04/10/2011 一年生になるんだもん(角野 栄子):書評「明るい夢」

先日入学式に行く親子連れを
電車の中で見かけました。
子供のことが気になって仕方のない母親と
そんなことに無頓着な子供の様子が
微笑ましく、
がんばれと思いました。
子供の笑顔は何よりも元気をくれます。
東日本大震災での悲しみを癒してくれるのも
子供たちの笑顔です。
小学一年生になった子供たちが
大きくなった時
この国はどんなかたちになっているのでしょう。
きっと新しい、いい国になっていることを
信じて。
じゃあ、読もう。
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この春、新しく小学一年生になった皆さん、おめでとうございます。これからたくさんの楽しいことが皆さんを待っていることでしょう。ずっと前に小学一年生だった私からひとつだけお願いがあります。
この春、大きな地震がこの国を襲いました。そして、たくさんの人たちの命が失われました。君たちのように一年生になるのを楽しみにしていた子どももいます。
命のことは、あるいは生きていくということは、まだまだ君たちにはよくわからないことかもしれません。でも、これからのこの国をつくっていくのは君たちです。命を大切にし、この国で生きることの素晴らしさをつくっていってください。
この絵本は、『魔女の宅急便』を書いた角野栄子さんの、小学一年生になる女の子のどきどきを描いたかわいい絵本です(絵は大島妙子さん)。
学校にいく準備をするさっちゃん(彼女がこの物語の主人公です)と家族の様子に、そうだよなそうだよなと、もう何年も前になる娘の入学前のことを思い出しました。
筆箱、鉛筆、ランドセル、運動靴。そのひとつひとつに娘の名前をいれました。もしかしたら、あの時が一番娘の名前を書いたかもしれません。
子供の未来を純粋に願った、親として一番幸福な時間といえるでしょう。
そんな幸福な時間をこの絵本が思い出させてくれます。女の子のどきどきをかわいいと読むこともできますが、親としての幸福感を味わえる絵本でもあります。
入学式をおえて眠るさっちゃんはどんな夢をみるのでしょう。たのしいことがいっぱいつまった夢でありますように。
(2011/04/10 投稿)

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