プレゼント 書評こぼれ話

  いよいよ今日
  衆議院議員総選挙の公示です。
  大義なき解散とか
  新党結成とか
  さまざま言われている選挙ですが
  これからの日本を左右する選挙になるでしょうから
  やっぱりしっかり投票したいですね。
  それに関連してということでもないですが
  今日は
  山田玲司さんの『非属の才能』という本を
  紹介します。
  一度大きな枠組みを疑ってみることも
  必要なではないか、
  あるいは自分たちとは相入れない人たちを
  「排除」することのないよう
  考えさせられる一冊です。
  ちなみに長江貴士さんが
  神奈川の本屋さんで働いていた時の推薦の言葉が
  こちら。

   正しいことが何なのか、見失っている君たちへ。
   この本を是非読んでみて欲しい。
   君の心に響く言葉が、きっとあるはずだから。
   
正しいように見える意見が、本当に正しいとは限らない。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  誰も「排除」しない                   

 『書店員X』の著者長江貴士氏が今のさわや書店に移る前の書店員時代から推薦していた本がこれで、『書店員X』にもこの本のことは書かれている。
 『書店員X』を読まなかったらこの本に出合うことはなかっただろう。
 何しろ著者の山田玲司さんという人がどういう人かも知らないし、その人が書いた漫画さえ読んだことがない。
 ましては「非属」といわれてもピンとこなかった、『書店員X』を読むまでは。

 私は「いかに良い群れに属するか」という極めて常識的な世界に生きてきたと思う。
 それはそういう時代だったかもしれないが、まずは「常識」が優先して世界だった。
 例えばもう何十年も前の高校時代に制服の自由化を問うというようなことがあった。その時、私は思ったものだ。「制服は便利なんだけど」と。
 つまり、その意識下には「同調さえしていれば、とりあえず無難に生きていける」という甘えの構造があったのだろう。

 そういう「常識」を少し外れれば「排除」される論理というのはおかしいということに気がつかないといけなかったのだ、きっと。
 あるいは、もっと違った「才能」があったにもかかわらず「常識」の鎖に縛られていたかもしれない。
 この本に書かれていることはただひとつ、「「みんなと同じ」はもうやめよう」ということ。
 きっと長江氏のようにこの本を読んで、そうか同じでなくてもいいんだと安心し、勇気づけられた人も多いはず。

 この本を読めば、「排除」なんていう言葉は生まれないのではないか。
 もちろん、「あの人たち」という呼び方もしないだろう。
  
(2017/10/30 投稿)

  芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

レビュープラス
プレゼント 書評こぼれ話

  JPIC読書アドバイザーの講習の中に
  古書についての講座があって
  岡崎武志さんは
  その時の講師でした。
  とっても気さくな人で
  修了式のあとの懇親会にも残っておられて
  楽しく歓談されていたことを
  覚えています。
  今日は
  そんな岡崎武志さんの
  『人生散歩術』。
  この本の中で紹介されている人物では
  高田渡が面白かったです。
  高田渡を知っている人も
  少なくなったかもしれませんが。
  そうそう、
  この本の挿絵は
  岡崎武志さんの手によるもの。
  うまいんだなぁ、これが。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  散歩でもしますか                   

 健康のために「ウォーキング」をする人は多い。
 「散歩」とは少しニュアンスが違うような気がする。それは「ウォーキング」をしている人からすれば「散歩」と一緒にしないでもらいたいみたいな、そんな感じ。
 それはこの本の副題にあるような「ガンバラナイ」感じが「散歩」にあるからではないだろうか。
 この本で紹介されている作家の木山捷平は「散歩ということにすれば目的地はいらぬ筈」と云ったというが、効率を求める現代人にすれば目的もなく生きるなんて考えられない。
 しかし、「散歩」という言葉がもっているゆるやかさがたまらなく、いい。

 書評家・古書ライターの岡崎武志さん自身がその風貌も含めて「人生散歩術」に長けているように思うが、そんな岡崎さんが取り上げた「散歩」名人をあげれば、そのラインナップにも岡崎さんならではのゆるやかさがある。
 井伏鱒二、吉田健一、木山捷平、田村隆一といった作家や詩人に加えて古今亭志ん生、さらにはフォークシンガーの高田渡とある。
 女性がいないので加えられたのが佐野洋子。
 まあそれもありかな。

 岡崎さんは文芸評論家でも研究者でもないので、それぞれの評価が正しいかどうかはわからない。
 ただいえることは、岡崎さんは一生懸命歩いていることだ。
 井伏が歩いた街を岡崎さんも歩く。
 高田渡がお酒を飲んだ居酒屋にも顔を出す。
 そうすることで彼らと同じ空気を吸い、同じ風景を見ることになる。
 岡崎さんの文章の、それが魅力だ。
 そして何よりもその「ガンバラナイ」生き方も素敵だ。
  
(2017/09/30 投稿)

  芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

レビュープラス
プレゼント 書評こぼれ話

  今日は
  いつもの書評サイト「本が好き!」から献本頂いた
  帯津良一さんの『いつでも死ねる』という
  本を紹介します。
  書評にも書いたように
  帯津良一さんはがん治療に携わっている医師です。
  だからこそ
  言えることがたくさんあるのだと思います。
  この本にはそれらがたくさん紹介されていて
  それはがん患者さんだけでなく
  健康な人にも
  とても考えさせられることが
  つまりは生きるヒントのようなことが
  たくさんあります。
  もし、今生きることに悩んでいる人がいれば
  この本のことを
  教えてあげて下さい。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  凛として生きる                   

