05/30/2009 あたりまえのことをバカになってちゃんとやる:書評

文章を書いている時、気にしていることは、
一人よがりの文章になっていないかということです。
思わず熱い文章を書いてしまうことのないよう、
できるだけスカすようにしているのですが、
なかなかそううまくいかない時もあります。
今回紹介しました小宮一慶さんの、
『あたりまえのことをバカになってちゃんとやる』の書評を
書いていると、つい私も作者以上に熱くなってしまいそうで、
結構難儀しました。
著者が熱くなる分は一向に構わないのですが、
それが書評となると、やはり冷静に読むことが必要です。
今回の本の中で小宮一慶さんが肺ガンの告白をして、
それに続く文章に思わずグッときて、
その分だけ私の文章も熱くなってしまいました。
この『あたりまえのことをバカになってちゃんとやる』には、
名言ともいえる文章がいっぱい出てくるのですが、
そのうちのいくつかを書きとめておきますね。
自分という蛍が一番光り輝く仕事を選びなさい。
散歩のついでに富士山に登った人はいない。
よく働いた一日はよく眠れる。よく生きた一生はよく死ねる。
こういう言葉の宝石がたくさんある本です。
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この本はこれまでの小宮一慶さんのものとは少し色合いが違います。
それまで書いてこられた本は、たとえば「ビジネスマンのために」といった一連のシリーズのように、どちらかといえば働く人の「スキルアップ」を意識したものでした。それは、小宮さんが経営コンサルタントという職業ですから、当然といえば当然です。小宮さんの本で、仕事に対する考え方なり方法を変えた読者も多いと思います。
今回の本も書名が示す通り、そういう面ももちろんありますが、仕事だけにとどまらない、もう少し広い、人生の指南書的な要素が強く出た本だといえます。
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