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プレゼント 書評こぼれ話

  今日は二十四節気の一つ、
  啓蟄
  暖かくなって
  冬眠していた虫たちが出てくる頃。

     啓蟄や鞄の中の電子音      長嶺 千晶

  今年は
  穴から出た虫たちも
  地上の感染病に
  また土の中に戻りたいかもしれません。
  そうはいっても
  春のいい季語。
  俳句気分になったところで
  今日は
  堀本祐樹さんとねこまきさんの
  『ねこのほそみち』を
  紹介します。
  ちょっと前に紹介した
  『ねこもかぞく』より前に出た
  本です。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  「猫の恋」という春の季語が好き                   

 猫派? 犬派? とはよく聞かれる質問だ。
 どちらも苦手だ。吠える(猫は鳴くだが)し、噛む、引っ搔くというのは苦手だ。
 それでもかつて犬を飼ったことがあるのは、昭和の頃はテレビなどで犬が主人公のドラマをしていたせいかもしれない。
 最近は猫の勢力も増しているように感じるが、どうだろう。

 気鋭の俳人堀本祐樹さんが猫を詠んだ俳句を選び、それに短い解説とかエッセイを書く。同時に夫婦ユニットのイラストレーターねこまきさんがその俳句に誘発された漫画を描く。
 その数88句。
 タイトルの『ねこのほそみち』はもちろん俳聖松尾芭蕉の『奥の細道』からもらったものだろうが、芭蕉の句は入っていない。
 俳句の大衆化ともいえる小林一茶から「猫の飯相伴するや雀の子」など3句が採られているが、猫もそのあたりから大衆に愛されていったのだろうか。

 残念ながらこの本には採用されていないが、猫といえば夏目漱石も忘れてはいけない。
 正岡子規と交友を結んで数多くの俳句も残した漱石だから猫の句もある。
 「時雨るゝや泥猫眠る経の上」。
 漱石の俳句の先生でもあった正岡子規は2句載っている。

 猫好きの俳人が多いというよりも猫好きの人が増えたことで俳句に詠まれることも多くなったということだと思う。
 そんな句を鑑賞する上で、「読み手の気持ち一つで、俳句は色合いを変える」という堀本さんの言葉が感銘を呼ぶ。
  
(2020/03/05 投稿)

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