プレゼント 書評こぼれ話

  今日は
  二十四節気のひとつ、穀雨
  この時期降る雨は穀物を育てる雨だとか。

    まつすぐに草立ち上がる穀雨かな     岬 雪夫

  それなのに
  この週末、真夏のような天候かも。
  やはり温暖化の影響なのでしょうか。
  今日は
  水瀬ケンイチさんの
  『お金は寝かせて増やしなさい』を
  紹介します。
  こういうお金の本は
  日本経済新聞の広告から
  読みたくなるものが結構あります。
  そういう点では
  新聞の広告も効果があるのでしょうね。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  私は小心者ですが、どうしましょう                   

 「お金にも働いてもらわないといけない」ということをよく言います。
 それと、この本のタイトル『お金は寝かせて増やしなさい』は相反するようですが、実は同じことを言っているのだと思います。
 お金は寝てても一生懸命働いて(というより成長しているという方が実感に近い)いるので、あわてて起こしたり、あちらこちらに走らせない方が、長い目で見た場合、得ですよというのがこの本の主旨だ。
 その方法として著者はインデックス投資を勧めているが、投資そのものが苦手という人もいるだろうから、その人に合った読み方をすればいいだろう。

 特に読者の年齢によって、投資に対する考え方が違ってくる。
 投資というより「リスク許容度」の問題で、この本のいいところは、この問題もきちんと記されている点だ。
 著者いわく、「人は加齢とともリスク許容度が下がっていくものだと考えるのが自然」で、だからこそ加齢とともに保守的に資産配分を変更していく方がいいとなります。
 その目安もこの本には載っていて、それによると「100から年齢を引いた割合で株式を持て」という米国の教えがあるそうです。
 ただこれもあくまでも「教え」であって正解ではありません。
 そもそもお金の話に正解などないのではないでしょうか。
 正解がないから、いつの時代であってもお金の本が書かれ、そして読まれているのだと思います。

 ましてや自分の「リスク許容度」もわからないのが実状で、お金よりも自分が寝ているしかないような気もしますが。
  
(2018/04/20 投稿)

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  今週は俳句とか正岡子規の本とか
  紹介してきたので、
  その最後は正岡子規つながりで
  子規庵のある鶯谷の本を
  過激に紹介しましょう。
  本橋信宏さんの
  『東京最後の異界 鶯谷』。
  正岡子規子規庵といえば
  俳句愛好者にとって
  聖地ともいえるところ。
  私も何度も行きました。
  そして、そこにいけば
  目に入るのが
  ラブホテルの数々。
  そこで繰り広げられる男と女の…。
  この本はその「…」が描かれた
  ルポタージュ。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  鶯谷駅で降りて下界を見れば                   

 「鶯の鳴きさうな家ばかりなり」。明治の俳人正岡子規の句である。
 正岡子規の終の棲家となった東京・根岸のあたりは江戸時代鶯の名所として知られたところで、ほかにも「鶯や垣をへだてて君と我」といった句も詠んでいる。
 子規の家は「子規庵」と呼ばれ、子規や俳句を愛する人たちが今でもひっきりなしに訪れる根岸の名所である。
 「子規庵」を訪ねる人はどのようなルートをたどるのだろうか。山手線の日暮里から老舗羽二重団子屋の前を通っていくか、それとも鶯の名を残した山手線の鶯谷を降車して、ラブホテル街をぬけてたどりつくか。
 いずれにしても「子規庵」の周辺にもラブホテルは乱立しているのだから、子規が生きていたら驚くにちがいない。まさか「鶯や垣をへだててラブホテル」とは詠まないだろうが。

 山手線の「鶯谷」駅周辺にはそれほどにラブホテルが多い。
 山手線に乗っていてもそれはわかる。
 ちょうど北口と南口に挟まれる形であるし、さらに膨張して「子規庵」周辺にまでそれは広がっている。
 このルポタージュはそんな街「鶯谷」の風俗を描いた作品である。
 もちろん「子規庵」があるように、何故かこの街には老舗の甘味処や豆富料理で有名な「笹乃雪」などもあって文化度も高い。
 なのでこの街を語る時には当然それらは外せないが、そういう趣向でこの本を開くと驚くはめになる。何しろここは「東京最後の異界」なのだから、その風俗は流行の先端をいっている。
 せっかく子規の俳句から始めたので、詳しくは書かないことにする。
 「鶯谷」を行くのは面白いかも、色んな意味で。
  
(2018/03/24 投稿)

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  先日「至上の印象派展」で
  東京・六本木の国立新美術館に行ってきたばかり。
  なので
  今日紹介する大田垣晴子さんの
  『ぶらぶらミュージアム』は
  まだその余韻の冷めやらない
  ご機嫌な一冊でした。
  この本には45のミュージアムが紹介されていますが
  その中に
  さいたま市北浦和にある
  埼玉県立近代美術館も載っていて
  (ここも黒川紀章氏設計)
  地元住民として
  うれしい限りであります。
  全部のミュージアム制覇したいな。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  あこがれの街東京                   

 東京六本木にある「国立新美術館」は日本で5つめの国立美術館として2007年にオープンした。
 建物のデザインは黒川紀章氏で、ガラス張りの壁が大きな波をイメージして、建物を見ているだけでうっとりしてしまう。
 ここは交通アクセスもよく乃木坂駅から直結、あるいは六本木駅からも歩いて数分。そんな美術館で世界の一流の美術が堪能できるのだから、贅沢というしかない。
 なにもここだけではない。
 上野公園にいけば、世界遺産にも登録された国立西洋美術館はじめ何館ものミュージアムが点在している。
 東京のよさは経済政治の中心だけでなく、文化の拠点を数多く持っている点にもある。
 地方の主だった都市にも大きなミュージアムや個性あるミュージアムはあるが、東京と比較するとその差は歴然としている。
 文化的格差は否定しようもない。

