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   今日は子供の日
  子供の日といえば
  柏餅、ちまき、菖蒲湯、
  でも、なんといっても
  こいのぼりでしょう。
  そこで、今日はそのものズバリ、
  西本鶏介さんの『そらとぶこいのぼり』を
  紹介します。
  こいのぼり
  表紙は左の写真を参照して下さい。
  この絵本のいいところは
  お話もいいですが、
  巻末に子供の日の由来とか
  さまざまな飾り付けのことが
  丁寧に書かれていることです。
  私たちは風習のもっている
  本来の意味を忘れていることが
  たくさんあります。
  こういうことって
  とても大切なことだと
  思います。

  じゃあ、読もう。

そらとぶこいのぼり (1980年) (えほん・こどもの四季)そらとぶこいのぼり (1980年) (えほん・こどもの四季)
(1980/10)
西本 鶏介

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sai.wingpen  こいのぼりのある風景                   

 私たちの国は小さな国だし、地震とか台風とかの自然災害もたくさんあります。
 でも、四季というとてもすばらしい季節があって、縦に長い国だから、桜という花でもそうですが、3月に満開になるところもあれば5月になってようやっとお花見が楽しめるところまであります。
 季節が豊かですから、それぞれにあった行事もたくさんあります。お隣の中国とか韓国から渡ってきたものもありますが、私たちの生活風土にあった行事に変わっていったものも多い。
 ところが、最近はそんな行事の意味さえわからなくなっていることが残念です。

 5月5日は子どもの日。
 男の子の節句とは知っている人も多いでしょうが、この日に鯉のぼりを飾るのはどうしてでしょう。
 最近はマンション用の小さな鯉のぼりが多くなって、悠然と大空に泳いでいる光景を見ることもあまりありません。
 もしかしたら、この絵本に出てくる男の子のように、鯉のぼりに乗って大空を飛びまわるといったことを想像する子どもも少なくなっているかもしれませんね。

 こうちゃんは幼稚園児。ビニールの袋で作った小さな鯉のぼりをおうちに持って帰る途中で、風で鯉のぼりを飛ばされてしまいます。
 こうちゃんはあわてて、木にひっかかった鯉のぼりを取ろうとします。ところが、鯉のぼりの丸い口に「ペロリ」と呑み込まれてしまいます。
 さあ、大変!
 でも、こうちゃんは逆に鯉のぼりの空の旅を楽しもうと思います。

 ベランダの鯉のぼりではなかなかこういう発想は出てこないと思います。田舎のおじいちゃんの家にあるくらいの鯉のぼりでないと。
 でも、どんなに小さな鯉のぼりであっても、子どもの成長を願う親の気持ちは同じです。
 鯉は滝のぼりといわれるように立身出世をあらわしているそうです。

 「みちのくは小家小家の鯉幟」。
 これは原石鼎(はらせきてい)という俳人の句。山の緑、花の白、ぽつんぽつんとある田舎の村の、小さな家に立つ鯉のぼり。
 こういう風景を大事にしたいものです。
 
(2013/05/05 投稿)

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