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プレゼント 書評こぼれ話

  今日は
  長谷川町子さんの自伝エッセイ
  『サザエさんうちあけ話』を
  紹介します。
  この本は
  先日読んだ工藤美代子さんの
  『サザエさんと長谷川町子』という本でも
  たびたび登場してきて
  気になったので
  読んでみようと思った作品です。
  本の分類としては
  漫画本になるのかな。
  「サザエさん」を読んでいるような気分。
  つまりは
  長谷川町子さんはやっぱり
  サザエさんに似ている?

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  サザエさんのようなマー姉ちゃん                   

 今年長谷川町子さんは生誕100年を迎えた。
 いうまでもなく漫画「サザエさん」の作者である長谷川町子さんは1920年(大正9年)に生まれた。生きていれば、今年100歳の誕生日を迎えただろうが、残念ながら1992年(平成4年)に72歳で亡くなった。
 長年の功績が評価され、没後国民栄誉賞を授賞している。

 この本はそんな長谷川さんが1978年に朝日新聞に連載された自伝エッセイ漫画である。
 なんといってもユニークなのは、絵文字で表現された文章のところだろうか。
 例えば、「生い立ち」を綴った最初の文章はこんな感じで描かれている。かっこ内が絵文字で表現されているのだ。
「とにかくえ(画用紙に描かれた絵)は、好きでした。2さい(指が二本立っている絵)頃からうち(家の絵)にいれば、…」といったような文章が続く。
 途中から漫画形式のものも入ってきて、それはそれで楽しいのだが、絵文字のセンスに長谷川さんの漫画家としての才能がうかがえる。

 この本を出版しているのは「姉妹社」という、長谷川さんの漫画の出版を一手に行った出版社で、奧付の発行者には長谷川毬子、長谷川洋子の二人の名前が並んでいる。
 毬子さんが長女で、町子さんが次女、洋子さんが三女の、長谷川三姉妹である。
 もちろん、この「うちあけ話」にもこの2人はしばしば登場する、毬子さんがサザエさん風の髪型で描かれているが、実際にはどうだったのだろうか。
 そんなことも楽しめるのが、長谷川町子さんの漫画のような気がする。
  
(2020/06/26 投稿)

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  昨日紹介した
  すがやみつるさんの
  『仮面ライダー青春譜』には
  すがやみつるさんが
  石ノ森章太郎さんからもらった色紙に
  「マンガ それは永遠の青春」という言葉と
  石ノ森章太郎さんの代表作のひとつ
  「ジュン」の主人公である
  青年ジュンが描かれていたそうです。
  あの本には
  その色紙の図版も載っていて
  久しぶりにジュン青年に出会いました。
  そこで
  今日は2011年12月に書いた
  石ノ森章太郎さんの
  『ジュン 0: 石ノ森章太郎とジュン』を
  再録書評で紹介します。
  いつ見ても
  ジュンはいいな。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  またふたたびの                   

  「漫画の神様」手塚治虫さんはあれだけの作品を描きながら、新鋭の漫画家たちに嫉妬ともいえる気持ちを持ち続けたといいます。
 この本の主題である石ノ森章太郎さんの『ジュン』が1967年まんが専門誌「COM」に発表された時も手塚さんは「あれはマンガではない」と息苦しいほど嫉妬をします。かつて執筆の応援を頼んだこともある石ノ森さんにさえ、そんなふうでした。この騒動のあと、手塚さんは石ノ森さんのアパートをたずねてあやまったといいます。
 このエピソードは手塚さんの死のあと、石ノ森さん自身が『風のように・・・ 背を通り過ぎた虫』(1989年)という漫画で描いています。(本書に収録されています)
 同時にこの時、石ノ森さんは「漫画」ではなく「萬画」をめざすことを宣言しています。
 手塚さんの漫画にあこがれ、手塚さんをめざした石ノ森さんはこの時はっきりと手塚漫画の先にあるものを意識したのではないでしょうか。

