郎が何故多くの日本人に愛されたか、まさにそういうところから、文章だけで語るのではなく、豊富な図版も駆使しながら、わかりやすく解説している。

 思えば「わかりやすい」というのが、映画「男はつらいよ」の一番の魅力だったかもしれない。
  
(2020/03/14 投稿)

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  今日は昨日のつづき。
  映画「男はつらいよ」の
  映画パンフレットの復刻版である
  『男はつらいよ大全』の
  今日は下巻
  昨日書いたように
  以前は映画を観るたびに
  映画パンフレットを買っていたものです。
  今は残念ながら
  一冊も手元に残っていません。
  神田神保町の古書店に行けば
  今でも販売されていたりします。
  きっと映画の好きな人は
  今でも大事に持っているのだろうと思います。
  どこにいってしまったのかな、
  私の映画パンフレットは。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  いい映画だから、関連本も多い                   

 映画「男はつらいよ」第1作が封切られたのは1969年(昭和44年)で、原作者で監督でもある山田洋次さんもまさかそれが主人公の車寅次郎役を演じた渥美清さんが亡くなる96年まで、シリーズ49作が作られるとは思わなかったに違いない。
 だからでしょうか、シリーズ最初の第5作めまでは映画パンフレットも作られなかったようです。
 この上下2冊に分かれた豪華本は公開当時映画館で販売されていた映画パンフレットを復刻したもので、上巻では第1作から第31作まで、この下巻では第32作から第49作までのものが収録されています。

 映画パンフレットにはどんな内容が載っているか、後藤久美子さんが初登場した第42作「男はつらいよ ぼくの伯父さん」(1989年)を見てみましょう。
 まず、「演出のことば」として山田洋次監督のメッセージ、それから「解説」、このあとに後藤久美子さんと檀ふみさん(この回は2人のマドンナでした)のプロフィール、そして「物語」が載っています。
 この時は他に東京新聞の映画記者の文章、ロケ地での話題、さらに「とらや」セット紹介まで載っています。
 もちろんスチール写真もふんだんに使われています。
 この時のパンフレット価格は税込み400円となっています。

 「男はつらいよ」関連本はDVD付きのものから寅さん名言集までさまざまなものが出ていますが、映画パンフレットをしかも復刻版でというのは面白い企画です。
 いい映画だからこそ、いろんな角度から本にもなりやすいのでしょう。
  
(2020/02/07 投稿)

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  先日「男はつらいよ お帰り寅さん」を観て
  図書館で「男はつらいよ」の関連本を
  検索していた時に見つけた本を
  今日と明日で紹介しようと思います。
  何故二日間かといえば
  この『男はつらいよ大全』は上下二冊になっているからです。
  しかも、この本の価格は
  なんと2冊で58,000円と税とあります。
  しかも、分売不可となっています。
  しかもこの本は2002年に出たものですから
  こういう本を読もうとすると
  やはり図書館の存在がありがたいです。
  さすがにこの価格であれば
  なかなか買えないですものね。
  ただファンには
  垂涎の豪華本であることは間違いありません。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  こんな豪華な本があったんだ                   

 私が映画に熱中していた頃、1970年代です、映画館で観るたびに映画パンフレットを買っていました。
 まだビデオもない時代でしたから、映画を思い出すためには映画パンフレットは欠かせないツールでした。
 映画を観終わったあとで、映画パンフレットを開くとさっきまで観ていた映画が蘇ってきて、また感動を味わえる、それがうれしかったものです。
 この本は国民的映画「男はつらいよ」シリーズの各作品の公開時に松竹映画が製作した映画パンフレットを復刻した豪華本です。
 刊行は2002年7月です。
 49作めとなる「特別編」が公開されたのが1997年ですからそれから5年経ったあとの刊行ですから、まだまだ寅さんを観たいと思っていた人はたくさんいたのでしょう。
 まさかそれから20年近く経って、50作めの「男はつらいよ」が製作されるなんて、誰も思っていなかったに違いありません。

 この上巻では第1作から第31作まで、続く下巻では第32作から第49作までのパンフレットが収められています。
 但し、パンフレットが作られなかった作品もあって、それは当時のプレスリリースやスチール写真とかで再構成されています。

 ちなみに当時映画パンフレットはどれぐらいの料金だったかというと、1976年(昭和51年)に封切られた第18作「男はつらいよ 寅次郎純情詩集」のパンフレットには250円という表示があります。
 現在でいえば1000円くらいの感覚でしょうか。

 この上巻には特別付録として「寅さん発言集」CDまで付いています。
  
(2020/02/06 投稿)

