01/09/2021 水のように(浪花 千栄子):書評「朝ドラ「おちょやん」見るなら」

現在放送している
NHK朝ドラ「おちょやん」は
始まる前から私の期待度は大でした。
何しろ今回の作品のモデルは
あの浪花千栄子さん。
大阪の人にとって浪花千栄子さんは
とっても親しみのある女優さん。
そして、それを演じるのが
杉咲花さん。
どんなに楽しみにしていたことか。
ただどうもドラマとして
テンポがわるいように感じてしょうがありません。
始まったばかりですが
時々ついていけない回もあったりして。
今日は
浪花千栄子さんの『水のように』を
紹介します。
もちろん、朝ドラ予習として。
じゃあ、読もう。

浪花千栄子という女優が出ている映画なりTVを見た記憶のある人はおそらく昭和30年代生まれぐらいまでだろうか。
もしかしたら、映像の浪花千栄子よりも町の至るところにあったオロナイン軟膏のホーロー看板の彼女の方が知られているかもしれない。(ちなみに、浪花さんがこのCMに出るきっかけになったのは、本名が南口(なんこう)キクノだったとか)
浪花さんは1973年12月、66歳で亡くなっているが、生前の昭和40年(1965年)に自ら苦労の多かった幼少時のことは渋谷天外との離婚後の女優として生きた周辺のことなどを綴った自伝を出版している。
出版のあとドラマ化されたり、増刷したり、そこそこ人気が出たようだ。
しかし、時代が昭和から平成、さらに令和と進み、浪花さんの姿や名前は記憶に底に沈んでいた。
それが、こうして出版社も新たに復刻版として出版されたのは、NHK朝ドラの103作め「おちょやん」が浪花さんがモデルになっているからだ。
ドラマではすでに幼少期のエピソードは終わっているが、実際の浪花さんはドラマ以上に過酷な暮らしを強いられていたようで、豚のエサを食べたことも自伝には書き留められている。
ただこの自伝風エッセイでは渋谷天外との結婚生活のことはほとんど記されていない。
浪花さんにとって、いつまでも塞がらない心の傷だったのかもしれない。
ただそういう経験をあればこそ、あの演技につながったといえなくもない。そんな昭和の女優だ。
(2021/01/09 投稿)

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