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プレゼント 書評こぼれ話

  今日11月20日は
  ボジョレーヌーボーの解禁日
  さて今年の出来栄えは、と
  楽しみにしている人も多いと思います。
  最近休日前には
  ワインを飲む習慣があるのですが
  まだまだ本当のうまさが
  よくわかりません。
  ワインの世界も奥が深いのです。
  今日は
  3年前に亡くなった児玉清さんが最後に書かれた
  『人生とは勇気』という本を
  紹介するのですが
  やはり児玉清さんはワイン党だったのかな。
  ワイングラス片手に
  海外文学の原書を読んでいる図なんて
  さまになりますよね。
  いや、あるいは
  日本酒党かも。
  藤沢周平を読みながら
  ちびりちびりと杯を傾ける図もまたいい。
  いやいや
  案外甘党だったりして。
  ケーキを食べながら、
  なんていうのも案外いい。
  つまりは
  児玉清さんというのは
  何をしてもかっこいいのです。

  じゃあ、読もう。

人生とは勇気 児玉清からあなたへラストメッセージ (集英社文庫)人生とは勇気 児玉清からあなたへラストメッセージ (集英社文庫)
(2014/10/17)
児玉 清

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sai.wingpen  ちっともお変わりなく。                   

 俳優、クイズ番組の司会として人気の高かった児玉清さんだが、本好きの人からすると長年NHKBSの「週刊ブックレビュー」で共演していた女優の中江有里さんがいうように「同志」と呼びたくなるほど本好きとしての側面が強い。
 児玉さんは77歳でにふいに逝ってしまった。2011年の5月だった。
 あれから3年が過ぎた。
 最後の著作となったこの本が文庫化され、表紙には児玉さんのトレードマークともいえる優しそうな笑顔の写真が使われている。
 ちっともお変わりなく。
 そんな声をかけたくなるような、笑顔だ。

 児玉さんの御子息北山大祐さんによる「あとがき」によれば、この本が児玉さんが「司会力」をコンセプトに「仕事と人生を自由闊達に語った」生き方読本になる予定だったという。
 しかし、残念ながらそれは完成することはなかった。
 第一章である「きらめく言葉の花束」はやはり中途半端である。
 タイトルの「人生とは勇気」はこの章の児玉さんのインタビューからとられた言葉だが、やはりもの足りない。
 それを補ってあまりあるのが、第二章の「エッセイ 祈りの旅路」だ。
 このエッセイの中で、学童疎開時にいじめにあった話や大学生の頃に演劇に夢中になったこと、卒業式の当日に母の死と直面したこと、さらには俳優となったものの身に覚えのない中傷に絶望したことなどが、訥々と書かれている。
 児玉さんとはこういう人だったのですね。
 読んだあと、表紙の児玉さんの写真をじっと見る。

 「人間の生きている場所は心の中だ」、児玉さんはそのエッセイの中でそう書いている。
 きっかけは、藤沢周平作品だったという。
 そのあたりが本好きの児玉さんらしい。
 穏やかそうに画面では映っていた児玉さんにもこのエッセイに書かれているような苦悩があった。それを救ったのが、本を読むということであり、月にむけての祈りであった。
 読者は児玉さんのそんな意外な一面をこの本で知ることになる。
 本を読むということは、それまで知らなかったことを知ることでもある。
 きっと児玉さんはそのことに気づき、そのことで救われていたのだろう。
 私なら、この本のタイトルは「人生とは祈り、もしくは本との出会い」としたいところだ。
  
(2014/11/20 投稿)

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