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 この夏、
 映画館の大きなスクリーンで
 いい映画を2本立て続けに観た。
 庵野秀明監督の「シン・ゴジラ」と
 新海誠監督の「君の名は。 」である。

  

 一本は怪獣映画、
 もう一本はアニメと
 なんだか日本映画の縮図を見ているような感じだ。
 見る前はどちらもバカにしていた。
 何しろ怪獣映画とアニメだし。
 今更「ゴジラ」と「真知子巻き」でもないだろうって。
 そもそも「真知子巻」には注釈が必要だろう。
 昭和28年大ヒットした映画「君の名は」のヒロイン
 真知子さんが頭に巻いていたファッションで
 映画同様大ヒットしたそうです。
 映画でこの真知子さんを演じたのは岸恵子さん。
 私は昭和30年生まれですが
 そういう年代の人が集まると
 「君の名は。」の話となればどうしてもこの「真知子巻き」だと
 思ってしまいます。
 最後の「。」が発音できないものね。

 ところが
 2本の作品とも新聞の映画評とかの評判が
 とてもいい。
 そして、観終わった感想でいえば
 本当によかった。
 特に新海誠監督の「君の名は。」は
 きっと私のような「真知子巻き」世代向けには作っていないだろうけど
 背筋がゾクゾクするような感動を覚えました。
 「君の名は。」は新しいのだが
 古さをどこかに秘めていて
 その古さを否定する(破壊する)のではなく
 とても大事に作っているような気がしました。

 新海誠
 私が知らなかっただけで
 巷には新海誠ファンがたくさんいるようで
 総合文芸誌「ユリイカ」9月号(青土社・1300円)で

   ―『ほしのこえ』から『君の名は。』へ

 という、新海誠特集がされています。

  


 その話に入る前に
 「ユリイカ」という雑誌のことを書いておくと
 もともとというか
 今もというか
 「詩と批評」の総合誌なんですが
 こうして行われる特集がとてもいいんですよね。
 新しい潮流をしっかりと読みとっている。

 で、新海誠に戻りますが
 新海誠は「『ほしのこえ』を独力で作り上げ、プロデビューを飾った」という伝説化した事実がある」(藤津亮太
 アニメーター監督なんですね。
 『ほしのこえ』の公開は2002年。
 今TSUTAYAに行くと
 これまでの新海誠作品はほとんどがレンタル中で
 私はやっとこの『ほしのこえ』をレンタルできて
 うれしくて飛び上がったくらいですが
 このデビュー作からすでに
 『君の名は。』につながるものをあります。
 それは
 同じ空間にいるようで
 時空が少しずれている感覚。
 一本の線でつながっているようで
 ねじれている感じ。
 時と空間。
 それでもつながっているのだという意識。
 今回の『君の名は。』にはそれが強く出ています。

 それはきっと
 「ここではない場所」に行きたいと願った気分に近い。
 「今ではない時間」を生きたいと願う思いに近い。

 「ユリイカ」9月号には
 新海誠監督のインタビューや
 主人公の声を演じた神木隆之介さんや
 音楽を担当したRADWIMPS
 インタビューも載っています。
 もちろん、「新海誠主要作品解説」もありますから
 私のようなにわか新海誠ファンには
 重宝します。
 これからしばらくは
 TSUTAYAのレンタルの順番を待ちます。

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