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プレゼント 書評こぼれ話

  今日紹介するのは
  川上未映子さんの詩集『水瓶』。
  正直にいうと
  大変書評は書き難かったです。
  多分、今日の書評を読んでも
  意味わからなかったかもしれません。
  抽象すぎて。
  で、ふと浮かんだ
  アングルの「」という絵画を出して
  具象化をはかったつもりなんですが
  どうだったでしょうか。
  川上未映子さんは
  芥川賞作家でもありますが、
  同時に『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』で
  第14回中原中也賞を受賞した詩人でも
  あります。
  現代日本文学において
  際立った存在ともいえる作家です。
  まいりました。

  じゃあ、読もう。

水瓶水瓶
(2012/09/25)
川上未映子

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sai.wingpen  すべての夕暮れ                   

 これは、詩集です。
 ただ宮沢賢治とか中原中也の詩集とはおおいに趣きが違います。
 散文詩。
 言葉があふれています。
 そう、確かあれは、19世紀のフランスの画家アングルだったでしょうか。「泉」という代表作がありました。
 正面を向いた裸の少女が肩に掲げて水甕から水を流している作品。裸婦の均整のとれた美しさと水の透明感が印象に残る作品です。
 その作品にこれは近いかもしれません。
 裸の少女は川上未映子。水瓶からこぼれだしているのは、言葉。ことば。コトバ。

 ここには9つの詩が収められています。
 物語があるわけではなく、イメージがイメージに重なり、上塗りし、しかも透明。
 書名にもなっている「水瓶」という詩には、「すべての・・・」という言葉の羅列がなんと7頁近くつづきます。
 「・・・すべての結婚すべてのガラスすべての有意義すべての放送・・・」みたいな具合に。
 それはアングルの「泉」の少女の水瓶から流れ出す水と同じで、永遠にとどまることはありません。

 私たちが言葉を話しはじめるのはいつ頃でしょうか。
 意味のない音声がやがて意味を持つ言葉となる。同時に衣服をまとい、羞恥を知る。裸の少女は裸であることで羞恥から解放され、惜しげもなく水=言葉を流し続ける。
 川上未映子の詩も、また同じような気がします。

 これらの詩に意味など求めてはいけないのかもしれません。
 ただ、じっと見つめる。言葉の透明度をはかるようにして。

 収録されている詩の中では「治療、家の名はコスモス」と「水瓶」がいい。
  
(2012/11/10 投稿)

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