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 文庫本のはじまりといっても
 色々な説があるが
 よく聞くのが
 ドイツのレクラム文庫に範をとって創刊されたという
 岩波文庫がはじまりという説。
 創刊は1927年7月。
 今でも岩波文庫にはこの年に岩波茂雄によって書かれた
 「読書子に寄す -岩波文庫発刊に際してー」という
 格調高い刊行の辞が載っている。
 つまり、
 今年岩波文庫は創刊90年を迎えるのである。

 それにあわせて
 岩波文庫編集部では各界を代表する著名な人に
 「岩波文庫で心に残るものを3冊教えてください」と
 アンケートを出したそうです。
 回答のあったのが228通、
 それらをまとめて「図書」の臨時増刊として
 まとめたのがこの小冊子。

  CIMG1993_convert_20170513120516.jpg

 どんな人が回答を寄せたかというと
 大企業の経営者や
 大学の先生、
 作家や評論家、
 昔風にいえば岩波好みの文化人の皆さん。
 そして、そんな人たちがどんな岩波文庫を選んだかというと
 実に多彩。
 ただ順位などは掲載されていないところが
 奥ゆかしい。

 夏目漱石の『こころ』かな
 なんて想像したが、
 選んでいるのは仏文学の西永良成先生だけ。
 マックス・ウエーバーの『職業としての学問』を推薦する人が多いのは
 さすがに岩波文庫らしい。

 この「図書」の裏表紙の写真がこちら。

  CIMG1994_convert_20170513120552.jpg

 こんなふうに
 岩波文庫が並んだ本棚って
 見ているだけで
 尊敬しちゃうな。

 ちなみに
 岩波文庫は帯の色でジャンルを分けていて
 青が日本思想や東洋思想やもろもろ
 黄が日本の古典文学
 青が日本の近現代文学
 赤が海外文学
 そして白が政治や経済となっている。

 もし私なら
 正岡子規の三大随筆
 『墨汁一滴』『病床六尺』『仰臥漫録』の三冊を
 あげるかな。

 この「図書」臨時増刊は
 本屋さんでもらえますが
 早めにどうぞ。

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