 この本のようなタイトルに違和感を感じる読者もいるでしょうから、まずタイトルについて説明しましょう。
 著者帯津良一氏はがん治療に50年以上かかわってきた医師です。
 がんに敗れた亡くなった人も、がんに負けずにがんばった人も、多くの患者さんと寄り添ってきて、その時々に感じてきたことを短いエッセイにして綴ってきた文章をまとめたものがこの本です。

 がんという宣告を受けても「あきらめない気持ちがあるかぎり、奇跡は起こる」と帯津医師は言います。
 しかし、その一方であきらめない気持ちだけではいけないとも書いています。
 何故かというと、あきらめないは執着に変わってしまうからだそうです。
 では、どうすればいいかというと、それがこの本のタイトル、「いつでも死ねる」なのです。
 あきらめない気持ちのそばに「いつでも死ねる」という覚悟を持って欲しいというのが、帯津医師の願いです。

 そんな帯津氏だから、「今日が最後の一日」と思うことで毎日悔いのない時間を過ごせると言うことができるのでしょう。
 がんになることは悲しいことかもしれませんが、「なったことで生き方が変わる、価値観が変わる。ここに、がんを題材とした物語のダイナミックさがある」と帯津医師は綴っています。
 人間は致死率100%の生き物です。だから、死ぬことから誰も免れない。
 だったら、生きることに全力を傾けることです。
 この本はそういう人たちにエールをおくってくれます。
  
(2017/09/20 投稿)

  芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

レビュープラス
プレゼント 書評こぼれ話

  今日紹介する
  西和彦さんの『定年後の暮らしの処方箋』は
  いつもお世話になっている
  書評サイト「本が好き!」からの
  献本になります。
  著者の西和彦さんは1945年生まれですから
  私より10歳年上。
  この本が最初に刊行されたのが
  7年前ですから
  今は定年期の先輩ということになります。
  できればこの本では
  最初の刊行からその後の
  生活の様子とかが
  はいっていれば
  もっと面白かったかも
  しれません。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  人生の三学期                   

 楠木新さんの『定年後』(中公新書)が売れているらしい。
 「定年」という呼び方は昔からあったが、この本の取材力がよく、読者に親近感を覚えさせたのではないだろうか。
 それにあやかった訳ではないが、この本が最初に刊行された時は『60歳からの暮らしの処方箋』だったが今回「定年後のー」と改題されて、新しく刊行された。
 まさに再出発となったわけだ。

 最初に刊行されたのが2010年で、著者の西和彦さんが65歳にあたる。
 書かれている内容からすると、おそらくもう少し前に「定年」となっているようであるが、どちらにしろ「定年」生活は長くないように感じた。
 例えば、地域社会との交流でいえば、著者も地元自治会が応募いている各種委員会に応募することで「交流の幅を広げよう」とされているなど、定年3年めの私と同じで、読んでいて笑えてしまった。
 あるいは、会社勤めが終わって通勤地獄から解放されたものの通勤時間の集中度がなくなっていることに気づくなど、おそらく著者と同意見の「定年後」の人たちはたくさんいると思う。
 こういう「定年後」の本はビジネス本で成長してきた元ビジネスマンの、今後を生きるための新しい自己啓発本になるかもしれないが、そういう点では自分らしい生き方(あるいは終わり方)はどういうものかを組み立てるためのものといっていい。

 著者は人生を学生の学期になぞらえて、「定年後」は「三学期」だという。
 だからこそ、ここで帳尻を合わさないといけないし、合わせられるといっている。
  
(2017/09/12 投稿)

  芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

レビュープラス
プレゼント 書評こぼれ話

  今日は
  二十四節気のひとつ、白露
  露がかたまって白くなるということだが
  秋も徐々に深まる頃だ。

    姿見に一樹映りて白露かな     古賀 まり子

  そしてこれからは
  食欲の秋でもあって
  そんな季節にぴったりなのが
  今日紹介する
  平松洋子さんの『あじフライは有楽町で』では
  ないだろうか。
  今日の書評の冒頭で
  いちじくを買う話を書いたが
  私の実家には昔
  いちじくの木があって
  それはそれはたくさん食べたものです。
  本当に久しぶりに
  一個頂きました。
  ごちそうさまでした。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  平松洋子さんの食べ物愛は半端ない                   

 自慢するわけではないし、自慢できることでもないが、一人でスーパーに買い物にはめったに行かない。そんな私がついふらふらとスーパーの果物売り場に立ち寄って1パック300円ほどのいちじくを買ったのは、平松洋子さんのこの本を読んだせいだ。
 この本は週刊文春で連載された平松さんの食べ物エッセイをまとめた文庫オリジナルなのだが、その中に「いちじく祭り」というエッセイがある。
 「いつも九月に入ったころから待ちもうける、正味一ヶ月ほどのみじかい味」いちじく。
 そのいちじく賛歌の文章に読んでいるこちらの方もたまらなく、そういえばいちじくっていつから食べていないんだっけと、あとはひたすら食べたくなった。
 平松さんの文章は食をそそるのだ。

 何しろ平松洋子さんの食べ物愛は半端ない。
 食べ物を表現する文章のおいしそうもたまらないが、一瞬にして味を切り取るような一言もいい。
 例えば、煮物の味わいについて「さっと煮るおいしさ、味の染みたおいしさ」と二種類の違うおいしさがいいと言い切る力。
 例えば、「鮎は自然環境の化身」という一言。
 うまい! テレビのグルメ番組のレポーターには言えない一言だ。

 このエッセイには食べ物の材料、料理、さらにはお店の紹介もあって、タイトルの「あじフライは有楽町で」は有楽町東京交通会館地下にある「キッチン大正軒」が主人公である。
 以前別の平松さんのエッセイに誘われてこのお店に行ったことがある。小さいお店ながら行列ができていて驚いたが、また行きたくなってしまった。
  
(2017/09/07 投稿)

  芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

レビュープラス