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プレゼント 書評こぼれ話

  女優の樹木希林さんが亡くなりました。
  75歳。
  「全身ガン」と公表した後も
  映画に出演されるなど
  樹木希林さんならではのジョークかとも思っていましたが
  やはり本当だったのですね。
  最近では「万引き家族」でいい演技をされていたのに。
  樹木希林さんの魅力は
  その声と抑揚もその一つだと思います。
  ドキュメンタリー映画「人生フルーツ」の
  ナレーションの素敵だったこと。
  樹木希林さんの声が
  人生を語っていたと思います。

  ご冥福をお祈りします。

  今日は
  樹木希林さんより3つも上の78歳の女性が主人公の
  内館牧子さんの
  『すぐ死ぬんだから』を紹介します。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  「虫の一群」になりたくない                   

 前作『終わった人』で定年を迎えた男性の右往左往ぶりをコミカルにそして切なく描いた内館牧子さんがこの作品で描くのは、78歳になる女性。言わずと知れた後期高齢者。
 『終わった人』でもそうだがそのタイトルにまずギョッとした人は多いと思う。この作品もそう。いくらなんでも『すぐ死ぬんだから』と思った人は、それでもきっとこの本を手にとるに違いない。恐る恐る。
 そして、表紙に描かれたシニアの人たちのその服装(「リュックに帽子」の一団を見て、この物語の主人公は「虫の一群」のようと形容している)を見て、「いるいる、こういう人たち」と思った人も何人もいたはず。
 それだけですっかり内館さんの企みにはまっている。

 主人公のハナは78歳、その夫岩造は79歳、結婚して50年以上になる。
 麻布で営んで酒屋を息子に譲り、今は悠々自適だ。
 ハナはいつも自分に磨きをかけ、岩造はもちろん周りの人からも「若い、きれい」と絶賛されている。
 一方でそんなハナを「若作り」と陰口をたたく人もいる。
 ハナはそんな陰口は気にしない女性だったが、最も愛し理解していたと信じていた夫岩造が突然亡くなり、しかも岩造には隠し子までいたことが判明し、ハナは一気に落ち込んでしまう。
 「セルフネグレクト」、つまり自分放棄になりかけたハナを立ち直らせるきっかけになるのは、岩造の妾であり隠し子だった、
 「すぐに死ぬ」だろうハナの立ち直りを見ていると、どのようなことであれ、向かわせるものがあるということの大切さを感じる。
 そんなところに本当のアンチエイジングがあるやもしれない。
  
(2018/09/20 投稿)

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