プレゼント 書評こぼれ話

  本から色々教えられることがあります。
  だから、本を読むともいえるのですが
  今日紹介する
  鈴木博毅さんの『いい失敗悪い失敗』を
  読んでも
  教えられることが多くありました。
  ちなみにこの本も
  鈴木博毅さんから献本頂いた一冊で
  いつもながら
  恐縮しています。
  この本でもそうですが
  鈴木博毅さん自身が読書家で
  多くの本から参照となることがらが
  示されています。
  そのことにも
  頭がさがります。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  後悔しないためにこの本を読んでみては                   

 誰でも失敗はしたくない。
 経営の神様と呼ばれた松下幸之助にこんな名言がある。
 「失敗したところでやめてしまうから失敗になる。 成功するところまで続ければ、それは成功になる」、さすがに神様はいうことが違う。
 失敗しないために、もう一つ方法がある。
 それは挑戦しないこと。しかし、これこそ「悪い失敗」の典型だ。
 ビジネス戦略コンサルタントとして多くのビジネス書を執筆している鈴木博毅氏は、このことに関して本書でこう戒めている。
 「行動しなければ、失敗は永遠に先延ばしできます。(中略)しかし失敗を先延ばししたツケは、成功も永遠に手に入らないことで回ってきます」。

 これに関係するが、「いい失敗」は「まず行動して学ぶ」そうだ。
 「行動することが世界の可能性を簡単に引き出してくれる道具」と鈴木氏はいう。
 このことのように、本書は単に失敗を切り取ってそれを大きな損害につなげないための方策を論じたものではないということだ。
 もっと広く、行動学やコミュニケーションのありかたまで記されている。
 そういう点ではビジネスマンだけでなく若い学生にも読まれていい内容になっている。

 失敗を恐れることで人生まで無駄にしてしまわないように「人生の後悔を8割減らすために必要な3つのこと」が示されている。
 「今できること、将来やりたいことに焦点を合わせる」「定期的に、自分の人生に欠けていることを振り返る」「手を伸ばしやすいように、目標の形を工夫し続ける」。
 どんな年代であってもまだまだできそうな気がしてくる。
  
(2018/03/03 投稿)

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プレゼント 書評こぼれ話

  会社の業績が悪くなれば
  お酒の席でも
  会社の悪口を言わないようになんていう
  緘口令がひかれたりする。
  この企業の人たちが
  どのあたりで飲んでいるのか知らないが
  聞いてみたいものだ。
  あるいはきっとこの本を読んでいるだろうから
  この本の評判なんかも
  聞いてみたいものだ。
  そんな本が
  大鹿靖明さんの『東芝の悲劇』。
  もちろん、悲劇なのは
  東芝という会社ではなく
  そこで働く従業員であり
  株主であることはいうまでもない。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  東芝の社長たちは何をめざしたのか                   

 生まれてから死ぬまでの人の一生にはさまざまなイベントがあるが、結婚と同じくらい、あるいはそれ以上就職というのは大きくて重要なイベントだろう。
 就職というより就社という方が正しいかもしれないが、誰もが一流企業に入るたいと願うし、そのための準備として大学があり、高校があり、たどっていけば胎教まで行きつきそうだ。
 では、そこまでして入社したい会社というのはどんなところだろう。
 給料福利厚生がよいところということになるが、それだけでなく社歴、売上規模、知名度さまざまな判断基準がある。
 選択の際には親の意見もあるだろうし、先生のアドバイスもあるだろう。
 けれど、結局決めるのは自分自身である。

 その時、あなたは「東芝」を選択するだろうか。
 少なくとも現在では多くの人が迷うだろう。
 上場廃止、あるいは破綻寸前までいって、それでも生きながらえているのは、さすが「東芝」、国が潰すはずもない、という視点であれば、もしかして「選択」の余地もあるかもしれない。
 しかし、この会社が長年やってきたことは知っておくべきだろう。
 一つの大企業が陥った「悲劇」をドキュメンタリーとして描いたこの作品は十分参考になるだろうし、どうしてこれだけの会社がここまで窮地に陥ったかを知るのは多くのビジネスマンの参考にもなるだろう。