 石ノ森章太郎さんは手塚治虫さんに負けないくらい代表作をたくさんもっています。『サイボーグ009』『仮面ライダー』『佐武と市捕物控』『龍神沼』・・・、そして『ジュン』。
 その絵柄は手塚さんより青年向きであったと思います。手塚さんはたくさんの大人向けの作品も書いていますが、作風はどうしても子供漫画だったのではないでしょうか。石ノ森さんの描く少年なり少女の姿は青春期の鬱々とした心情を反映していました。だから、どの作品もどこか青春の哀愁の影がひそんでいるように感じました。

 そのもっとも顕著な作品が「ファンタジーワールド」と名づけられた『ジュン』だったのです。
 発表当時何作かを「COM」で読んだ記憶があります。ほとんど吹き出しのない漫画で、漫画の重要な表現手段のひとつであるコマわりを縦横無尽に変え、時にはそのコマわりさえ消してしまった大胆な挑戦は、その時すでに従来の手塚漫画からの脱皮をめざそうとしていたのかもしれません。
 手塚さんはそのことに気がついていたのではないでしょうか。だから、この作品を否定しようとしたような気がします。

 私にとって石ノ森章太郎さんの『ジュン』は、漫画という言葉に置き換えられる少年期を脱するためにどうしても必要な作品だったといえます。
 『ジュン』があったから匂うような青春期をむかえることができたように思います。
 その『ジュン』にこうしてまた会えた。そのことがたまらなくうれしいのです。
  
(2011/12/02 投稿)

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プレゼント 書評こぼれ話

  さいたま市の図書館の
  電子書籍の所蔵リストを見ていて
  見つけたのが
  今日紹介する
  すがやみつるさんの
  『仮面ライダー青春譜』。
  副題が「もうひとつの昭和マンガ史」で
  この副題に魅かれて読み始めましたが
  とても面白くて
  あっという間に読んでしまいました。
  どうも
  私は漫画少年でもあったようで
  ノートにマンガ雑誌のように
  マンガを描いていたことも
  ありました。
  もしかしたら
  もっと熱心だったら
  漫画家になっていたかも。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  あの頃君は若かった                   

 著者のすがやみつる氏は1978年に発表した「ゲームセンターあらし」で子供たちから大人気となった漫画家です。
 残念ながら私はもう少年漫画を読む年齢ではなかったので、氏の漫画に接することはありませんでした。
 ですが、昭和25年(1950年)生まれの著者とは年齢が近いせいもあって、子供の頃に漫画に接し、そして夢中になったほぼ同じ世代ということもあって、「もうひとつの昭和マンガ史」という副題にあるような歴史にどっぷりと楽しみました。

 すがや氏は「エピローグ」でこう書いています。
 マンガが「熱い時代に育った個人の記録」であり「一九六〇年代から七〇年代に至るマンガ史の記録の一助」になればいいと。
 確かにあの時代のマンガは、今から見るとその技術もまだまだ未熟であったが、若い熱気のようなものがあったと、私も思います。
 氏の師匠でもあった石ノ森章太郎氏が氏に残した色紙に「マンガ それは永遠の青春」と記しました。
 あの時代を若い時期に生きた世代には共通する思いではないでしょうか。

 この本の中には多くの漫画家の名前が登場します。
 そのどれもが懐かしく、私もすがや氏と同様にどんなに彼らの描くマンガに楽しませてもらったことでしょう。
 中でも石ノ森章太郎氏。あまりにも多作で多忙すぎて、石ノ森氏が原作で実際にマンガを描いていたのは別の人というのはよくあるケースです。
 すがや氏もそんな一人で、氏が描いていたのが石ノ森氏の代表作のひとつ「仮面ライダー」だったのです。
 そこから、この本のタイトルになっています。
  
(2020/05/12 投稿)

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プレゼント 書評こぼれ話

  今日紹介する
  『美は乱調にあり』は
  瀬戸内寂聴さんの小説ではなく
  それを原作にした
  柴門ふみさんの漫画です。
  しかも、電子書籍で読みました。
  電車の中などで
  若い人が漫画をスマホで読んでいる光景を
  よく見かけましたが
  いざ自分がスマホで読んでみると
  結構目が疲れる感じがしました。
  漫画は小説とかいった文章以上に
  大きな版で読んだ方がいいかもしれません。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  漫画から文学へ、さらには歴史へ                   

