05/21/2017 いとしの毛玉ちゃん(室井 滋/長谷川 義史):書評「まるでフランス映画のような絵本」

今日は二十四節気のひとつ
小満(しょうまん)。
万物しだいに長じて満つるっていうことらしいですが
なんだかわかったようなわからないような。
小満やどの田も水を湛へをり 小島 雷法子
そんな日は
すっきりいい絵本でも
読みましょう。
室井滋さんと長谷川義史さんのゴールデンコンビによる
『いとしの毛玉ちゃん』。
今回は室井滋さんも
絵に参加されているようです。
でも私には
どこからどこが室井滋さんで
どこからどこまでが長谷川義史さんか
わかりませんでしたが。
じゃあ、読もう。

女優の室井滋さんと絵本作家の長谷川義史さんがタッグを組んだ絵本も、もう何冊になるのでしょう。
ところが、今回はどうも長谷川さんらしからない絵のタッチ。まあパンチはあるのだけれど、どうもおしゃれ。
よくみると、絵は「長谷川義史&むろいしげる」とある。
どのあたりが長谷川さんで、どの辺がむろいさんなのかわからないが、きっとお二人わいわいがやがや、描いたにちがいない。
だって、今回の話、結構シーンとなるんだけれど、まるでフランス映画を観ているようなんだもの。
タイトルにある「毛玉ちゃん」というのは、すっかり年をとった体じゅう毛玉いっぱいのおじいちゃんネコ。
最近飼ってもらっている家の人からほめられないので、隣のミーコと家出をすることになった。
ミーコというのもおばあちゃんネコで、ミーコは子ネコを9匹も生んでおっぱいもだらーんとなってブラジャーをはめさせられていたりする。
その二匹のネコが迷い込んだのが、年をとったおばあさんのところ。(毛玉ちゃんたちとおばあさんがベッドで抱き合っている絵は本当に素敵です。この絵を見ているだけで、生きててよかったみたいな、いのちの尊さを感じます)
やさしくしてくれるおばあさんのために、二匹のネコは暖かいかぼちゃのスープを飲ませてあげようとします。
そして・・・。
最後のページを閉じた瞬間、また最初から読みたくなる、これはそんな絵本。
このコンビの絵もまた見たいと思います。
(2017/05/21 投稿)

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