02/19/2012 ラーメンちゃん(長谷川 義史):書評「行列をつくって」

昨夜、以前勤めていた会社の後輩が亡くなって
その通夜に行ってきました。
享年53歳。
とても若い死に胸ふさぐ思いです。
それに私が知っている頃から
元気のいい人でしたから
その彼が亡くなったなんて
どうもピンときません。
以前、「定命」ということを
このブログに書きましたが、
彼の早すぎる死も「定命」だとすれば
きっと残された家族の皆さんに
彼なりのメッセージが込められているのだと
思います。
それは元気に明るく生きること、かもしれません。
今日紹介する絵本は
長谷川義史さんの『ラーメンちゃん』もまた
強く生きるメッセージが込められています。
じゃあ、読もう。
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今やラーメンは日本の食文化を代表する食べ物になっていますね。
塩、みそ、とんこつ、細麺、太麺、と味も麺もバリエーション豊富ですね。
それに、博多、札幌、喜多方、といったように地方色も豊かですから、日本全国どこにいっても楽しめるというのもいい。
こういう食べ物めったにあるものじゃありません。
都会のなかにも隠れ名店がたくさんあります。行列ができすぎて閉店しちゃうところもあったりします。
うどんやそばといった昔からある麺をはるかに凌駕してしまいました。
絵本作家長谷川義史さんが描いたラーメンはかわいい女の子。ラーメンはどちらかというと男性的でもあるのですが、スカートをはいたラーメンも悪くはない。味は濃厚という感じではなさそうですが。
このラーメンちゃんはないている子やひとりぼっちの子や元気のない子を見つけては、おいしいラーメンを食べさせて元気にします。
このあたり、長谷川さんお馴染みのギャグの連発。
そして、おしまいは長いながい麺を出して、たくさんの子供たちが行列をつくって麺の上を歩いていきます。
さすが、ラーメン。
拍手したくなります。
この絵本は東日本大震災以後書かれたもので、長谷川さんは被災地の子供たちを励まそうと、ラーメンちゃんを描いたということを新聞で読んだような気がします。
長谷川さんの絵の力強さ、言葉のもつ生き生きとした力。
絵本の力は被災地の子供たちだけでなく、全国の子供たちを元気にしてくれます。
おいしいラーメンが私たちを満足させてくれるのと同じくらいに。
(2012/02/19 投稿)

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