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プレゼント 書評こぼれ話

  ごみ収集にあたる清掃従事者の人たちの姿を
  間近で見る機会が多い日々を過ごしています。
  普段、家庭ゴミのゴミ出し担当だけであれば
  なかなか収集の姿を見ることはないでしょうが、
  この人たちの頑張りに
  本当に頭がさがります。
  そんな時、見つけたのが
  藤井誠一郎さんの
  『ごみ収集とまちづくり』という本でした。
  副題が
  「清掃の現場から考える地方自治」ですが
  もう少し身近に
  清掃と町内会の活動といったように
  自分たちの暮らしとごみ収集を考えるのも
  いいかもしれません。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  いつもありがとうございます                   

 かつて犯罪都市であったニューヨーク市を安心して住めるようにしたのは、どのような施策であったか。それは地下鉄の落書きの清掃であったり、ゴミのポイ捨て禁止といった美化活動にあったという、有名な話があります。
 そういうことから考えて、この本のタイトル「ごみ収集とまちづくり」は決して突飛な組み合わせではありません。
 実際本書の中でも紹介されていますが、ゲイバーが多く立ち並ぶ新宿二丁目でのごみ収集と美化活動の取り組みは「世界一清潔なLGBTの街」という、今までのイメージを払拭する新しい街づくりを目指す取り組みの事例です。

 この本の著者である藤井誠一郎氏は、45歳で大学職員から研究者の大学教員へと転じた経歴を持っています。
 そして、学府内にとどまらず、積極的にフィールドワークをこなしていきます。
 具体的にいうと、ごみ収集車に乗って実際のごみ収集業務を経験しています。
 そういう経験を通して、「仲間と共に汗を流し、協力しながら街をきれいにしていく仕事は、非常にやりがいがあり尊い仕事であると思える」という一文にたどりつけたのでしょう。

 さらに、2021年8月に刊行されたこの本ではコロナ禍でのごみ収集の困難さも描かれています。
 コロナ禍が蔓延した際、清掃従事者へ謝意表すの貼付が広がりました。
 しかし、著者はそれよりもまず「ごみをしっかり分別し、ごみ袋をきちんと結び、所定の箇所に収集しやすく並べて置く」方がより大事だといいます。
 ここから、住みやすいまちづくりが生まれていくのだろうと思います。
  
(2021/10/19 投稿)

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