FC2ブログ
プレゼント 書評こぼれ話

  同窓会の余韻のまま。
  実はほとんど覚えていなくて
  同窓会に出席するのが
  怖かった。
  でも、会いたい人がいましたからね。
  今日の書評に書いた
  女の子に会えたかどうかは
  ・・・。
  何人かをのぞいて
  ほとんど女子のことは覚えていませんでした。
  男子は記憶の底から
  あぶくのように浮き上がってきて
  話をすると
  高1の時同じクラスだったり
  高2で同じだったり。
  記憶って面白いですね。
  そんな今の気分にぴったりの一冊、
  今日の本は
  進藤 いっせいさんの『一九七七青春の記憶  喫茶店と受験と仲間たち』。
  書評サイト「本が好き!」からの献本ですが
  この時のためのような
  本でした。

  じゃあ、読もう。

一九七七青春の記憶 喫茶店と受験と仲間たち一九七七青春の記憶 喫茶店と受験と仲間たち
(2014/10/02)
進藤 いっせい

商品詳細を見る

sai.wingpen  あの時の唄は聴こえない                   

 フォークグループGARO(ガロ)が唄った「学生街の喫茶店」が流行ったのは1972年。
 「学生で賑やかなこの店の/片隅で聴いていたボブ・デュラン」。
 その当時17歳だった私だが、あれから40年以上過ぎても歌詞を見なくても歌える。
 「あの時の唄は聴こえない/人の姿も変わったよ/時は流れた」
 あの当時まだ街にはコーヒーショップチェーンはなかった。あったのは、「喫茶店」。
 無理をして苦いコーヒーを飲みながら、煙草の煙にむせ返っていた。
 あれから、たくさんの水が橋の下を流れた。
 こんな表現はあの当時夢中になって読んだ開高健の作品に見つけたのだった。

 「この暑い中を毎日予備校に通っていると思いますが、この夏をのりきって目的を達成してくださいね」。
 高校を卒業して浪人生になった私に届いた女の子からの暑中見舞い。
 彼女は家の事情で東京に越していた。
 私は大阪の街で予備校に行ったり図書館に行ったり、映画館の暗闇に逃げ込んだりしていた。
 これはこの物語の話ではない。
 読者である私の話。

 物語は札幌の予備校に通う主人公の山田一(はじめ)君の1977年、一年間の浪人生活の話。
 私の場合は家から予備校に通う生活だったが、山田君は家を離れて札幌での下宿生活。
 馴染みの喫茶店ができ、そこには素敵なママ祥子さんがいて、山田君と同じ浪人生がいる。
 まったく違う生活だったはずなのに、どうしてこの物語はこんなに懐かしいのだろう。
 模試があるたびに志望校の合格判定にやきもきし、一年という長い受験生活に時には投げ出したくなり、それでも何かに追い立てられていた日々。
 山田君も私と同じように片思いの彼女がいるが、受験が終わるまで逢わないと決めている。
 私は合格する学校次第で彼女のいる東京に行ける、そしてかぐや姫の歌う「神田川」みたいな生活ができるなんて思っていたのだから、どうしようもない。
 先に答えを書いておくと、東京の大学に受かったものの、彼女には見事にふられた。

 「俺は一体何をしているんだろう」、そんなことばかりつぶやいていた日々。
 あれから40年以上過ぎて、あの頃のことがしきりに懐かしい。
 そうだ、やっぱりあの頃私たちは輝いていたのだ。
  
(2014/11/18 投稿)

  芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

レビュープラス