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プレゼント 書評こぼれ話

  二日続けて
  丸谷才一さんの薀蓄エッセイを
  紹介してきましたが、
  ええい、
  仏の顔も三度まで、
  二度あることは三度ある、
  サンド(三度?)ウィッチは大好物、
  ということで、
  今日も丸谷才一さんでいきますよ。
  今回は『綾とりで天の川』。
  2005年の蔵出し書評です。
  でも、
  丸谷才一さんが好きだなぁ。
  こんなに読んでたら、
  うんと賢くなっていてもいいはずですが
  どうもうまくいかない。
  所詮は
  丸谷才一さんとは
  頭の構造が違いすぎるんでしょうね。
  比べてみるのが
  おかしい。
  でも、丸谷才一さんのいいところは
  そんな私のレベルにも
  あわせてくれるところ。
  今回も、お楽しみあれ。

  じゃあ、読もう。

綾とりで天の川綾とりで天の川
(2005/05/27)
丸谷 才一

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sai.wingpen  書評いろは歌留多                  矢印 bk1書評ページへ

 おなじみ丸谷才一の薀蓄エッセイの最新刊(2005年当時)である。
 今回も楽しく、ふむふむなるほどと膝を進めてしまふ十六編が収められている。もちろん和田誠のイラストも健在である。
 特に「君の瞳に乾杯」という映画『カサブランカ』についての薀蓄話は、和田のハンフリ・ボガートの十八番のイラストと相俟って、まさに名人芸の一編である。
 昨年(2004年)のプロ野球騒動を受けての「野球いろは歌留多」の軽さも楽しい。そんな丸谷に影響されて、今回の書評は、いろは歌留多でいきませう。

 い … 言ふのも華
 もちろん、言わぬが華が原典。はっきり言わない方が味があるといふ、日本人好みの言葉だ。
 丸谷のエッセイはその逆。思考から思考へ重ねていくことで話に深みが出てくる。丸谷の思考の始まりはちょっとしたことがきっかけである。それが「心を刺激」して、「いろいろな方面から見てゆきますよ」ということになる。
 男のおしゃべりも時にはいいものだ。

 ろ … 論より機知
 丸谷の思考は論理の積み木だ。それだとどうしても話題が重くなる。それを柔らめてくれるのが丸谷独自の機知といえる。
 話題の間に機知をはめ込むことで読者は容易に先に進めるものだ。煙に巻かれているともいえるが、その絶妙感が丸谷エッセイの本領でもある。

 は … 花よりイラスト
 花というのは生活に潤いを与えてくれるものだ。この世界に花がなければどんなに殺風景なことだろう。それでいて、花は前面に出てくるものではない。さりげなく咲いている花の健気さにどれほど癒されることだろう。
 丸谷の薀蓄エッセイ集でも同じことが言える。
 丸谷の文章はそれだけで魅力があるのだが、和田のイラストがその楽しみを倍増させているのは万人が認めるところだろう。
 そこで、花よりイラスト。
 和田のイラストが文章に潤いを与える花のような存在であることを言いたかった。

 《に》からの続きのいろは歌留多は皆さんが好き勝手に考えて下さい。
 「たかが書評なんですから」(この言葉の原典はこの本に二度も登場する。映画監督のヒッチコックがあの美人女優イングリッド・バーグマンに言ったという「たかが映画じゃないか」から頂戴した。賢くなりますね、まったく)
  
(2005/06/26 投稿)

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