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プレゼント 書評こぼれ話

  秋は月が美しい季節。
  先日も満月の白い月が天空にあって
  夜なのに煌々と明るい。
  おもわず、帰宅途中の足をとめて
  見入ってしまいました。
  今日はそんな季節にぴったりの、
  いわむらかずおさんの『14ひきのおつきみ』を
  紹介します。
  おなじみの14ひきのねずみたちのシリーズです。
  このシリーズのいいところは
  季節季節に作品があるところ。
  私にとっては
  歳時記のような絵本です。
  今回も秋の夜長にぴったり。
  きっと、
  あなたも「おつきみ」がしたくなるに
  ちがいありません。

  じゃあ、読もう。
  
14ひきのおつきみ (14ひきのシリーズ)14ひきのおつきみ (14ひきのシリーズ)
(1988/06/25)
いわむら かずお

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sai.wingpen  月がそおっと「おやすみなさい」とつぶやくのを聞いたのは誰                   

 月にウサギがすんでいるって聞いたのは、いくつの時だったろうか。
 それも、お餅をついているという。
 確かに、月を見ると、ウサギがお餅をついているようにも見える。
 そんなおかしな月の模様が実は巨大隕石の衝突跡という発表が、先日はされた。
 なんだ、つまらないという人もあるだろうが、私たちはすでに人類が月面に降り立った姿を見ている。ウサギなんかいないということは知っている。
 むしろ、巨大隕石が衝突して、どんな衝撃があったのか、まるでハリウッド映画を観るような、そんな衝撃に今はロマンを感じる。

 おなじみいわむらかずおさんの「14ひき」シリーズであるが、今回は「おつきみ」。
 だけど、最初からどこかおかしい。大きな木のまわりで、14ひきのねずみの一家が何やらしている。
 高い幹にぶらさげたゴンドラですいすい。そこから先ははしごをとんとん。「どんどん のぼっていく、たかく たかくのぼっていく」。
 何してるのかな、大好きなねずみたちは。
 一面明るい陽光が降り注いで、大きな木の葉っぱはいきいきしてる。
 ねずみたちは、まだまだどんどん登っていく。

 今度は木の枝で何やら作りだした。家族総出で、えっちらえっちら。
 いわむらさんのこのシリーズの魅力はねずみたちの表情が豊かなこと。これはいっくん、あれはとっくん。それぞれ指さして、知っていることが自慢でたまらない。
 ようやく完成したのは、「おつきみだい」。
 この台の上で、14ひきはお月見をするのだ。

 やがて、陽が沈み、山は真っ赤に燃え始める。そして、夜がひろがって・・・。
 わぁー、満月だ。
 大きな月を背景に14ひきのねずみたちの後ろ姿がとってもきれい。
 それまでの賑やかな音が、一瞬静まる。
 そして、月に祈る彼らの表情を俯瞰する絵の、厳かなことといったらない。

 巨大隕石が衝突したって、月は月。いつも美しく、気高い。
 今宵、14ひきのねずみたちは「おつきみだい」の上で静かに眠る。
 おやすみなさい。月がそおっとそうつぶやくのを、誰かが聞いた。
  
(2012/11/04 投稿)

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