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プレゼント 書評こぼれ話

  俳優渥美清さんが亡くなったのは
  1996年の8月4日。
  もう17年も経つのですね。
  渥美清さんといえば
  車寅次郎、『男はつらいよ』です。
  渥美清さんが亡くなったので
  シリーズも終わってしまいましたが
  いまはDVDとかでいつでも寅さんに
  会うことができます。
  今日紹介するのは
  小泉信一さんの『寅さんの伝言』。
  最近まで朝日新聞に連載されていましたから
  朝日の読者はよくご存じかも。
  この本の中にも
  紹介されているのですが
  寅さんには数多くの名言があります。
  中でもこの一言ということで
  書きとめておきますね。
  シリーズ39作めの「寅次郎物語」に出てくる名言。
  
    何て言うかな、ほら、あー生まれてきて良かったなって思うことが
    何べんかあるじゃない。そのために人間生きてんじゃねえのか。
  
  いいなぁ、寅さん。

  じゃあ、読もう。

朝日新聞版 寅さんの伝言 (らくらく本)朝日新聞版 寅さんの伝言 (らくらく本)
(2013/06/29)
小泉 信一

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sai.wingpen  あの男が戻ってきました                   

 十年を一昔と呼んでいた時代があった。
 現在の情報のスピードからいえば一昔は五年ぐらいだろうか。
 山田洋次監督の『男はつらいよ』のシリーズ48作めで最終作となった「寅次郎紅の花」(1995年)からすでに三昔も経ったことになるだろうか。
 かってお盆と正月には『男はつらいよ』を観に映画館に足を運んだ時代があったなんて若い世代には信じられないことかもしれない。
 時代は変わっても、『男はつらいよ』を愛する人は多いし、主人公の車寅次郎を演じた俳優渥美清を心の糧にしている人もまだたくさんいる。

 本書は朝日新聞の日曜日版に毎週掲載されていた記事を編集したものだ。
 実はその記事が連載されると同時に切り抜きを始めた、私にとってもうれしい一冊だ。
 切り抜きを始めたきっかけはいうまでもない。
 それが『男はつらいよ』の関連記事だったこと。
 一つひとつの記事が、『男はつらいよ』に出演したマドンナ(女優)たちや脇役たちのインタビューで構成されていたことなど、毎週日曜日が楽しみであった連載であった。
 それがこうして一冊になると、読むという点ではやはりこちらの方が読みやすい。
 よくぞ単行本化してくれたものだと、うれしくなる。

 映画『男はつらいよ』は渥美清が演じる寅次郎は作品ごとにマドンナを好きになり、そのつど振られてしまうという定型ながら、その一つひとつはまったく違う恋が描かれていた。
 それは演じる側のマドンナたちの証言でもよくわかる。
 ベテラン女優として、新人女優として、彼女たちが感じた山田洋次監督の真摯な姿、渥美清のやさしい眼差し。
一つひとつの証言が、それぞれの作品の奥行を深めてくれる。
 きっとこの本を読んだあとで映画を観れば、また違った見方ができるような気がする。

 残念ながらこの連載に間に合わなかった俳優たちも多い。
 森川信、松村達雄、下條正巳の三人の「おいちゃん」、三崎千恵子の「おばちゃん」、笠智衆の「御前様」など、もったいないことをした。
 そして、渥美清の「車寅次郎」はもちろん、いない。

 『男はつらいよ』は、十年を一昔と呼んでいた時代の映画であった。
 しかし、今でも見ごたえのある、懐かしい映画でもある。
  
(2013/08/29 投稿)

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