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 俳句の世界では、春夏秋冬とは別に「新年」の部もあります。
 そこで見つけた一句。

    兄いもと一つの凧をあげにけり       安住 敦

 この句に重なるような映画があります。
 お正月といえば観たくなる映画、
 山田洋次監督の「男はつらいよ」シリーズは
 盆と正月のたびに封切られてきた日本を代表する映画です。
 せっかくのお正月ですから
 今年の映画の話は
 「男はつらいよ 寅次郎純情詩集」から始めましょう。

  

 映画「男はつらいよ 寅次郎純情詩集」は
 1976年12月に封切られた正月映画です。
 シリーズ第18作めになります。
 寅さんといえば、マドンナ。
 この作品は母と娘のダブルマドンナで
 母の方を京マチ子さん。
 娘は檀ふみさんが演じています。
 久しぶりに柴又に帰ってきた寅さん、
 そこで甥の満男の臨時教員をしていた檀ふみさんと出会う。
 さっそくのぼせあがる寅さんだが、
 妹さくらに自分の年を考えてよと諫められているところに現れたのが
 京マチ子さん演じる母親。
 寅さん、すっかり舞い上がります。

 しかし、この作品がほかの作品と大きく異なるのは
 マドンナが死んでしまうこと。
 京マチ子さんに死期が迫っていることを知らない寅さん、
 一所懸命彼女を元気にしようと励ますのですが。

 母親が寅さんに「人間はなぜ死ぬのでしょうね?」と尋ね、
 寅さんが懸命に答える場面は泣かせます。
 お正月映画にしては悲劇的な話ですが、
 そこは「男はつらいよ」、
 笑いどころもたくさんあって、
 ほっこりする作品になっています。

 この作品で寅さん(渥美清さん)にこき使われる
 源公を演じていた佐藤蛾次郎さんが
 昨年12月9日に78歳で亡くなられました。
 「男はつらいよ」シリーズに欠かせなかった蛾次郎さん。
 ご冥福をお祈りします。

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