 この漫画の作者柴門ふみさんといえば、「東京ラブストーリー」とか「あすなろ白書」とか1990年代のトレンディドラマの原作者として有名である。
 柴門さんの漫画のタッチは少女漫画の華麗さとは一線を画しているが、描く女性たちが等身大ということもあるのだろうか、女性のファンが多いと聞く。
 そんな柴門さんの作品群からいっても、この作品はかなり異質だろう。
 なんといっても、瀬戸内寂聴さんがまだ出家する前の晴美という名前であった1966年に発表されたもので、この作品をもって思想家大杉栄と共に関東大震災の際に虐殺される伊藤野枝という女性を広く知らしめたといわれている。
 その有名な原作の漫画化を実現したのは、瀬戸内さん柴門さんともに徳島出身ということもあったのかもしれない。
 雑誌「オール讀物」で平成25年4月号から翌年1月号まで連載された。

 大杉栄にしろ平塚らいてうにしろいずれも明治から大正時代にかけての歴史上の人物で、大杉が妻のある身でありながら「フリーラブ」などと称して伊藤野枝や神近市子といった複数の女性と関係を持っていくのは、あの時代にあって狂気としてしか思えない。
 写真で見る大杉栄は確かに今でいうイケメンだし、柴門さんもそんな風に描いている。だからといって、大杉の生き方が全面的に肯定されるものでもないように思う。

 名作と呼ばれる作品を漫画化することの難しさをあったと思う。
 しかも、歴史上の事実とはいえ題材は過激である。
 柴門さんの漫画だから、そこを入り口にして歴史の森に入ってみるものいいかもしれない。
  
(2020/04/17 投稿)

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  今日は
  睦月影郎さんの『ぼくのマンガ道』という本を
  紹介します。
  副題に「マンガに夢中だった」とあります。
  そんな少年時代、
  昭和30年代後半から
  昭和40年代前半でしょうか、
  その頃のマンガの話がずらり。
  睦月影郎さんもこの本に書いていますが
  「思い出せばきりがない」。
  それにしても
  この本に出て来るマンガのことは
  ほとんど覚えているというのは
  私もまた
  「マンガに夢中だった」ということ
  なんでしょうね、
  やっぱり。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  流星号、流星号、応答せよ!                   

 この本の著者睦月影郎という名前で、あああの作家とわかる人はかなりの官能小説好きかもしれない。
 睦月さんはその名前で官能小説を500冊以上刊行しているというから、官能小説家としては大御所なのだろう。
 官能小説家だからそういう類の本ばかり書いているかというと、そんなことはない。
 実際睦月さんは「ならやたかし」という名前で漫画も描いているという。
 睦月さんは官能小説家である前に、マンガ大好きな少年だったのだ。

 この本はそんな睦月さんが子供の頃に出会い夢中になったマンガの話満載なのだ。
 しかもうれしいことに睦月さんは昭和31年(1956年)生まれだから、昭和30年生まれの私とほぼ同い年。なので、ここに並んだマンガのほとんどに私もまた夢中になったものだ。
 手塚治虫やちばてつやの名作の数々は覚えている人も多いだろうが、「遊星少年パピイ」や「宇宙エース」、「スーパージェッター」なんかになるともうあの時代に子供だった世代にしか通用しないマンガのような気がする。
 何しろ睦月さんにとって、理想の乗り物は「スーパージェッター」の流星号というのだから、思わずわかるぅって叫びたくなる。
 「流星号、流星号、応答せよ!」なんて、やっていたものだ。

 世代が同じだとマンガを読む歩みもよく似てくる。
 「マガジン」「サンデー」から「COM」とか「ガロ」を読みだし、自分も漫画家になりたいと思いだす。
 そのうち上村一夫が描く妖艶な女性に悶えだしたりする。
 この本はまるでタイムマシンのように私は少年時代に連れていってくれた。
  
(2020/02/26 投稿)

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