fc2ブログ
 もしかしたら、初めてかもしれません。
 雑誌『オール讀物』を読むのは。
 ちがうかな。自信がないなあ。
 でも、57年生きてきて、10回はないな。
 純文学と大衆文学という構図が
 昔は今よりうんとはっきりしていて、
 文藝春秋なら、
 純文学が『文学界』、大衆文学は『オール讀物』。
 講談社なら純文学が『群像』で大衆文学が『小説現代』。
 文学の香りはやっぱり純文学でないと、なんて
 若い頃は思っていましたから、
 『文学界』は手にしても、
 『オール讀物』なんて読む神経がわからない。
 なんと傲慢な。
 最近は純文学なんて言い方さえ死語に近づいていて
 文学の境目がなくなっています。
 いえ、もしかしたら大衆文学の方がうんと
 物語の深みを増しているような感じがします。
 そこで、今回の「雑誌を歩く」は
 第146回直木賞発表の『オール讀物』3月号(文藝春秋・990円)を
 歩いてみます。

オール讀物 2012年 03月号 [雑誌]オール讀物 2012年 03月号 [雑誌]
(2012/02/22)
不明

商品詳細を見る


 今月号はなんといっても
 直木賞受賞作葉室麟さんの『蜩ノ記』の一部掲載が目玉です。
 それに関連して、総力特集で

   葉室麟の世界

 が組まれています。
 葉室麟さんとのロングインタビュー、
 葉室麟さんの自伝エッセイ、葉室文学全18作の紹介など
 中身の濃い企画です。
 これで、あなたも第146回直木賞作家葉室麟さんのとりこ。
 私ですか?
 私はなんといっても葉室麟さんが女性だとばかり
 思っていたほどですから、
 反省しながら、楽しみました。

 さて、『オール讀物』なんて読んだことがないあなたのために
 書いておきますが、
 この雑誌の目次はカラー版なんですね。
 目次だけでも楽しめます。
 なんだ、目次だけかという人にために
 この号では特別企画として

   オール読書会 生まれて初めて読んでみました!

 と題されて記事があります。
 私みたいな『オール讀物』初心者には
 うってつけの企画です。
 本好き、読書好きの若い人たち、
 もちろん生まれて初めて『オール讀物』を読んだ人たち、6人が
 遠慮なしにその感想を話し合うという企画。
 のっけから、こんな地味な表紙では誰も手をださないとか
 厳しい意見が飛びかっています。
 こんな企画をすること自体、
 紙面作りには自信を持っているのでしょうが。

 これからも直木賞受賞の際には
 手にしたい、
 それだけでは困るんですがという
 編集部のお気持ちはわかるとしても、
 雑誌です。

  芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