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 今日は広島原爆の日
 以下、『歳時記』から。

   昭和20年8月6日、広島市に世界最初の原子爆弾が落とされ、
   最初の4か月で13万人以上の人命が失われた。

   立葵朱に咲き上る広島忌        金箱 戈止夫(かしお)

 昨日井上ひさしさんの『父と暮せば』の再読記事を書きましたが
 その中にも触れたように
 この作品は2004年に黒木和雄監督によって
 映画化されています。
 今日は、映画「父と暮せば」の話です。

  

 映画「父と暮せば」はほぼ井上ひさしさんの原作のとおり。
 美津江と父・竹造による二人芝居。
 美津江を演じるのは、宮沢りえさんで
 彼女はこの作品で第78回キネマ旬報ベスト・テン 主演女優賞を受賞。
 原爆で父や多くの友人たちを亡くした美津江は
 自分は幸せになってはいけないという心の葛藤を持った女性。
 その女性を宮沢りえさんは見事に演じ切っています。
 この映画が感動を生むのは
 宮沢りえさんの演技力が大きい。

 父・竹造を演じるのは
 原田芳雄さん。
 私たちの世代にとって
 原田芳雄さんといえばアニキのような存在ですが
 この作品では時にコミカルに、時にシニカルに
 娘を想う父親を演じています。

 井上ひさしさんの原作は純粋に二人芝居ですが
 映画では美津江が好意を寄せる木下青年を
 浅野忠信さんが演じています。

 原作では文字だけで表現される
 「原爆瓦」や「熱で曲がった水薬の瓶」などが
 映画では当たり前のことですが
 映像でどんなものなのか見ることができます。
 その点では、映画の持つ力がうまく表現された作品です。

 今回久しぶりにずっと以前にテレビから録画した
 DVDで観ました。
 画像は傷んでいましたが
 録画してくれた昔の自分に感謝です。

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