 イラストとエッセイを合体させて「画文」という独自のスタイルで人気のある大田垣晴子さんがそんな東京(とその近郊)のミュージアムを歩いて、その魅力を「画文」にしたこの本を読んだ地方の読者にとって、東京は垂涎の的だろう。
 生活はできなくても、少なくとも観光の一環として東京のミュージアムを歩くのも悪くない。
 そもそもこの本は雑誌「散歩の達人」に2013年から2017年にかけて連載されたもので、東京に住む人にとっては「散歩」でも、地方の人にとっては「旅行」になるだろうが、それでも行ってみる価値のあるミュージアム45館が紹介されている。

 この本片手に街に出るのも悪くない。
 どこかで大田垣晴子さんに会ったりして。
  
(2018/03/08 投稿)

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  今日で2月もおしまい。
  いつもの月より
  二日や三日短いだけなのに
  とっても短い感じがします。
  特に今年は冬季五輪もあったせいか
  日本中が熱狂していて
  そのせいもあるかもしれません。
  今日は楽しみにしていた
  「ヨーコさんの”言葉“」の四冊目、
  『ふっふっふ』を紹介します。
  そういえば、
  今回の冬季五輪で
  カーリング女子の「そだねー」が話題になっていましたが
  そういうほっこり感は
  この本にもあるような気がします。
  そう思いません?
  そだねー。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  ヨーコさんが大事にしていた思い                   

 待ってました!
 NHKの番組から生まれた人気シリーズ『ヨーコさんの”言葉“』の、この本が四冊目。
 ちなみに「ヨーコさん」というのは『100万回生きたねこ』で有名な絵本作家佐野洋子さんのことで、佐野さんが遺したたくさんのエッセイから珠玉の作品を紙芝居風に、絵を描いたのは若いイラストレーター北村裕花さん、番組で朗読を担当しているのが上村典子さん、映像化したのが、NHKの番組。
 番組ではまって、同じ話を何度見てもよくて、本になっているのを知ってまた読んで、だったら佐野さんの元のエッセイも読みたくなってと、私の中で自家膨張していきました。
 それほどはまったので、この四冊目も楽しみに待っていた甲斐がありました。

 この巻では、「理想の子供なんか一人もいない」(『私はそうは思わない』に収録)がいい。
 最初はヨーコさんの小学三年の話。18歳の女の代用教師が汚い(当時はみんな汚かった)子どもから逃げたというところから始まって、教師と子どもの関わりを描いて、「理想の子供なんか一人もいない」と説き、最後に「それぞれが自分の中に生き続ける力を持っている。それぞれの異なった魂が生き続けるのだ」と結ぶ。
 もちろん、この話を本で読んでいる間も、私の頭の中では上村典子さんの落ち着いた声が響いていましたが。

 佐野さんは個人の生き方をとても大事にしていて、それは他の作品「年寄りは年寄りでいい」とか「ラブ・イズ・ザ・ベスト」でも伝わってきます。
 この本からまた佐野さんの素敵な文章までたどりつけたらいいですね。
  
(2018/02/28 投稿)

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  私はいわゆる「定年関連本」が好きである。
  きっとそんなことを書いたら、
  今日紹介する『定年バカ』の著者
  勢古浩爾さんにバカにされるだろうが、
  放っておいて欲しい。
  いろんな人生を見ているようで
  楽しいではないか。
  この本でいろんなことに文句を言っている
  勢古浩爾さんだが、
  それで何か間違ったとしても
  「それはしかたがない。自分で選んだことである」と
  いさぎよい。
  この本を読んだのも
  自分で選んだこと。
  だから、文句を言っては
  申し訳ない。
  いっぱい言ったけど。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  突然性格が変わり出したら要注意                   

 年をとると、性格が変わる人がいるといいます。
 それまで大人しかった人が攻撃方になったり、その逆もまたあったりして、認知症の予兆とか前兆とかいわれたりしていますが、逆ギレは若者だけでなく老人にもあります。
 2017年、内館牧子さんの『終わった人』や楠木新さんの『定年後』といった、いわゆる「定年関連本」がヒットし、自身すでに『定年後のリアル』という著作もある著者が、きっと優秀な編集者さんの誘いを受けて、バッサバッサと文句の言いたい放題。
 もし、この本の企画がなければ、きっと勢古さんはこれらの本のほとんどは読まなかったのではないだろうか。
 何故なら、興味がないから。
 それが必要に駆られて読むわけで、文句のひとつもふたつも、いやいや全面否定も言いたくなるわけです。
 なんなら自身の『定年後のリアル』もバッサリお斬りなったらいいのに、それはそうで別の話なのでしょう。

 勢古さんが言いたいことは結局「自分の好きにすればよい」ということで、だったら他の書き手がどう書こうと黙っていたらいいものを、そうなれば本として成立しないから、好きにしているところに嘴を突っ込んでいることになる。
 あまり文句を言っていると、勢古さんと同じ兆候になってしまうので、そこまでにするが、
 全9章の中で読み応えのあるのは最後の章ぐらい。
 それと、この本で紹介されている「定年関連本」の評価一覧はうまくまとまっている。
 もっとも、その中にも『定年後のリアル』がないのは、これらの本と比べたくもないということだろうか。
  
(2018/02/10 投稿)

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