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プレゼント 書評こぼれ話

  昨日、「第150回記念 芥川賞&直木賞FESTIVAL」のことを
  書きましたが、
  その中で川上弘美さんが言った、
  「本は面白い」という言葉を
  紹介しましたが、
  今日はまさにその言葉のままの
  『もっと面白い本』を
  紹介します。
  著者は、成毛眞さん。
  成毛眞さんは元マイクロソフト社の日本法人の
  社長をされていました。
  それを退任したあと
  HONZというサイトを立ち上げます。
  HONZは単なる書評サイトでなく、
  読むに値する「おすすめ本」を紹介するサイト。
  そんな本読みの成毛眞さんですから
  面白くない訳がありません。
  でも、
  こういう本を読むと
  読みたい本ばかりで
  困ります。
  なんとかして下さい、成毛眞さん。

  じゃあ、読もう。

もっと面白い本 (岩波新書)もっと面白い本 (岩波新書)
(2014/01/22)
成毛 眞

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sai.wingpen  安直な読書は為にはならない                   

 前作『面白い本』の出版のあと、「本がどんどん増えて困る」とか「本の購入で家計が圧迫された」という苦情? が多数寄せられたという。
 面白い本を読みたいという潜在的な人は多いはず。そのきっかけのためのさまざまな仕掛けが世の中にはある。
 書評というのもその一つで、新聞や雑誌あるいはインターネットで紹介されている書評で、面白い本を見つける読者数はかなりの数にのぼるはずだ。
 前作の『面白い本』はそういう点では究極のブックガイド本であったといえる。なにしろ、家計を圧迫する程、本を買ってしまった読者がいるのだから。
 「人は面白い本を読まずに死ぬわけにはいかない」というスタンスは、続編となる本書でも変わっていない。
 ただ、構成の方法に修正が加えられている。
 本書では、「人間」「宇宙」「歴史」「芸術」「科学」という大テーマを中心に70冊選書されている。よって、いわゆる文学書は除外されていない。
 文学書ではないが、それ以上に面白い本ということになる。

 世の中に流通しているような「自己啓発本」も、ここでは外されている。
 というか、そもそも本書で紹介されている本こそ本当の意味での「自己啓発」を促す本だといえる。こういう種類の本を読むことで本当の自己を高めることができるのではないか。
 安直な読書はけっして為にはならない。

 自分の性向からみて、本書で紹介されているような本が合っているとも思えないが、それでもこれは面白そうだという本が何点もあった。
 特に「本棚にあるとチョー便利」と題された章のいくつかはそうだ。
 著者がいう、「辞書や事典を自分だけのデータベースとして本棚に常備しておくことは、本読みの身だしなみのようなものだ」という意見に多いに賛同するものとして、この章で紹介されている本には興味を魅かれた。
例 えば、『世界名言大辞典』などは、本棚に置いておきたいものだ。

 そういう本を選ぶ著者の選択眼に敬服する。
 やはり、本書を読んで、「本が増えて困る」という読者は何人もいるだろう。
 そして、出版元は、おそらく次の「もっともっと面白い本」をねらってはいるだろうが。
  
(2014/03/06 投稿)

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