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プレゼント 書評こぼれ話

  この夏、
  東京江東区の東京都現代美術館で開催されている
  「手塚治虫×石ノ森章太郎 マンガの力」展
  を見に行ったが、
  考えてみれば
  手塚治虫さんの展覧会は
  もう何度も見に行っています。
  どこかで、
  といっても東京近郊でということになりますが
  手塚治虫さんの展覧会があると
  むずむずしてしまうのです。
  それほど手塚治虫さんの展覧会も
  多いということです。
  つまり、今でも人気が高いのです。
  多分、さまざまな角度で
  表現が可能な漫画家なのでしょう。
  それだけでも、
  手塚治虫さんは「漫画の神様」です。
  今日紹介するのは、
  『火の鳥』の第2巻、「未来編」です。

  じゃあ、読もう。

火の鳥 (2) (角川文庫)火の鳥 (2) (角川文庫)
(1992/12)
手塚 治虫

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sai.wingpen  地球は火の鳥になれるだろうか                   

 漫画や映画の世界で何度も地球は滅んできた。しかし、当たり前ではあるが、その都度人間は生き残る。
 それが近い将来なのか遠い未来なのかわからないが、どこかで自分たちが生きている間くらいは大丈夫だろうと思っている節がある。
 果たして私たちは地球の危機を救えるほどの科学の進歩を手に入れたのだろうか。
 福島の原発事故の対応をみても、どうもあやしい。
 手塚治虫さんの名作『鉄腕アトム』を見ても明らかだ。
 『鉄腕アトム』が発表されたのは1951年。その時設定されたアトムの誕生日は2003年4月。手塚さんは50年もあれば、アトムのようなロボットが誕生するのではと期待していたのかもしれない。
 ところが、2003年の科学はアトムを生み出さなかった。
 同じように、もしかすれば、手塚さんや多くの漫画家たちが想定する以上に地球の滅亡は早いかもしれない。

 『火の鳥』2巻めは「未来編」。
 舞台は西暦3404年。そして、お決まりのように、地球は死にかかっている。
 地表は荒れ果て、人類は地下に「永遠の都」をつくって、なんとか生き延びている。
 2級宇宙戦士のマサトは宇宙から連れてこられた不定形生物ムービーが女性の姿に変身したタマミと幸せな時間を過ごしている。しかし、ムービーを飼うことは禁じられているのだ。
 マサトもそれを追求され、タマミと二人で「永遠の都」から地上へと逃亡をはかる。
 マサトたちを安全な場所へと導いたのは、火の鳥。

 この「未来編」では、火の鳥は饒舌だ。
 この長編漫画の謎をすべて解き明かすかのようだ。もっとも、どれだけ火の鳥が宇宙全体の生命の構造を説明したとしても、人間の心はもっと複雑だ。
 マサトは火の鳥によって永遠の命を手にいれる。いつまでも死なない人間。
 しかし、それは「黎明編」でヒミコたちが求めたものとは、それは違う。
 肉体はやはり滅びてしまう。死なないのは、存在そのもの。

 火の鳥は自分のからだを火で焼き、また新たなからだを手にいれるという。
 しかし、永遠の生命を手にいれたマサトは、存在となって生きるしかない。
 いまも、マサトの存在が私たちの地球を見守っている。
 その目は希望に輝いているだろうか。
 それとも、悲しげでうつろだろうか。
  
(2013/08/21 投稿)

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