08/03/2009 学問:書評

今日はまず、書評のおける「ネタバレ」について書きます。
少し前に書評家豊崎由美さんの、
「ガター&スタンプ屋ですが、なにか? わたしの書評術」という、
雑誌「本が好き!」(光文社)の連載記事のことを書きましたが、
そのなかで、豊崎由美さんは「ネタバレ」書評のことも書いていて、
彼女はこう定義づけしています。
知って驚いたり、悲しんだりする読者の初読の快感の権利を奪う書評
どうです?
これから、書評を書いてみようと思っている人には
参考になるのではないでしょうか。
今回紹介した、山田詠美さんの『学問』を読み終わって、
書評にも書きましたが、すごい仕掛けをみつけた時に、
それをどう書こうかと考えました。
結局今回のような形になりましたが、
これで、もし、みなさんが「読んでみたい」と思われたら、
書評として、よく書けたといえるかもしれません。
それはともかくとして、
本当にいい小説ですよ、これ。
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男というのは時になんとも要領が悪いもので、山田詠美の『学問』という小説が「女性のためのオナニー小説」(豊崎由美・「波」7月号所載)であるとか「女子の性欲あるいは自慰というテーマ」(斉藤美奈子・朝日新聞2009.7.28)とか書かれてしまうと、興味は募るものの、いざそれらを言葉として表現しようとすれば、ふんと知らんぷりでもしているしかない。
よくぞここまで書いてくれたという女性読者の満足とそれを言葉に出来ない男性読者の不機嫌があわさったような評価にでもなるのであろうか。
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