11/19/2022 今日の映画とは何年ぶりかの再会です - 映画「おもいでの夏」の話

生涯この作品がベストと訊かれても
なかなか答えられるものではありません。
本の場合もそうで
それが1本であろうと3本であろうと
答えてから
そういえばあの作品を忘れたと後悔するのが目に見えています。
それは映画でもそうです。
でも、今日お話しする作品は
ベスト1でなかったとしても
生涯の忘れられないひとつであることは
間違いありません。
今日はそんな映画、「おもいでの夏」の話です。

1971年といえば、
私が16歳の時でちょうど映画にはまっていた頃です。
なので、ロードショー公開の時に観たのかもしれません。
あるいは名画座で観たのかは覚えていないのに
今でも思い出すと
切なくなる映画です。
ところが、この映画を今観ようとしても
家の近くのTSUTAYAでもレンタルしてなく、
アマゾンプライムでも会員配信してなくて
なかなか観る機会がなかったのですが、
先日CS放送のムービープラスで放送するのを見つけ、
小躍りしながら録画しました。
久しぶりの再会でしたが、やっぱりよかった。

ロバート・マリガン監督の作品ですが、
なんといっても、ミシェル・ルグランの音楽が忘れられない作品です。
ミシェル・ルグランはこの作品で
第44回アカデミー作曲賞を受賞しています。
そして、なんといっても
主人公の少年(ゲイリー・グライムズ)があこがれる女性を演じた
ジェニファー・オニールの魅力といっていいでしょう。
原題が「The Summer of '42」とあるように
1942年のひと夏の淡い恋を描いた作品で、
性に目覚めた少年が想いを寄せた女性の
夫の戦死の通知が届いた夜、
女性は悲しみを中、少年と関係を持ちます。
そのクライマックスの場面、
ほとんど音がなく、
ただ波の音だけが流れていきます。
もう切なすぎます。

女性は少年のもとを離れていきます。
こうして、少年の夏が終わり、
彼は幼い自分を失ったことを知るのです。

耳の奥でミシェル・ルグランの切ない音楽が
そう、潮騒のように流れてくるのです。

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