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プレゼント 書評こぼれ話

  今日紹介するのは
  今年没後30年になる
  開高健の『オーパ!』。
  もう何度読み返したことか。
  そして、
  この本を何度かめの再読をしていた
  9月21日付の朝日新聞の書評欄の広告に
  集英社開高健の広告が出ていた。
  それが、これ。

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  今年は没後30年で
  来年は生誕90年。
  つまり、

     開高健 The Yearが始まります。

  しかもこの広告には
  今読める開高健の作品が
  集英社以外も含めて掲載されていて
  永久保存版まちがいなし。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  いつ読んでも、何度読んでも、オーパ!                   

 最近のワールドニュースで心配されるのが、アマゾンでの尽きることのない森林火災の問題だ。
 アマゾンでの火災は以前から行われていて、1977年にアマゾンを訪れた作家開高健はその様子をこの本の中でこう記している。
 「燃えつきたところでは黒焦げになってたったり、たおれたりしている無数の木の散乱が巨獣の集団墓地のように見えた。(中略)災厄の前兆宇としての業火なのか、豊産と健康のための浄火なのか、それとも業火にして浄火であるのか、私にはわからない」
 それはまるで開高の予言でもあるかのようだ。

 この作品はなかなか長編小説が書けないで倦んでいた開高がブラジルの友人からの誘いに歓喜し、自ら当時の「PLAYBOY」という雑誌の編集長の企画を持ち込み採用された、ブラジル・フィッシングの旅行記だ。
 だから、トクナレやピラルクー、ドラドといった珍魚怪魚の釣果を目指し奮戦する姿は当然描かれるが、先の森林火災の記述のように文明批評の目はさすがに確かで、そのあたりはノンフィクション作家としての開高を見ることになる。

 ブラジルの友人からの誘いの言葉に、開高の文体には「いい年をした大人衆をそそのかす要素があるらしい」という一文があったというが、まさに開高の文学を的確にとらえた評価といっていい。
 この本にはどこを切ってもそんな魅力のある要素が盛り込まれている。
 どこを読んでも、「オーパ!」(ブラジルで驚いたり感嘆したりする時口に出る言葉)なのである。
  
(2019/09/24 投稿)

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