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本 村上春樹さんの7年ぶりの長編小説、
 『1Q84』がすごく売れています。
 あっという間に100万部ですから、すごい、すごい。

 そこで、新作発表を記念? して、
 「私の好きな作家たち」の第十一回めは、村上春樹さんでいきますね。
 村上春樹
 おそらく現役の作家で、ずっとその作品を読んでいるというと、
 村上春樹さんになるでしょうね。
 村上春樹という名前を聞くだけで、腰が浮いてしまうというか、
 これは読まずにいられない、って思ってしまう。
 小説だけでなく、エッセイ、翻訳、どれもいい。
 でも、まさかこんなにエラくなるとは
 思ってもいませんでしたね。
 神宮球場がなかったら、村上春樹はいなかったのでしょうか。
 そう考えると、すごいな、神宮球場って。

本 村上春樹さんといえば、『風の歌を聴け』(1979)がデビュー作。
 でも、たぶん私が一番最初に読んだのは『羊をめぐる冒険』。
 だから、ちょっと遅れてそれまでの数冊を読んだことになります。
 『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』が、新潮社の
 「純文学書下ろし特別作品」で出た時は、ちょっと驚きましたね。
 もうこのシリーズ(純文学書下ろし特別作品)に書いちゃったの、みたいな。

 この時期並行して短編集もどんどん出ます。
 今でも大好きですし、もしかしたら一番好きかもしれない、
 『中国行きのスロー・ボート』。
 そして、どんどんエッセイもでましたよね。この頃。
 『村上朝日堂』『日出る国の工場』とか。
 文章の書き方まで、村上春樹に似てくるのですから困ったものです。

 やれやれ。

本 で、『ノルウェイの森』(1987)が出て、村上春樹は大ブレイクするのですが、
 あの時本屋さんに並んだ、赤と緑の表紙の美しかったとことといったら。
 光輝いていましたよ。
 あの作品のあと、「漱石の再来」だとか「国民的作家」なんていわれるように
 なりましたが、私としてはそんなことはどうでもいい。
 ただ村上春樹の作品を読みたい、それだけでしたね。
 だから、今回の新作『1Q84』も売れることはいいことですが、
 あまりにも熱狂しすぎて、バカげているように思います。
 このままだとノーベル賞にたどりつくかもしれませんが、
 それはそれでいいことですが、
 『中国行きのスロー・ボート』あたりの繊細さが恋しい。
 どうも最近の村上春樹さんはタフに感じます。

本 翻訳の話もしておかないといけませんね。
 最近の『キャッチャー・イン・ザ・ライ』や『長いお別れ』といったように、
 村上春樹訳による新訳がどんどんでていますが、
 やはりレイモンド・カーヴァーですよね。
 『ぼくが電話をかけている場所』なんていうタイトルそのものが、
 村上春樹です。

本 最近丸谷才一さんが、
 大江健三郎フィッツジェラルドチャンドラーも読んでない人に
 村上春樹の本の書評はかけない
 なんていうことを書いている文章を目にしましたが、
 音楽やお酒や外国もそうかもしれないと思います。
 本当はそういうことを全部含んで村上春樹さんの魅力なんでしょうね。

 『ねじまき鳥クロニクル』(1994)は少し難解でした。
 というか、あの作品あたりから、村上春樹さんが書こうとする
 心の闇みたいなものが鮮明に出てきたように思います。
 もっと簡単にいえば、村上春樹はすごくおしゃれな作家ですが、
 根っこにはどうしようもない闇が最初からある。
 初期の「羊男」なんていうのはまるでメルヘンみたいですが、
 やっぱりすごく怖い存在だと思うんですよね。

本 ちょっと、というか、かなり長くなりましたね。
 またいずれ村上春樹さんのことは書くでしょうから、今回はここまで。

 やれやれ