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プレゼント 書評こぼれ話

  今日も女性の作家。
  川上未映子さんや江國香織さんのような
  華やかさはありませんが
  女性作家(というかエッセイスト)としては
  いま、あぶらがのっている感じの
  平松洋子さんの『小鳥来る日』。
  ね、大人の女性でしょ。
  今日の書評の中で
  平松洋子さんの文章の魅力について
  書きましたが、
  平松洋子さんのような女性と
  食事をしたら
  どんな感じかなぁ。
  お酒も飲めそうだし、
  いいなぁ。
  でも、なんだか
  東海林さだおさんが
  お供についてきそうな感じも
  ありますね。
  あはは。
  今日は大人の女性のエッセイを
  存分にお楽しみください。

  じゃあ、読もう。

小鳥来る日小鳥来る日
(2013/01/30)
平松 洋子

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sai.wingpen  彼女のリズム                   

 書名の『小鳥来る日』は、「小鳥の(!)来る日」でもないし、「小鳥が(!)来る日」でもない。
 わずか一文字の省略ながら、これが平松洋子さんの文章の魅力といっていい。
 リズムと、いってもいい。
 平松さんのエッセイが魅力的なのは、料理にしろ旅にしろ、あるいはこの作品のように日常のありふれた一場面にしろ、文章の歯切れのよさだ。歯切れがいい分、映像を言葉にしていくように丁寧に書いていく。
 だから、わかりやすい。読者は自身の目の前に映像を結びやすい。

 このエッセイ集は毎日新聞日曜版に2012年12月まで連載されて好評をえていたものをまとめたものだ。
 毎週日曜の朝、それこそ「小鳥来る」ように、こういう洒落た文章が届くのは気持ちがいい。
 書かれている内容は、平松さん自身の日常の何気ない風景。目にしたもの、耳に残ったもの、舌が感じたもの、さまざまだが、少し見方を変えればまったく印象のちがうものでもある、そんな風景。
 平松さんは自身に届いたそんな「小鳥来る」ようなものを、自身の中で文章にして読者に届ける。
 自身が小鳥のようにして。

 平松さんは子どもの頃に「読むこと書くことが、自分には一番大事」だと気づいたそうだ。
 それでわかる。平松さんの文章を読むと、楽しくて仕方がない、という感じがとても出ている。
 ひょいひょいと書いていることはないだろうが、うんうんうなっていても、書くことが楽しいんだろうなという気分がいい。多分、それが平松さんのリズムにもなっている。

 この本に収められている70篇近いエッセイの中で、きっと好みがちがってくるだろう。読者それぞれにその好みがあっていい。
 例えば、私なら、平松さんが公園で偶々出会った二組の幼児たちの姿を描いた「ひよこの隊列、ごぎげんさん」が好きだ。
 まるでスキップして歩くような、平松さんが素敵だ。

 この本の装幀は、吉田浩美さん吉田篤弘さんによるクラフト・エヴィング商會の手によるもの。これもまた「小鳥来た日」のように、つい見つめたくなる。
  
(2013/05/10 投稿)

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