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プレゼント 書評こぼれ話

  先日
  東京谷中をぶらり。
  今評判の谷根千というのは
  この谷中、根津、千駄木の頭文字を
  とったもの。
  ぶらり、ということで
  食べたのは
  肉のすずきの元気メンチカツ。
  220円。
  肉のサトーの谷中メンチ。
  200円。
  ふたつのメンチカツだけ。
  この20円の微妙な差。
  それぞれに好みがあるでしょうが
  私は肉のすずきの元気メンチカツが
  おいしかったかな。
  20円の差。
  ふたつのメンチカツを食べながら
  安西水丸さんのように
  美女散歩にはなりませんでしたが。
  ということで、
  今日は
  安西水丸さんの『東京美女散歩』を
  紹介します。

  じゃあ、読もう。



sai.wingpen  美女散歩ではなく、水丸さんの女性遍歴かも                   

 安西水丸さんは『ちいさな城下町』という作品の中で、自身「その町の歴史のあれこれに強く興味を持つ」「歴史派」であると、告白している。
 それは、「小説現代」に長く連載(2007年~2014年)されたこの作品にもいえる。
 「美女散歩」のはずが、「歴史散歩」になっている。
 東京に美女がいないわけはないし、水丸さんはとにかくもてるし、それは文中にもたびたび出てくるが村上春樹さんの作品でイラストを担当したせいでもあるが(やれやれ)、美女との邂逅はもちろんある。
 それでも、「東京というところにはいい町が多い。興味深い歴史がある」と書いているように、歴史にいってしまう。
 美女より歴史なのである。

 そうはいっても、「美女散歩」なのだからと、水丸さんは過去の女性遍歴を惜しげもなく書いている。こういう話を読むと、イラストレーターっていい商売だとうらやましくなる。
 出てくる女性の数を数えたわけではないが、到底10本ではおさまりきらないだろう。しかも、東京のあちこちに女性の思い出が散らばっているのだから、なんともかんとも。
 しかも、そんな美女を振り切って、歴史に走るなんていうのがカッコいいではないか。それがまた女性にモテるコツなのかもしれない。
 水丸さんがもっと生きていたら(水丸さんは2014年3月に亡くなってしまった)、吉行淳之介ばりの小説を書けたにちがいない。

 さて、東京である。
 東京の面積は47都道府県の45位の狭さだ。うしろには大阪と香川があるだけだ。それなのに、その奥の広さはどうだろう。水丸さんのこの本を読んでも実感できる。
 ここにも行ったことがない。あそこも知らない。こんなに面白そうなのに、美女もたくさんいそうなのに、そんな街ばかりだ。
 もちろん人が多いからそういうこともになるのだろうが、小さな土地に歴史がどっさり詰まっているからでもあるだろう。
 だから、水丸さんの東京散歩は面白い。

 それなのに、こんなにたくさんの東京の街を歩きながら、水丸さんは東京の北の端、赤羽には行っていない。
 美女がいないと思ったのか、それともまさか赤羽は埼玉県だとも思っていたのか。
 残念でならない。
  
(2015/06/16 投稿)

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