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プレゼント 書評こぼれ話

  今日は
  池井戸潤さんの「半沢直樹」シリーズの
  第2作めにあたる
  『オレたち花のバブル組』を
  紹介します。
  私がTBSドラマ「半沢直樹」にはまったのは
  丁度ドラマの後半、
  この本が原作になったあたりから。
  だから、
  今回原作を読んで
  随分雰囲気が違うと感じました。
  そもそもあれほど
  「倍返し!!」というフレーズが話題になりましたが
  原作ではあまり使われていないのですね。
  まさにドラマの勝利。
  そろそろ
  ドラマの続編の声が聞こえてきそうな気がしますが
  はたしてどうでしょうか。
  あえて
  書いておきますが
  原作ももちろん面白いですよ。

  じゃあ、読もう。

オレたち花のバブル組 (文春文庫)オレたち花のバブル組 (文春文庫)
(2010/12/03)
池井戸 潤

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sai.wingpen  小説はドラマほど劇的ではない                   

 テレビドラマ「半沢直樹」は、2013年にTBS系で放映され人気を博した番組である。
 放映されたのは2013年7月から9月と今から振り返れば思った以上に短い期間だが、キャッチコピーである「やられたらやり返す、倍返しだ!!」で、めきめきと視聴率が上昇し、最高視聴率は平成の時代になってのドラマ部門の記録を更新した。
 銀行を舞台にしたビジネスものだが、歯切れのいい半沢の言い回しは時代劇風でもあり、そのスーパーマン的活躍に視聴者は熱狂した。
 本作はそのドラマの第二部の原作である。
 主人公の半沢が東京本社の営業第二部次長に栄転してからの活躍を描いている。

 東京に戻った半沢は伊勢島ホテルという老舗のホテルの再建を任される。
 しかし、そこには銀行内部の確執や出世欲にからんだ不正がうずまいていた。過剰融資の返済が滞りそうなところに金融庁検査がはいってくることになる。
 半沢は次々に追い込まれていく。
 この伊勢島ホテルの問題が縦糸だとすれば、半沢の同期の近藤の出向先であるタミヤ電機を舞台にしたずさんな経理と謎の融資問題が横糸だといえる。
 ドラマでもこの近藤の登場する場面は面白かったが、原作であるこの作品を読むとほとんど一個の作品ともいえるくらいのめりこむ出来栄えである。
 半沢が活躍する伊勢島ホテルよりも近藤が苦悩するタミヤ電機を舞台にしたエピソードの方が面白いくらいだ。
 もちろん、最後には二つの糸が織りなされ、半沢の宿敵ともいえる大和田常務を追い詰めていく。

 半沢や近藤は「空前の大量採用時代」に入行した「バブル入行組」だが、だからといって安定していた訳ではない。むしろ、「大量採用だけにセレクションは厳しく」、本店営業部の次長になった半沢のような人物がいたり、近藤のようにすでに出向組になったものもいる。
 近藤の登場する場面が面白いのは、そのように負け犬になった者がそれでも必死に働こうとする姿だし、最後には正しい選択を捨ててまで本流に戻ろうとする、人間の弱さが描かれている点だろう。

 ドラマを見た人には原作は物足りないかもしれないが、あのドラマほど世界は劇的ではない。
  
(2014/11/25 投稿)

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