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プレゼント 書評こぼれ話

  関西人には
  吉本新喜劇DNAというのがあるのではないかと
  私はずっと前から疑っています。
  常に笑いをとらないといけないという義務感が
  関西人にはあります。
  そして、そのDNAは海を渡った韓国にもあって
  遠いところでつながっているのではないか。
  ペク・ヒナさんの絵本を読むと
  そんな気持ちになります。
  長谷川義史さんの訳がぴったしなのは
  そのせいではないかな。
  今日は
  ペク・ヒナさんの
  『天女かあさん』を紹介します。
  面白くて
  やがて
  面白い。
  そう、ずっと面白い絵本です。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  ペク・ヒナさんはくせになる                   

 くもってどうやってできるか、知っていますか。
 そう、空に浮かぶ雲。
 実はあれ、卵の白みで作るんですよ。この絵本にちゃんと載っています。
 「たまごのしろみでチャッチャッチャッとあわをたて」、「そのあわをぐつぐつわかしたぎゅうにゅうにいっぱいずつおたまですくって」いれると、雲のできあがり。
 もっとも、これは天女のかあさんだからできる、すご技ではありますが。

 この絵本の作者ペク・ヒナさんは、自称「人形いたずら作家」の韓国で大人気の絵本作家です。
 なんといっても、彼女の作る人形の造形の面白さ。
 この絵本でいえば、天女かあさんの、白塗りのお顔に度肝を抜かれました。
 まるで吉本新喜劇の芸人さんかと思ってしまいました。
 このへんてこなかあさんだけでなく、主人公の少年も、少年のお母さんも、どこかおかしくて、きっとこんな人はいないんだけれど、どこかにいそうな、そんな造形にしびれます。

 そして、物語の奇抜性。
 ホホ少年が熱を出して、学校を早引きするという連絡がお母さんに入ります。
 でも、お母さんは仕事中で、知り合いに電話するのですが、つながりません。
 最後につながったのが、お母さんのおかあさん。ただ、それは間違って天女につながっていたというお話。
 この天女かあさん、下界に降りて、したこともない料理に挑戦。
 そこで雲までこしらえてしまうことに。

 ペク・ヒナさんの面白おかしい作品に、長谷川義史さんの訳はぴったりの、ご機嫌な絵本です。
  
(2020/06/07 投稿)

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