 特にこの作品では西室氏から始まる歴代社長の罪が続々と書かれている。
 東芝は重篤な財界病に罹患していた」と指摘はこの社長たちの病巣をえぐる一言だろう。
 会社を選ぶ際に経営者の人格も重要になってくることを忘れないように。
  
(2018/02/15 投稿)

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プレゼント 書評こぼれ話

  仕事初めは
  昨日だったでしょうか、
  今日からでしょうか。
  新しい決意で
  会社に向かった人も多いと思います。
  そんな人に
  倒産会社のその後を描いた
  本を紹介するのですが
  それはどんなことがあっても
  くじけないで
  頑張ってもらいたい
  エールです。
  清武英利さんの『空あかり』は
  破綻した山一証券で働いていた人たち100人の
  そのあとの姿を描いたもの。
  タイトルのとおり、
  彼らの姿こそ
  空に広がる日の光そのもの。
  生きる勇気をもらって下さい。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  空に広がっていく日の光のように                   

 会社の魅力は売上規模や従業員の数といったように多岐にわたるが、創業からの歴史もそのひとつといっていい。
 まして創業100年ともなると、そうはない。
 それに当時日本の四大証券の一翼を担っていたのが「山一証券」であった。
 その「山一証券」が創業100年を迎えた1997年、自主廃業という破綻を迎えたのだから歴史の皮肉とも思える。
 1997年11月24日の廃業を迎える前後のありさまを、その清算業務に従事した12人の「しんがり」の姿を描いて感動をさそったノンフィクション『しんがり』が刊行されたのは2013年秋。
 その著者清武英利氏は、それでも、この倒産劇には「書き洩らしたこと」がたくさんあると思っていた。
 およそ200人の「清算社員」の苦しみ、会社全体で4割いたという女性社員、あるいは山一社員の転職のありさま、それを支えた家族。
 この本はそんな彼ら102人の姿を描いている。

 しかし、私たちは忘れてはいけない。
 破綻当時山一グループには1万人の従業員がいたのだ。
 100人の姿では見えてこない、9900人のその後があったはず。
 むしろ描かれることのない、声すらあげない人たちが大勢いることを忘れてはいけない。
 確かに会社が破綻することでそれまでとは違う人生をしっかりと歩み出せた人はいる。この本の中でもそういった人たちの姿は感動だ。
 しかし、同じようにそれまでと違う、暗い人生をやむなく歩まされた人たちもいたはず。

 山一証券の破綻は20年前の悲劇ではない。
 あるいは「金融業界」だけのそれでもない。
 彼らの姿は今でも多くの示唆に富んでいる。
  
(2018/01/05 投稿)

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プレゼント 書評こぼれ話

  去年の年の暮れに
  本箱の片づけをしようかと
  並んだ本を見ていて
  今日紹介する
  リチャード・カールソン
  『小さいことにくよくよするな!』を
  見つけた。
  1998年、つまり20年前に出た本で
  私が持っている本の奥付をみると
  その年に買っている。
  つまり、この本を20年ぶりに
  読むことになる。
  しかも、この本を
  きれいにブックカバーまでしていて
  20年前の私は
  結構感銘を受けた一冊であったのだろう。
  でも、
  20年経って
  やっぱり「小さいことにくよくよ」している自分がいて
  この本は結局役に立たなかったのかも。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  この本を1998年に読んだたくさんの人へ                   

 2017年のベストセラーを見ると、佐藤愛子さんの『九十歳。何がめでたい』が堂々の1位で、『ざんねんないきもの事典』が2位、恩田陸さんの直木賞受賞作『蜜蜂と遠雷』と続く。
 10位までの本の中に、ビジネス本あるいは自己啓発本が一冊も入っていないのは、潮流であろうか。
 「しょせん、すべては小さいこと」という副題のついたこの本が日本で出版されたのが1998年6月で、この年のベストセラーで第5位と、よく読まれている。(ちなみにこの年の1位は池田大作氏の『新・人間革命』だった)
 第6位には『他人をほめる人、けなす人』(フランチェスコ・アルベローニ)と続くから、この時代はまだビジネス本あるいは自己啓発本を読んで、自身を高めようという人が大勢いたと思われる。

