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プレゼント 書評こぼれ話

  昨年の12月の、「さいたまブッククラブ」で私が紹介したのが
  今回紹介する、新潮社とんぼの本の一冊、
  『太宰治と旅する津軽』です。
  この本のなかでも、太宰の生家の写真が掲載されていますが、
  かれこれ20年以上前に、まだ宿泊施設だった頃の
  斜陽館に行ったことがあります。
  そこで一泊したことが、
  今思えば夢のようです。
  ところが、1枚の写真も残していないのですから、
  迂闊でした。
  覚えているのは、広い土間がお土産売り場だったことと、
  泊まった部屋に鍵がついていなかったこと。
  どうもぼんやりしていました。
  今回も400字書評です。
  
  じゃあ、読もう。
  
とんぼの本 太宰治と旅する津軽とんぼの本 太宰治と旅する津軽
(2009/09/26)
太宰 治小松 健一

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sai.wingpen  101年めの太宰治                     矢印 bk1書評ページへ

 2009年は生誕100年ということで、原作の映画化や関連本が数多く出版された太宰治であるが、本書もそのひとつ。中期の名作『津軽』にそって、太宰の旅した風景が写真家小松健一の撮影した写真で臨場感をもって伝える。
 太宰が『津軽』の執筆のために故郷の町々を歩いたのは昭和十九年。もちろん本書に収められた風景は当時のままではない。だから、写真から立ちのぼる空気のようなものを味わうことになる。
 風景は変化する。しかし、風土は変わらない。
 風土とは、その土地特有の気質であったり、土地に生きる人々の息づかいである。
 同じことが太宰の文学にもいえる。読者は時代とともに変遷するが、太宰が描こうとしたものは変わらない。
 その時々に新たな読者を生み出し、読む者を魅了していく。100年めの太宰だけでなく、101年めの新しい太宰があり、さらにいえばその先へと太宰文学は続いていくだろう。
  
(2010/01/05 投稿)

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