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 「夏葉社」は、今注目の出版社だ。
 その代表で、営業担当でもあり、総務担当でもあるのが、島田潤一郎さんだ。
 つまり、夏葉社は一人出版社なのだ。
 島田さんのこと、夏葉社のことを知ったのは、
 8月6日の朝日新聞の土曜別刷りの「フロントランナー」という記事だった。
 その中で、2014年に晶文社から刊行された
 島田さんの出版社を起こす「甘酸っぱい日々」を綴った『あしたから出版社』という本を知って、
 読んでみた。
 こんな面白い本が、自分の出版社でなく、他の出版社から出ているのが、もったいないくらい。
 でも、そういうあたりが、島田さんの出版に対するまっすぐな思いなのかもしれない。

  

 夏葉社は2009年、島田さんが33歳の時に設立された。
 それまでの島田さんは決して出版業界に詳しかったわけではない。
 むしろ、なかなか就職もできない「負け組」の青年だった。
 その島田さんが何故出版社をやってみようと決意したか。
 仲がよかった従兄の突然の死、それを悲しむ叔父と叔母。
 島田さんは二人のために、本をつくってみようと決める。
 この『あしたから出版社』には、
 島田さんが出版社を始めた経緯や、まだ何者でもなかった20代に出会った人たちのこと、
 出版社を立つあげて向き合った本の話など、
 もしかしたら、今絶望している人にも勇気を与えてくれるような話がいっぱいだ。

 「本は情報を伝える媒体というよりも、
  こころを伝える「もの」であるように思える

 島田さんの、そんな言葉にじんときた。

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