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プレゼント 書評こぼれ話

  一時期、
  地方の百貨店で働いていたことが
  あります。
  そこにも商店街があって
  町全体が地盤沈下を憂いていました。
  私は百貨店だけが頑張るのではなく
  商店街もともに頑張らないと
  いけないと思っていました。
  今日紹介する、
  新雅史さんの『商店街はなぜ滅びるのか』の中で
  商店街が誕生した時代、
  百貨店に対抗して
  「横のデパート」と呼ばれたことがあるのを
  知りました。
  いまは対抗の時代ではなく
  協働の時代でしょう。
  大手の資本である百貨店と
  地元の利の商店街が
  うまく合されば
  地方の衰退がとまるかもしれない。
  当然魅力作りが第一ですし、
  雇用の創出も図らないといけません。
  皆さんもこの本で
  商店街について考えてみませんか。

  じゃあ、読もう。  
  

商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道 (光文社新書)商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道 (光文社新書)
(2012/05/17)
新 雅史

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sai.wingpen  若き社会学者による刺激的な、商店街興亡記                   

 いわゆる「シャッター通り」と揶揄されるほど商店街の凋落は激しい。
 それは地方都市の衰退を象徴する言葉として使われていたが、今や「シャッター通り」は大都市近郊の商店街にもひたひたと忍び寄っている。
 本書は若き社会学者による刺激的な、商店街興亡記だ。
 東日本大震災で被災した石巻の商店街の光景を書き始めた「序章」から、自営業を営む郷里の親の姿を描く「あとがき」まで、読み手を退屈させない一冊といっていい。
 もちろん、あまりに個人的な話になりすぎた「あとがき」を非難する人がいるだろうが、私は等身大の商店、商店街の姿を見せることで、商店街の歴史と今後のありようを問うた内容がより身近に感じられ、好感が持てた。
 商店街の衰退の問題は学術的になりすぎるのではなく、人の温みの問題でもあることを忘れてはいけない。
 著者は「商店街は、商業地区であるだけでなく、人々の生活への意志があふれている場所」と書いているが、単に経済や都市の在り方ではないことを示す、いい言葉だと思う。

 整理しておくと、著者は「「商店街」という理念は評価できるが、それを担う主体に問題があった」という立場である。
 「理念」というのは、商店街がいかにして誕生してきたか、著者はその誕生の姿をきちんと描くことでさも歴史的な伝統をもつ都市の仕掛けではないことから説き起こしていく。
 その後、百貨店やスーパーといった進取の経営体に商店街がどのように対抗していったかということを明らかにし、その「主体」の問題が現代の衰退を招いたとしている。
 また、コンビニという新しい仕掛けが実は商店街の衰退を内部から推し進めた事実も明らかにしていく。

 そこには「家族」や「政治」、「経済」の変遷が多分に影響している。
 誰もがシャッターのおりた商店街の姿を嘆いているが、それだけでは前に進みようがない。これまでの経緯をきちんと検証し、課題を整理することで次善の策がうてる。
 本書はだから刺激的だ。
 できれば、日本の土地の問題、交通網の問題、地方における雇用の問題も論じて欲しかったというのはないものねだりかもしれない。
  
(2012/11/09 投稿)

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