 では、そんな人が最近は少なくなったかといえば決してそうではないだろう。
 自身を高める技術を本から仕入れなくなっただけではないか。
 人間というのはやはりいつも自分を少しでもよくしたいと思うもの。ましてやこの本のタイトルのように、「小さいことにくよくよする」自分を変えたいという人は多いはず。
 この本のヒットはそういうところにある。

 この本には100の項目が紹介されている。
 「どれも、前よりリラックスして穏やかで愛情深い人になるための戦略」で、例えば、「頭で悩みごとの雪だるまをつくらない」とか「人の話は最後まで聞こう」といった風に、案外項目のタイトルだけでも効き目があるかもしれない。
 大事なことは、それらを忘れないこと。
 まあ、忘れたとしても「小さいことにくよくよ」することもないが。
  
(2018/01/04 投稿)

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プレゼント 書評こぼれ話

  未来の人は
  2017年の経済史を振り返った時
  東芝の一連の問題を
  どう分析するのだろうか。
  少なくとも
  東芝問題は
  今年の経済界の大きなウエィトであったし
  それらもあって
  多くの関連本が出版された。
  しかし、年の瀬も押し詰まった時点で
  東芝は破綻しなかったのも事実だ。
  日本の原子力事業の問題もあり
  東芝問題は
  単に一企業の浮沈ではないのかもしれない。
  そんな2017年、
  奇しくも
  東芝で社長を務めた
  西室泰三西田厚聰が亡くなった。
  今日紹介する
  児玉博さんの『テヘランからきた男 西田厚聰と東芝壊滅』は
  生前の西田厚聰とのインタビューを収めた
  刺激的な一冊となった。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  社長がアホやから                   

 若い人は知らないかもしれないが、かつて阪神タイガースのスター選手だった江本孟紀氏が「ベンチがアホやから野球ができない」と暴言を吐いたことがある。
 きっと東芝の従業員もこう言いたいだろう。
 「社長がアホやから仕事ができない」。
 江本氏はこの発言のあとタイガースを退団したが、東芝の多くの従業員も会社を去っている。

 東芝の一連の問題の元凶には歴代の社長の資質の問題がいわれている。
 その中のひとり、西田厚聰がこの本の主人公である。
 衝撃的なタイトルが示す通り、東芝の15代め社長となった西田は早稲田大学から東京大学大学院に進み、西洋政治思想史を学んだ。あの丸山眞男から薫陶を受けたイラン人の女子学生と恋愛におち、イランで結婚式をあげる。
 その関係で西田はイランで東芝の合弁会社に現地採用される。
 西田が東芝に本採用されるのは、31歳の時。
 当然他の同僚たちとは大きく出遅れている。
 しかし、西田は持ち前の力量でさまざなな困難を乗り越え、特にパソコン事業で東芝の名を飛躍的に高め、2005年社長に就任する。
 そして、西田はその在籍期間中に現在の東芝の苦境の原因ともなった原子力事業に積極的に乗り出す。

 西田の経歴を丁寧にたどったこの本を読むと、社長になるまでの西田についてとても魅力的なビジネスマンに見えた。
 原子力事業も正しい情報があがっていれば、それを選択しなかったかもしれないとも思えた。
 しかし、終りの章の著者とのインタビューで、西田の魅力はいっさいなくなった。
 もしかした西田がいう通り、その責は彼の後任の佐々木則夫にあったかもしれないが、そのことを決めたのも西田であるとするなら、いくら言いつくろうと、西田の責任は逃れられないのではないか。

 そして、西田はこのインタビューのあと、12月8日に亡くなる。
 西田はインタビューでも大学院を去った本当の理由を話していないが、その死にあって、学究に残ればよかったと悔やむことはなかっただろうか。
  
(2017/12/28 投稿)

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