04/26/2010 自分をデフレ化しない方法 (勝間 和代):書評

今日は勝間和代さんの『自分をデフレ化しない方法』を読んで、
デフレについて考えます。
そうはいっても
床屋談義になってしまうでしょうが。
勝間和代さんのこの本のなかで、
日銀の白川総裁に関してこんな記述があります。
「白川総裁は日銀内でもデフレ対策に積極的でない派の
理論的支柱」
その白川総裁ですが、
先日(4.22)ニューヨークで
「インフレ目標は時代遅れ」という趣旨の
講演をしているのですね。
きっと、勝間和代さん、
怒っているでしょうね。
こういうことって、なかなか「今」の時点で
判断しにくいことだと思います。
でも、やはり誰もが生活のしやすい
そういう社会をつくりだすことを
みんなで考えていかないといけないでしょうね。
じゃあ、読もう。
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先日(4.25)の新聞に「商品を値引きすると、買い物客はますます安さにこだわるようになる」という経済産業省の調査結果が紹介されていたが、そのため価格競争が一段と増し、デフレにつながっているという。
モノの値段が安くなることは、確かに魅力的だ。そのために、どうしてそれがよくないのかと心理的なブレーキがかかってしまう。
しかし、と本書の著者勝間和代さんはいう。「デフレはとても怖い慢性病です。多くの人々はモノが安くなっていることに気づいていても、それがデフレという恐ろしい病気で私たちの生活と社会をいかに破壊しているか気づいていません」と。
病気になれば、その症状だけでなく発病の原因をさがしてその予防策を講じようとするものだが、どうも経済となるとその意識が途端に低くなるようである。
デフレという言葉はなんとなくわかっているのだが、という程度にとどまってしまう。本書では「経済知識ゼロでもわかるデフレ」という章もあって、わかりやす解説されている。
そもそも、デフレとは「物価下落が2年以上続いている状態」をいうのだが、それが進行していくとよくいわれるようにデフレスパイラルとなっていく。
勝間さんはそのことで「社会的弱者」を生み、さらに格差が広がるとしている。本書はその警告であり、デフレ脱却のための提案でもある。
では、私たちはそういった大きな経済の問題にどう対処すればいいのか。
個人レベルにおいては、「収入の2割を貯める」や「資格マニアになるな」といった勝間流の「サバイバル術16カ条」が紹介されている一方で、国家レベルにおいては、「声を上げ続けること」としている。
冒頭の記事ではないが、国家だけでなく企業も、単なる安売り競争ではなく、価格を維持しながらもお客様に支持される品質やサービスの向上に努めるべきだろう。そういう小さな変化がやがて大きなうねりとなって、国の方針を変えうるのではないだろうか。
勝間さんのいう希望とは、私たちだけでなく、次の世代へとつづくものでもある。
(2010/04/26 投稿)

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