12/09/2008 名前の由来 - 夏の雨について

ずっと以前(1998/11)、覚書のようにして書いた雑文がありますので、それを
書いておきます。



◆新聞各紙の朝刊一面にコラムがある。
日経が「春秋」朝日が「天声人語」読売が「編集手帳」毎日が「余禄」
と様々だが、ここだけは毎日欠かさずに目を通すという読者は多い。
わずか600字程度の文章に、話題性や季節感、批判、提案などが
盛られている。それが毎日のことだから、担当記者の苦労は尽きない。
◆有名な「天声人語」の謂れは「天に声あり、人をして語らしむ」という
中国の古典からとられている。何しろ大学の入試にもよく出題される
というくらいだから、名前も格調高い。入試直前に新聞を朝日に変えた
という人もいるだろう。
騙されたと思うなかれ。
限られた字数でどう表現するかということは、どれだけ問題点をうまく
捉えることができるかということだ。日々の新聞でその訓練をしている
と思えばいい。
◆私の「夏の雨」という名前は、宮本輝の「朝の歓び」という小説の一節
から拝借した。
「あなたが春の風のように微笑むならば、私は夏の雨となって訪れましょう」
各紙のコラムのように文章も上手くはないが、せめて夏の雨のように
読む人を暖かく包めるような内容でありたいと、願いをこめた。
◆私の文章が、大学入試に採用されることは勿論、ない。
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