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  今日紹介するのは
  映画監督の是枝裕和さんが
  樹木希林さんにインタビューしたものを集めた
  『希林さんといっしょに。』です。
  表紙の樹木希林さんの写真がいいですね。
  中に、樹木希林さんが
  向田邦子さんについて語っている箇所が
  随所にあって
  若い時は随分仲がよかったそうです。
  それが向田邦子さんがシリアスになっていくと
  交際が途絶えていく。
  そのあたりの経緯をもう少し聞きたかったですが
  大人の微妙な関係があるのかな。
  是枝裕和さんが樹木希林さんにこだわったのは
  母親の姿を重ねたからかもしれません。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  「女優」樹木希林さんを読む                   

 令和という新しい元号に変わった2019年の出版界において、「樹木希林」というワードは特筆すべきだった。
 一体どれだけの関連本が出たのだろう。その中には思った程売れなかったものもあっただろうが、すべての総数でいえばすごい数になったことは間違いない。
 そんな中、関連本としてはなんとも遅い出版(初版は2019年9月)となった本書であるが、女優樹木希林としてのインタビューを集めた点では他にはない「樹木希林」を読めるだろう。

 聞き手は晩年の樹木希林の主要な作品のメガホンを撮り続けた映画監督の是枝裕和氏。
 是枝氏が2007年に希林さんと初めて出会ってから2018年に亡くなるまでの間に雑誌「SWITCH」で行ったインタビューをまとめたもので、樹木希林さんが信頼を寄せていたということもあるだろうが、二人の会話が生き生きと弾むようである。
 中でも第5章「出会いと別れと」と題された2016年3月のインタビューでは希林さんの怪演技のもととなった森繫久彌さんや長い間コンビを組んだ久世光彦さんとの楽しい時間、そして向田邦子さんとの思い出などとても興味深かった。
 早い晩年を迎えた向田さんは最終幕では希林さんが登場するドラマを書いていない。
 もし向田さんがもっと生きていたら、晩年の希林さんが登場するドラマを書いていたかもしれない。
 そんな想像さえ許される、いいイタンビューだと思う。

 この本には多くの「註」がついていて、それも読ませる。こんなに楽しく「註」を読んだことはない。
 そして、最後には是枝氏が記した「弔辞」も掲載されている。
  
(2020/01/14 投稿)

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  今日は紹介するのは
  和田誠さんの『ブラウン管の映画館』。
  「ブラウン管」というのが
  時代を感じさせます。
  1991年に出た本。
  さらに驚いたのは
  最後に載っている著者略歴の欄。
  「1936年生まれ。多摩美術大学卒業。」から始まり
  「中学の頃から映画ファンであった。
  1960年代から映画に関する絵入りエッセイを書き始める。」と
  至って丁寧。
  その最後に、
  なんと住所が載っている。
  1991年頃にはまだ住所なんか載せていたんだと
  ちょっと驚きました。
  それはともかく
  素敵な言葉をこの本で見つけたので
  書き留めておきます。

    人間、必ず齢をとるし、やがて死ぬと決まっている。
    しかし人は仕事を残す。

  まさに和田誠さんのよう。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  お楽しみはこの本もだ                   

 今年(2019年)10月に83歳で亡くなったイラストレーター和田誠さんが1991年にダイヤモンド社から刊行したのが、この本。
 あの名著『お楽しみはこれからだ』は1975年に出て、この時点では4冊揃っていたようだ。
 表紙や裏表紙の装幀はなんだか『お楽しみはこれからだ』に似ているが、あちらが一本の映画から名セリフを抜き出して紹介しているのに対して、こちらの方は当時のテレビで放映される予定の作品を和田さんが紹介していくというものになっている。

 もともとは1987年9月から1990年10月まで,当時出ていたテレビ番組紹介雑誌「テレビ・ステーション」に80回連載されていたものだ。
 今や「ブラウン管」のテレビなど見なくなったから、このタイトルだけでも理解できない人もいるだろうし、最近地上波テレビではあまり映画の放映をしなくなってもいる。
 もっぱらBSCSで映画が堪能できる。(私なんかはこれだけずっと映画を放映されていても絶対全部観られないなと思っているのだが)
 なので、「心配なのは、TVで放映される映画のカットの問題」なんて書かれても、今の人には理解できないだろうが、映画ファンには当時結構深刻な問題でもあった。
 それと吹き替え。今では字幕放送は当たり前、あるいは逆に吹き替えの方がちゃんと伝えているということもあったりする。
 そんなことを思うと、たくさんの水はやっぱり橋の下を流れていったのだ。

 80回分にはそれぞれ1枚、和田さんの素敵なイラストがついていて、それだけ見てても楽しい一冊だ。
  
(2019/11/29 投稿)

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