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プレゼント 書評こぼれ話

  沢木耕太郎さんによる
  山本周五郎短編選集「山本周五郎名品館」シリーズも
  今日紹介する
  第4巻『山本周五郎名品館Ⅳ 将監さまの細みち』で
  終了となる。
  今回の書評のタイトルにしたが
  どうして沢木耕太郎さんが
  選んだというだけで
  その作品が読みたくなるのだろうか。
  なんといっても
  沢木耕太郎さんの視線が
  自身のそれと近いものがあって
  それは
  沢木耕太郎さんを
  信頼しているということだと
  思う。
  それにしても
  山本周五郎はいいね。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  沢木耕太郎さんが選ぶだけで読みたくなるのは何故だろう                   

 ノンフィクション作家沢木耕太郎さんによる文春文庫オリジナルの山本周五郎短編選集全4巻の最終巻。
 山本周五郎はその生涯において300篇になろうかという短編小説を書いたという。
 沢木耕太郎さん選による選集では一巻につき9つの短編が収められているから全4巻で36篇となる。つまりはそれでもわずか1割の短編を読んだことにすぎない。
 せっかくなのでさらに多くの短編を読む機会を持たれることを薦める。
 そして、いつか沢木さんの選でなく自身の選による選集が編まれるといいだろう。
 
 この4巻めには、掲載順に「野分」「並木河岸」「墨丸」「夕靄の中」「将監さまの細みち」「深川安楽亭」「ひとごろし」「つゆのひぬま」「桑の木物語」の9篇の短編が収められている。
 有名な作品でいえば映画にもなった「ひとごろし」であろうか。臆病者と評判の武士がその汚名をはらさんと上意討ちの命を受け武芸者討伐の旅に出るという物語は松田優作主演で映画化されている。コント55号が演じた映画もあるそうだから、その方が作品の雰囲気に合っているやもしれない。
 私は「日本婦道記」の中の一篇にもなっている「墨丸」が好みだが、一方で岡場所の女たちを描いた「つゆのひぬま」も気に入った。
 「つゆのひぬま」とは「露の干ぬ間」と漢字で表記した方がわかりやすいが、岡場所のような場所で愛し合っても所詮はほんのわずかなことと年かさの女はいうが、その言葉を確かめるように若い女が客の男と情を通じる。
 「つゆのひぬま」という言葉の持っているやわらかな気分が好きだ。
  
(2018/09/18 投稿)

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