プレゼント 書評こぼれ話

  最近世の中を騒がしている中学生がいます。
  藤井聡太四段、
  将棋界に彗星の如く現れた
  スーパー中学生です。
  昨日デビューから一気に23連勝まで駒を進めました。
  すごい。
  私は将棋のルールもほとんど知らないのですが
  対局の場面なんかを見ていると
  かっこいいですよね。
  そこで
  今日は蔵出し書評
  大崎善生さんの『聖の青春』を
  紹介します。
  村山聖という
  将棋に青春をささげた男の物語です。
  この書評、2002年に書いたもの。
  15年前なんだ、
  感慨深い。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  一度だけ彼を見た                   

  村山聖(さとし)。将棋界の最高峰であるA級に在籍したまま亡くなった。
 この物語は「わずか二九歳で他界した稀有な天才棋士村山聖の青春の物語である」。
 将棋をまったく知らない私でさえ、村山の短い生涯に感動した。
 それは、云ってみれば青春という言葉が持っている、恥ずかしいほどの純粋さに胸が震えたといえる。

 村山は幼い頃に大病を患い、以後闘病生活を余儀なくされた。
 その入院時代に将棋を覚えた。そして、名人になるのだという、そのことだけを支えに生き急いだ。
 目標に向かってひたすらになることこそ青春時代の特権であるとしたら、村山の生涯はそのことだけについやされたといえる。
 しかし、彼が仕合わせだったというのは生き残った者たちの驕りだろう。なぜなら、村山自身がもっともっと生きつづけることを願ったはずだから。

 平成一〇年の夏、彼はその生涯を閉じるのだが、私は多分たった一度その姿を見ているかもしれない。
 NHKの将棋番組でぷっくらと太った棋士の姿。あれが村山だったに違いない。
 それは私が見た、たった一度の彼だった。
  
(2002/07/21 投稿)

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