04/04/2011 老前整理(坂岡 洋子):書評「生き方整理術」

地震のあと
家のなかが乱雑に散らかっています。
計画停電の影響で
非常用の食べ物とか水とかが
増えた影響もあります。
離れて生活していた娘も
しばらく自宅に戻したことも
その一因です。
もともとモノが多いのですね。
いつもなんとかしないと
思いつつ、
なかなかそういう訳にはいかないのが
悩みです。
今日紹介するのは
坂岡 洋子さんの『老前整理』という本。
「捨てれば心も暮らしも軽くなる」という
副題がついています。
暮らしを軽くするのも
ひとつの生き方だと思います。
じゃあ、読もう。
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86歳になる父親が母の死から一年経ち、息子の名前を忘れるまでに心が折れてしまいました。父にとって加齢の衰えだけでなく、母の死はそれほどまでに深い悲しみだったのでしょう。年をとるというのは、そういった悲しい事実を受け入れるということです。
『老前整理』という題名で整理術を思い浮かべる人もいるでしょうが、もちろんそのことも書かれていますが、どちらかといえば「老いる前の生き方」の本です。
そのことを著者の言葉で書くと、「単なる片付けではなく、どのように生きたいかというこれからの人生設計を考えることにつなが」るとあります。
整理するのはモノだけでなく、生き方すべてだといえます。
今私たちにはたくさんのモノがあふれかえっています。今から何十年前に買った衣料品、もう使われなくなった日用品、それだけでなく思い出にかさなるアルバムやDVDなど、たくさんのモノとともに生活しています。
著者は「減らすとは、判断すること」と書いていますが、それらのモノをどう減らすかは、どんな生き方を選択するかということです。それは同時にいい晩年を過ごすための生き方を選ぶということでしょう。
私たちは誰もが年老いていきます。やがて、私の父のように記憶さえ薄れていきます。モノはそのことを埋めてはくれないでしょう。
きちんと記憶しているうちに、それらのモノと「さようなら」をしておくことも大事ではないでしょうか。
始めることを先延ばしにするのではなく、老いる前の今こそ、自分の過ぎし人生と向き合いたいものです。
(2011/04/04投稿)

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