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プレゼント 書評こぼれ話

  JPIC読書アドバイザーの講習の中に
  古書についての講座があって
  岡崎武志さんは
  その時の講師でした。
  とっても気さくな人で
  修了式のあとの懇親会にも残っておられて
  楽しく歓談されていたことを
  覚えています。
  今日は
  そんな岡崎武志さんの
  『人生散歩術』。
  この本の中で紹介されている人物では
  高田渡が面白かったです。
  高田渡を知っている人も
  少なくなったかもしれませんが。
  そうそう、
  この本の挿絵は
  岡崎武志さんの手によるもの。
  うまいんだなぁ、これが。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  散歩でもしますか                   

 健康のために「ウォーキング」をする人は多い。
 「散歩」とは少しニュアンスが違うような気がする。それは「ウォーキング」をしている人からすれば「散歩」と一緒にしないでもらいたいみたいな、そんな感じ。
 それはこの本の副題にあるような「ガンバラナイ」感じが「散歩」にあるからではないだろうか。
 この本で紹介されている作家の木山捷平は「散歩ということにすれば目的地はいらぬ筈」と云ったというが、効率を求める現代人にすれば目的もなく生きるなんて考えられない。
 しかし、「散歩」という言葉がもっているゆるやかさがたまらなく、いい。

 書評家・古書ライターの岡崎武志さん自身がその風貌も含めて「人生散歩術」に長けているように思うが、そんな岡崎さんが取り上げた「散歩」名人をあげれば、そのラインナップにも岡崎さんならではのゆるやかさがある。
 井伏鱒二、吉田健一、木山捷平、田村隆一といった作家や詩人に加えて古今亭志ん生、さらにはフォークシンガーの高田渡とある。
 女性がいないので加えられたのが佐野洋子。
 まあそれもありかな。

 岡崎さんは文芸評論家でも研究者でもないので、それぞれの評価が正しいかどうかはわからない。
 ただいえることは、岡崎さんは一生懸命歩いていることだ。
 井伏が歩いた街を岡崎さんも歩く。
 高田渡がお酒を飲んだ居酒屋にも顔を出す。
 そうすることで彼らと同じ空気を吸い、同じ風景を見ることになる。
 岡崎さんの文章の、それが魅力だ。
 そして何よりもその「ガンバラナイ」生き方も素敵だ。
  
(2017/09/30 投稿)

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